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あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

北八ヶ岳 白駒池と高見石へ(長野)

2012-08-02 16:23:20 | ハイキング
2012年7月29日(日)

 JR五日市線の武蔵増戸(まさしますこ)駅に集合したメンバー9人は、2台の乗用車
に分乗して7時32分に出発した。圏央道から中央自動車道に入って釈迦堂PAで休憩し、
諏訪南ICで中央道から下りる。

 多少迂回したが「メルヘン街道」と呼ぶ国道299号に入り、蓼科の別荘地を抜けて少
しずつ高度を上げる。


 標高2,120mの麦草峠を越えて間もなくの、白駒池駐車場に10時半過ぎに着く。
標高は2,094m、売店などのある総合案内所↑の気温は21℃を示す。


 今日のリーダーKさんから挨拶があり、10時48分にスタートした。まず白駒の池へ
の入口で記念撮影をして、池へ向かう原生林に入る。


 コメツガやトウヒ、シラビソの茂る針葉樹林の下に、緑のこけがびっしりと覆い、独特
の景観を見せる。


 このあたりは「白駒(しらこま)の森」と呼び、代表するこけはカギカモジゴケといい、
木の幹に半月状に群落をつくるという。



 帰路に予定している、高見石からの分岐を過ぎると緩やかな下りとなり、樹間に白駒池
が見え、間もなく池のほとりに出た。白駒池は白駒の池とも呼び、広大な原生林の中に清
らかな水をたたえている。


 標高2,100m以上にある湖としては、日本最大の天然湖とのこと。


 湖岸を南に少し進み、2階建ての白駒荘のところに出た。湖岸に、淡いピンクのシャク
ナゲが咲き残っている。



 建物の先から、道標に従い高見石小屋に向かう。


 木道やしっとりと濡れた岩石の登山道を緩やかに上がるが、周囲は相変わらずトウヒや
シラビソが生い茂って展望は利かない。


 やや傾斜が強まり、休憩したりしながらゆっくりと上がる。周辺の木々の根元には、び
っしりとこけがついている。一か所だけ足もとにゴゼンタチバナが咲いていた。


 「高見の森」の標柱があり、この辺を代表するこけはコセイタカスギゴケで、茎は高さ
4~10㎝、葉は幅広く短く林床に大きな群落をつくると記されていた。倒木や石ころな
ども増えてやや歩きにくいので休憩を繰り返す。


 再び傾斜が強まり上から子どもの声が聞こえ、高見石小屋の前に着いた。小学生の大勢
のグループがほぼ食事を終えたところ。他のグループも何組か昼食中で、小屋の前の広場
は満員。私達もその片隅に場所を取り、緑陰の丸太や石に腰を下ろして昼食にした。


 食事を終えた頃には、小学生のグループも出発して静かになる。小屋の背後にある高見
石に上がることにした。ごろごろとした大岩が積み重なった岩の頂上に向かって、ペンキ
の◯マークに沿って上がって行く。



 岩の頂上に出ると、原生林に囲まれた白駒池が一望できる。Kさんが持参した40数年
前の山行での記念写真と同じ場所で、私達も記念撮影をした。



 山頂からは、西に今回予定していた丸山(2,329.6m)が、北西に北八ヶ岳の茶臼
山、その横にわずかながら蓼科山の左側が、南には中山峠方面に延びる重畳たる山並みが
望まれる。






 滑落しないよう注意しながら岩を下って高見石小屋前に戻った。


 予定した丸山は、山頂まで上がっても展望が得られそうにないので、往復するのは止め
て白駒池に下ることにする。帰路は、高見石小屋の左側から下る往路より傾斜の緩やかな
ルートとし、13時15分に出発した。

 「高見石周辺案内図」の横から「白駒池・麦草峠」「丸山・渋の湯」の道標に従い北に向
かう。往路で会った登山者の言っていたように、確かに傾斜は緩やかで登山道も幅広い。


 でも、昨日雨が降ったのか、ところどころに水たまりがあり、濡れぬように注意しなが
ら進むところもあった。

 倒れた木の根元が、長年経過してみせる姿。


 上り同様、トウヒやシラビソなどに覆われた林間を少しずつ下り、白駒荘と駐車場への
十字路に出た。そのまま直進して少し進むと高見石から先に下った小学生群と行き交い、
すぐ先の白駒池北岸に青苔荘(せいたいそう)がある。



