あるきメデス

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中欧5か国8日間の旅④ プラハ歴史地区とドイツ・ドレスデン観光(前半)

2016-06-21 12:08:42 | 中欧5か国旅行
 第4日 2016年5月31日(火) 

 == プラハ歴史地区とドイツ・ドレスデンの観光 ==

    

 チェコの首都プラハのホテル デュオプラハにて5時40分に起床した。2階の部屋から
外を見ると雨模様である。

 6時30分からホテルのレストランで朝食をして、7時45分にホテルからバスは出発
する。午前中は、世界遺産プラハ歴史地区の観光である。

 バスに乗り込み、今日のプラハ観光のガイドをしてくれるのは、ベテラン男性ガイドの
Tさん。長くプラハにお住まいのようで、まずは自らの生い立ちを漫談調で話し始め、チ
ェコやプラハのこと、両側に次々に見えてくる建物の説明など、笑いを誘いながら説明が
続く。

 ちなみに、チェコ共和国は面積約7万8千8百㎢余りで日本の5分の1弱、人口は約
1,050万人余り、EUに加盟しているが通過は独自のコルナで、1コルナは約5円と
みればよいよう。

 首都プラハは、ヨーロッパ最大の中世都市で人口は約124万人、プラハ歴史地区は
1992年に世界遺産に登録されている。

 建築の町とも呼ばれ、10世紀後半からのロマネスク様式をはじめ、ゴシック様式、ル
ネッサンス様式、バロック様式、さらに20世初頭のアールーボー様式から現代建築まで、
数百年を隔てた建築物が隣り合いながら調和した独特の景観を見せているという。


 スメタナの交響詩「わが祖国」で知られる、雨に濡れるヴルタヴァ(モルダウ)川沿い
を進む。

 8時15分頃、昨日夕食に向かうために下りた王宮庭園近くでバスを下りたら、雨はほ
ぼ上がり傘は要らなくなった。正門からのぞき見た王宮庭園。


 昨日も最初に通過した、プラハ城の北門から入る。



 第2の中庭から門をくぐり、第3の中庭に入って聖ヴィート教会(大聖堂)の前へ。


 圧倒されるような大ゴシック建築の大聖堂は、14世紀にカレル4世により現在の建物
への改築が始まったが1420年にいったん中断され、現在の姿に完成したのは1929
年とのこと。
     
 全長は124m、幅60mで、天井の高さ33m、一番高い南塔は96.5m、西側の
2塔は82mあるという。

 第2の中庭に戻り、9時15分までフリータイムとなり、希望者は添乗員のKさんが案
内してくれるというので皆さんが後を追う。聖ヴィート教会の南側は、16世紀までの歴
代の王宮として使われたところ。

 現在は大統領府として使われていて、チェコ国旗が入口上部に掲揚されていた。

 第3の中庭の東側に回ると、赤レンガの美しい聖イージー教会がある。
     
 920年の創建で、現在の姿は火災後の1142年に再建されたもの。城内最古の教会
だという。


 その横から、緩やかに下る細い通りのイージー通りを少しだけ進み、北側の黄金の小路
に回り、聖ヴィート教会の東側部分の建物を眺める。
     



     
 最後に聖ヴィート教会に入り、高いドームや、19世紀末から20世紀初頭にかけて造
られたという見事なステンドグラスの数々、祭壇などを一巡して眺めた。
   

         



 入口から見て左側3つ目のステンドグラスは、チェコ出身でアールヌーボーを代表する
画家として知られるアルフォンス・ムハ(ミュシャ)の作品というが、祭壇側に柵があり
正面から撮ることはできなかった。
     
        
           ミュシャの作品の一部分。  
          

 プラハ城西側の正門を抜けて、昨日夕方市街地の展望を楽しんだフラチャニ広場に9時
15分に集合し、東に向かって「新登城道」と呼ぶ長い階段を下る。
     

 途中の壁面にはアルフォンス・ミュシャの胸像が掲げられていた。
     

     
 さらに細い通りを抜けて、プラハ城南麓の繁華街らしいマラー・ストラナ広場に出た。
トラムが走り、そばに聖ミクラーシュ教会が望まれる。



 教会は18世紀半ばに造られたもので、プラハ・バロック建築の頂点に立つといわれ、
1787年にはこの教会のオルガンでモーツアルトが演奏しているという。


 東に延びるモステッカー通りへ。クラシックカーの止まる横を通過し、東端でマラー・ス
トラナ橋塔のアーチをくぐる。
     

         

 すぐ先に、ヴルタヴァ川の細い分流、チュエルトフカ川の橋があり、振り返るとマラー・
ストラナ橋塔がどっしりと構え立つ。
     
 左の低い方は12世紀の古い橋の一部で16世紀に改築され、高いゴシックの塔は
1410年に建設されたとか。

     
 川の上流側にはかっぱの像があるとのこと。肉眼では見えなかったが、ズームアップで
撮ったこれがそうらしい。
        

 ヴルタヴァ川のカレル橋の西岸に出た。川向こうの旧市街にはたくさんの塔が並び立つ。

 カレル橋はプラハ最古の石橋で、カレル4世時代の14世紀後半~15世紀初めにかけ
てゴシック様式で建造されたもの。
     
 全長約520m、幅約10mあり、両側の欄干には30体の聖人像が立っている。


 ゆったりと流れるヴルタヴァ川や両側の建物群、聖人像などを眺めながら、橋を旧市街
に向かって進む。


     
 左(下流)側中央部の8つ目、聖ヤン・ネポムッキー像は1863年の制作で橋上最古
の像とのこと。
        
 下のレリーフに触れると幸運が訪れるといわれ、観光客が次々に触れていたので、私も
そのすきを見て触れて幸運を祈る。



 その先3つ目、上流側にあるのは聖フランシスコ・ザビエル像。ザビエルが布教した東
洋の人達が、楯に乗った聖人をかついでいる。
     

 対岸は旧市街で、橋のすぐ上流の突き出した一角にスメタナ博物館がある。

 市街給水塔の管理棟として建てられ、1936年に博物館となり、チェコの大作曲家ス
メタナの自筆楽譜や日記、書簡、贈答品などが公開されているという。

 橋を渡り終えて旧市街橋塔をくぐって旧市街に入る。ゴシック建築の旧市街橋塔は14
世紀末に建設されたもの。
     

 橋塔をくぐって旧市街に入り、様々な建築や賑やかな通りを眺めながらカレル通りを進
む。
     

 少し先で左折してクリム・ガラス宮殿前に出た。玄関をバロック建築の彫刻が囲んでい
る。18世紀初頭にハプスブルク大使のために建てられたもので、現在はプラハ市の資料
館になっているようだ。
     

 さらに細い通りを抜けて、旧市街広場に出た。東にディーン教会の2本の塔がひときわ
目に付く。
     


 広場は大変な人出で賑わっている。西側には旧市庁舎があり、塔の下部には二つの文字
盤を持つ天文時計がはめ込まれていて、9時~23時の間、毎時ちょうどになると仕掛け
が動き出すとのこと。
     

        

 上の時計は、地球を中心に回る太陽と月など天体の動きを示し、年月日と時間を示しな
がら1年かけて1周し、「プラネタリウム」と呼ばれているらしい。


 下の時計は、黄道と12宮、それに農村の四季の作業を描いた暦で、1日ひと目盛り動
き、「カレンダリウム」と呼ぶようだ。


 広場に面した、モーゼル(Moser)と呼ぶガラス工芸店に入り、店員の説明を聞いた後
フリータイムとなり、精巧で美しいボヘミアンガラスの品々を各々眺めたり、買い求めた
りする。
    


 私は特に買うものもないので広場に出て、周辺を少し巡ってみた。様々な建築様式の建
物が並び、どれが何様式か分からないがどの方向を見ても見飽きない。


 広場の西北側にある聖ミクラーシュ教会は18世紀の建造とか。
     

 広場の北東側にはヤンスキー宮殿がある。優雅なロココ様式の建物は、ゴルツ伯爵の依
頼で1755~65年に建てられたという。



 広場の北側、ヤンスキー宮殿の近くにはヤン・フス像がある。ヤン・フス(Jan Hus)は、
15世紀のチェコにおける宗教改革の先駆者。本職はカレル大学の総長だったが、民衆に
分かりやすい説法で幅広い支持を得ていたという。

 フスの像は、没後500年の1915年に造られ、周囲を囲むのはフス派の戦士や国家
再生の意味を込めた母の像らしい。

 11時の天文時計が動く時刻が近づいたので、集合場所のモーゼルの店の近くに戻る。
動きを見ようと、時計塔の周りは大変な人だかりなっていた。


 11時になると鐘が鳴り仕掛けが動き出したが、動いている場所を目で追っているうち
に終わってしまった。
     
 動いたのは約40秒程度だというので、すべての動きを確認できなかったようだが、
1410年に造られたという天文時計の仕組みの精巧さには感心した。

 旧市街広場を後にしてツェレトナー通りを東進すると、正面に火薬塔が見えてきた。
     
 15世紀後半に建設された高さ65m、ゴシック建築の塔で、17世紀半ばに町がロシ
ア軍に包囲されたときに火薬庫として使われ、1886年に改築してから「火薬塔」と呼
ばるようになったという。

 11時10分頃、近くのレストランに入り、早めの昼食をした。12時05分頃にレス
トランを出て火薬塔の下を進み、共和国広場へ。

 ここも観光客などで賑わい、露店もたくさん並んでいる。


 広場の西側はアールヌーボー様式の市民会館で、コンサートホールや展示会場、レスト
ランなどのある文化施設とか。

 毎年恒例の国際音楽祭「プラハの春」はこのホールで開催され、スメタナ作曲「わが祖
国」の全曲演奏で幕を開けるという。

 旧市街の東に出て、少し離れたバスの駐車地まで歩いてバスに乗る。午後の観光地、ド
イツ中東部のドレスデンに向かうため、12時20分にバスは出発した。(続く)





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