 湖岸にはボート乗り場の短い突堤があり、湖面の南西に白駒荘と、背後の緩やかなピー
クにある高見石が望まれる。





 湖岸の木道に沿って白駒荘に向かって進み、往路の道に出て折り返すように往路を戻り、
14時45分に白駒池駐車場に着いた。

 総合案内所で土産物を求めたりパンフレットをもらったりする。気温は24℃に上がっ
ていた。

 帰路も往路と同じ道を戻ることにする。麦草峠の手前にある無料駐車場のトイレを借り、
15時13分に帰途につく。メルヘン街道を下って県道などを通過して、諏訪南ICから
中央自動車道に入る。

 往路同様に釈迦堂PAでトイレタイムを取ったが、渋滞情報で小仏トンネル付近から30
㎞の渋滞で3時間以上かかる見込みとのことで、勝沼ICで下りて国道20号に入る。

 しばらくは順調だったが大月市内に入り渋滞となり、国道もかなり時間がかかりそう。
私の乗ったKさんの車は、Nさんの車と分かれて小菅村に通じる国道139号を進むこと
にした。

 大月の岩殿山の横から入って行くと、行き違いがやっとの狭いところもある。住宅が途
絶えて山間に入るとヘヤピンカーブが続き、少しずつ高度を上げて深城ダムの横を通過し、
さらに上がって標高1,250mの松尾峠でようやく小菅村に入る。

 薄暗くなった峠を下り、奥多摩湖の深山橋を渡って国道411号青梅街道に合した。
JR青梅線青梅駅には20時25分頃着き、皆さんに分かれ青梅線で帰路についた。

(天気 晴、距離 4.5㎞、地図(1/2.5万) 蓼科、歩行地 長野県佐久穂町、小海町、
 歩数 8,400、累積標高差 約430m)



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軽井沢の信濃路自然歩道を歩く(長野)

2011-10-11 21:54:38 | ハイキング
 2011年10月9日(日)

 軽いハイキングを楽しむグループの第44回例会で、軽井沢の北辺の峰の茶屋から小瀬
(こせ)温泉まで、信濃路自然歩道を歩いた。

 2台の車に分乗して8前に青梅市内を出発、青梅ICから圏央道に入る。予想された渋
滞はほとんどなく、関越道から上信越道へと順調に進み、甘楽(かんら)PAで休憩をする。

 碓氷(うすい)軽井沢ICで上信越道を出て、軽井沢駅前から観光客の多い旧軽井沢の
町並みを抜ける。小瀬(こせ)温泉のそば、軽井沢レクの森入口のわずかなスペースに車
を止めた。

 すぐ先が、「白糸ハイウェイ」と呼ぶ有料道路の入口。料金徴収の係員がいるが、手前
に止めたので無料で済む。気温は15度を示す。同じ場所に小瀬温泉バス停があり、タイ
ミングよく間もなく来たバスで、峰の茶屋まで行く。


 西側に緩やかな山容の浅間山が望まれ、交差点際のモミジがよい彩りを見せる。



 今日のリーダー、N会長の挨拶があり、10時55分に信濃路自然歩道の標識のところ
から広葉樹林の自然歩道に入った。


 峰の茶屋の標高は1,405m、信濃路自然歩道は、ほぼ湯川に沿った下り道である。爽
やかな秋晴れで、木漏れ日の続く広葉樹林は傾斜も緩やかで気持ちよい。


 頭上には、黄色く色づき始めた葉も見える。背の高いシラカバもあちこちにあり、やが
て下草には大きな葉を広げたシダが目につく。


 道幅が広がっていた平坦地で、最初の休憩をした。


 その先にはカラマツが増えてきたが、まだ葉の色づきは少なく、緑が濃い。1,353m
地点付近から、やや急な木の階段を下る。


 ところどころに色鮮やかになった葉も見られる。


 赤いグロテスクな実を付けて立っているのは、マムシグサだろうか…。


 朝早かったのでお腹が空いてきた。白糸の滝周辺は混雑が予想されるので、1時間近く
歩いた、白糸の滝に近い1,330m地点の先あたりで昼食とする。


 間もなく、左手眼下に白糸の滝が見下ろせる。急な木の段を下ってヘヤピン状に折り返し、
白糸の滝のそばに出た。


 車やバスで来た100人近い観光客が、半円形に落下する滝を眺め、カメラを向けている。
われわれも、ここで記念撮影をした。


 白糸の滝は浅間山に降った雨が地下浸透し、湧出するまで6年程かかり、水温は11.8
度と高めだが、これは火山活動に伴う地熱の影響と考えられているという。


 滝の高さは3m、幅70mの岩肌から数百条の地下水が落下し、冬も枯れることなく湧き
出し、千曲川に流れて信州を潤している。

 流れのすぐ下に、3本に分かれた背の高い木が立っている。バスの案内にあった大木だろ
うか…。その奥にももう1本、2つに分かれた太い木が見えた。


 流れに沿って擬木の柵の設けられた遊歩道を少し下ると、バスで通過した有料道路に出る。
草軽交通の売店やトイレなどがあり、こちらも観光客で賑わう。


 滝からの流れをまたぐ橋の上流際にある標識に従い、右岸の高見に向かって木の段の信濃
路自然歩道を上がって行く。

 自然歩道の樹間から左下に、流れに沿った有料道路を見下ろしながら進む。このあたりの
紅葉はまだこれからで、一面緑の葉に覆われている。


 緩やかな下りと上りが続いたあと流れ際に下り、流れと有料道路を横切り左岸に回った。



 しばらくは渓流沿いの道。せせらぎの瀬音をを聞きながら進む。こぶの付いた太い木が立
っているが、何の木かは分からない。


 左からの支流を3本ほど木の橋で越し、その間には木道の設けられたところもあった。こ
のあたりは流れが近く傾斜も少なく、気持ちよい清流を見下ろしながらの快適な木漏れ日の
道である。


 湯川本流の木橋を渡って左岸から右岸へ、有料道路も横断した先の自然歩道は、車の通れ
そうな平坦で幅広い道になっていた。

 右手に、幾つものこぶが付いたハルニレの大木が立つ。この木を、北海道ではエルムと呼
ぶと、そばの説明板に記されていた。

 急坂を下って、しばらく離れていた本流際の、橋のところに出た。標識に従い流れに沿っ
て左に進むと、高さは15m前後かと思われるが、豊富な流れを見せる竜返しの滝が落下し
ている。




 白く泡立てて広がる流れに沿って橋まで戻り、左岸に渡って左に回り込む。



 大きなこぶの付いた枯れ木の横を進み、ほどなく今日のゴールである、小瀬温泉バス停の
ところに着いた。

 10分足らずで、再び2台の車に分譲してて帰路につく。カラマツ林の間を下り、旧三笠
ホテル横を通過し、旧軽井沢周辺まで進むと、まだ観光客が多く、道路は帰りの車で大渋滞。
左手に迂回してみたが駅前通に戻ったら渋滞は続く。

 小瀬温泉を出て、1時間20分余りでようやく碓氷軽井沢ICから上信越道に入る。休憩
した横川SAの先から渋滞がはじまり、関越道に入ってもあちこちで渋滞が続く。

 こちらはがら空きの圏央道に入り、狭山PAに19時過ぎに着いて解散となる。

【コースタイム】青梅市Kさん宅7・46=甘楽PA9・03~09=碓氷軽井沢IC9・40=
 小瀬温泉10・10~26=(バス)=峰の茶屋10・45~55ー休憩11・15~20ー白糸の滝手前
 (昼食)11・50~12・25ー白糸の滝12・35~45ー最初の橋(左岸へ)13・07ー休憩13・19
 ~24ー次の橋(右岸へ)13・48ー竜返の滝14・20~28ー小瀬温泉14・43~50=(軽井沢
 中心街渋滞)=碓氷軽井沢IC16・12ー横川SA16・23~48=(上信越道・関越道渋
 滞)狭山PA19・05~10    (注) =自動車 ー歩き

 (参加 10人、天気 晴、距離 7・3㎞、地図(2万5千分の1) 浅間山、山と
  高原地図 浅間山軽井沢、歩行地 軽井沢町、累積標高差 約560m、峰の茶屋
  →小瀬温泉下り標高差約300m)
  


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湯の丸高原 池ノ平湿原の花と展望(長野)

2011-08-18 20:50:49 | ハイキング
 首都圏は相変わらず猛暑が続いています。明日からは前線が南下して、幾分涼しくはなる
との予報ですが、この暑さでは日中の外出はままなりません。

 今日15時近く、わが家の前の私道付近の、高さ1m位のところに温度計を置いてみたら、
このようになりました。2つとも41℃を越えています。アメダスの所沢の最高気温は36.7℃
とのこと。今年の最高気温になったようです。


 少しは涼しい気分になっていただければと思い、すでにアップした7月31日(日)の池ノ平
湿原の花と展望を、別の写真でもう1度ご覧いただくことにしましょう。

======================================

 湯の丸高原駐車場からシャトルバスで池の平駐車場まで行き、池ノ平湿原の西側に伸びる
「見晴歩道」と呼ぶ稜線を上がって行くと、ヤナギランがあちこちで咲き出していました。  


 広い草地で咲くワレモコウ。


 この日の最高点、標高2110mの「雲上の丘」に上がると、眼下に池の平湿原が見下ろせ
ます。  




 針葉樹に覆われた少し暗い「ピグミーの森」を抜けて、標高2095mのピーク、見晴岳に
上がると、東側の東御市(とうみし)の展望が開けてきました。






 南東に向かって稜線を下って行くと、シャジクソウが咲いています。


 水気の多いところに咲き出したのは、ミヤマバイケイソウでしょうか。


 池の平湿原の、鏡池が近づいてきました。


 湿原の中には木道が設けられ、回遊できるようになっています。


 湿原に咲くノハナショウブ。


 木道を東に回って行くとガスが広がり、視界が狭められます。 


 湿原の周囲は、針葉樹に囲まれています。




 「グリーン広場」と呼ぶ休憩場所付近の木道。


 グリーン広場で湿原に分かれ、池の平駐車場に向かって緩やかに上がる木道際に咲く、
マルバダケブキ。


 池ノ平駐車場近くには、コオニユリがあちこちに咲いていました。


 この日あちこちで見られた、ハクサンフウロ。


 湿原には、まだたくさんの花が咲いていました。標高2,000m前後の湿原の気温は、15℃
前後だったのではないかと思います。


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湯の丸高原 池ノ平湿原ハイキング(長野)

2011-08-02 11:32:29 | ハイキング
 2011年7月31日(日)

 軽いハイキングを楽しむグループ、「カタクリの会」の第43回例会で、浅間山の西、湯の丸
高原の一角にある池ノ平(いけのたいら)湿原を訪ねた。

 朝7時50分、青梅市にある事務局のKさんの住宅から、2台の車に分乗して出発する。雨
模様の中、圏央道から関越自動車道に入って上里SAで休憩、さらに上信越自動車道に入り、
佐久平PAで2度目の休憩をとる。途中はかなりの雨だったが、佐久平に入ったら上がった。

 東部湯の丸ICで上信越道を下り、別府交差点からは1丁(約110m)ごとに立つ、百体観音
石造町石(ひゃくたいかんのんせきぞうちょうせき)と呼ぶ石の観音像を眺めながら、県道94
号を次第に高度を上げ、10時50分に地蔵峠(標高1732m)にある湯の丸高原駐車場に着
いた。

 夏季シーズン中の7月中旬~8月中旬の週末と休日は、ここから東方の高峰温泉方面に抜
ける湯ノ丸高峰林道は、マイカー規制となり、シャトルバスを利用することになる。

 11時発のシャトルバスは10分余りで池ノ平駐車場に着いた。小雨模様だが、たいした降り
にはなりそうにないので雨具は付けず、傘だけで湿原を目指すことにして11時20分に出発した。

 西に向かって緩やかな稜線を上がる、「見晴歩道」と呼ぶ遊歩道へ。草地にハクサンフウロ
やウスユキソウ↓が花を見せ、ヤナギランも咲き始めていた。


 カワラナデシコも多いが、雨に濡れて花の先は垂れ下がっている。ワレモコウも、広い草地
でたくさんの花を咲き競っていた。ところどころで、マツムシソウが開花し始めている。


 雨は間もなく止みガスが少しずつ上がり、南側の池ノ平湿原が見下ろせるようになった。雷
の丘(2108m)に上がり、最初の小休止をして傘をザックにしまう。


 さらに、ウグイスのさえずる見晴歩道の稜線を進む。咲き出したヤナギラン↑の群落、アヤメ、
ヤマブキショウマ、ウスユキソウ、ノアザミ、ヤマオダマキなどの花があちこちに咲いている。
針葉樹林の間からは、南側の東御市(とうみし)の家並みなどの展望も得られるようになった。


 標高2,110m、今日の最高点である「雲上の丘」に着いた。眼下に池ノ平湿原の鏡池や、
湿原を貫く木道などが見下ろせる。小休止して、まずは記念撮影をした。



 西南に向かって緩やかな下りとなり、樹林の下にはシャジクソウ↑、ヤマホタルブクロ、カワラ
ナデシコ↓などの花が目に入る。



 うっそうとした針葉樹に覆われた「ピグミーの森」↑を抜けると、開放された草地となり、クガイ
ソウやヤマブキショウマ、コキンレイカ、シモツケ、イブキジャコウソウ、マツムシソウ↓などのお
花畑を抜けて、標高2,095mの見晴岳のピークに上がった。


 腰を下ろすのによい石ころが多く、天気もしばらく持ちそうなので、ここで昼食とする。


 西側に、TVの中継用らしいアンテナ塔が立っている。食事を終える頃には、南側眼下の展
望がさらに開け、東御市一帯の家並み、田んぼや畑、林などが、かなり広範囲に見えてきた。


 食事を終え、12時50分に湿原に向かう。

 少し下って、南東に向かう三方ヶ峰への遊歩道に入ると、稜線の南側は金網と柵で仕切ら
れていて、砂礫の間にたくさんのコマクサが咲いていた。

 盛りは少し過ぎたようで、形も小さめだが、これだけ多くのコマクサが群生しているところは、
そう多くはないだろう。コマクサに混じって、オヤマソバなども咲いていた。


 下る遊歩道沿いにも、シモツケ、クガイソウ↑、ミヤマバイケイソウ、コオニユリなどが花を見せ
ていた。湿原の中のただ一つの池、鏡池が近づき、木道のところに下った。



 四方を針葉樹に囲まれた池の平の湿原が広がり、鏡池の向こうには、ヒオウギアヤメだろう
か、ムラサキの花が一面に広がっていた。



 木道の十字路から、東に延びる木道を進むことにする。


 すぐ先の斜面上に、「忠治の隠岩」という大岩があり、その下に木のベンチが設けられ、休憩
用の広場になっている。周辺には、マルバダケブキが開花し始めていた。木道を進むと、ノハナ
ショウブがあちこちに花を見せる。



 モミなどの針葉樹が増え、少し高見に上がってコケモモラインと呼ぶ木道に入ると、ガスが
増えて湿原の遠望が利かなくなる。しかし雨にはならなかった。


 忠治の隠岩方面からの木道の合する辺りにも、「グリーン広場」と呼ぶ休憩場所があり、木の
ベンチが幾つも並んでいた。


 北東に向かって緩やかな斜面を上がる道には、オオヤマオダマキやコオニユリ↑などが咲く。
ニッコウキスゲやコオニユリが咲き競う、スタート地の池ノ平駐車場には、13時50分に戻った。


 14時発のシャトルバスに乗り、15分ほどで湯の丸高原駐車場に着く。すぐに帰途につき、
2台の自動車は14時18分に出発する。県道79号の別府交差点に近くにあった、イタリアン
チーズ店と道の駅雷電くるみの里に寄り、土産物などを求める。

 帰路は小諸ICから上信越自動車道に入り、甘楽PAで小休止し、再び雨となった関越道へ。
嵐山小川IC付近からはやや渋滞したが、圏央道の狭山PAに17時40分に着き、2台の車
はそれぞれの帰路に向かった。

 【コースタイム】Kさん宅7:50=上里SA8:50~9:07=佐久平PA10:00~10:05=東部湯の丸
  IC10:20=湯ノ丸駐車場10:50~11:00=(シャトルバス)=池ノ平駐車場11:15~20ー雷の丘
 11:40~47ー見晴岳(昼食)12:22~50ー三方ヶ峰方面三差路13:02ー鏡池13:10~15ーグリ
 ーン広場13:35ー池ノ平駐車場13:50~14:00=(シャトルバス)=湯ノ丸駐車場14:15~18=イタ
  リアンチーズ店14:38~48ー道の駅雷電クルミの里14:55~15:13=小諸IC15:20=甘楽PA
  16:03~?=狭山PA17:40=武蔵藤沢駅18:10    (注) = 自動車走行 ー 歩き

 (参加 9人、天気(現地) 曇一時雨、距離 3.5㎞、地図(1/2.5万) 車坂峠、歩行地
  東御市、累積標高差 約300m)


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新緑の鎌倉天園ハイキング(神奈川)(続き)

2011-04-26 15:30:04 | ハイキング
 2011年4月25日(日) (続き)

 昼食後、大平山からさらに南に向かい、「カマクラ天園」と呼ぶ茶店の前を通過し、緑陰の
稜線を進む。


 杉などの林床にアオキの多い一帯を過ぎ、再び広葉樹林を抜ける。時々展望が開け、新緑の
山並みが見晴らせる。


 修行の場だったのか、岩壁がくり抜かれているところが何か所もあり、石仏を祭った岩もあ
る。クスノキの古木の多い地点を過ぎ、三差路を右折して西に向かって下り、瑞泉寺のそばに
出た。境内を拝観することにして、受付を入る。

 瑞泉寺は、鎌倉公方(くぼう)(鎌倉府の長)の菩提寺として、鎌倉五山に次ぐ関東十刹(じゅ
っさつ)に列せられた格式ある寺院。創建は嘉暦2年(1327)で、紅葉ヶ谷に囲まれ西が開け
た一角にあり、開山した夢窓国師(むそうこくし)が作った、鎌倉に残る鎌倉時代唯一の庭園は
国の名勝で、境内は国史跡になっている。


 モミジに覆われた緩い石段を上がって山門を入ると、庭園には古木の梅がたくさん並び、本
堂では数人の僧の読経が聞こえる。




 この寺には、大佛次郎、川端康生、高浜虚子、永井龍男など多くの文人が来訪して文学作
品が創り出され、文学碑も多いという。



 色鮮やかなツツジや、山吹、アセビなどの咲く園内の遊歩道を一巡し、八重桜の咲く東屋の
下で小休止する。



 本堂背後の大岩に、岩をうがった岩窟があり、本堂左手の小さいお堂には、「どこもく地蔵
尊」と呼ぶお地蔵さんが祭られていた。


 石段を下がった入口周辺の梅林の下草に、たくさんのショカッサイが咲き、その一隅には、
大きく伸びたレンゲの花も見られた。

 拝観を終え、豊富な新緑に囲まれた住宅地を緩やかに下り、鎌倉宮にも参拝する。

 後醍醐天皇の皇子、護良(もりなが)親王を祭神とする神社で、社殿背後の土牢(つちろう)
が親王最期の地とか。創建は明治2年(1869)と新しい。


 色鮮やかなトキワマンサクの生け垣が並ぶ、清泉小前を通過する。南西の角には、「大蔵幕
府旧跡」の石碑が立っていた。

 横浜国大鎌倉小の南を回り、鶴岡八幡宮の境内に入った。牡丹園の北側に、「静御前(しず
かごぜん)終焉(しゆうえん)の地」の標柱があり、「静桜」と呼ぶサクラの若木が植えてある。


 この付近で、いったん自由時間として、16時半までに鎌倉駅前に集合とする。

 鎌倉アルプスでは大震災の影響か、ハイカーは予想より少な目だったが、さすが八幡宮には
参拝者が多い。それでも外国人らしい姿は少なかった。



 社殿への石段下、昨年3月10の強風で倒れた話題になった大イチョウは、倒れた根元の親
木が左に移され、根元とともに若芽の芽吹きが始まっていて、力強い生命力に感動させられる。


 石段を上がり社殿に参拝したあと、南側の弁天池のほとりへ。



 ツツジや八重桜が見頃になっていて、中の島の白いフジの花も満開だった。




 ソメイヨシノの若葉が広がる若宮大路沿いを駅に向かい、途中から西側の細いが賑やかな通
りに回る。すき間なく並ぶ土産店や喫茶天、食堂などを、大勢の観光客に混じってのぞきなが
ら進み、時間前に駅前に着く。

 JR鎌倉駅16時25分発の上り電車で、帰途についた。

 (天気 快晴、参加 8人、距離 10㎞、地図(1/2.5万) 鎌倉、歩行地 鎌倉市、歩数
  18,800、累積標高差 約720m)


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新緑の鎌倉天園ハイキング(神奈川)

2011-04-25 21:27:47 | ハイキング
 2011年4月25日(日)
 
 カントリーウオークの仲間の、この指止まれの鎌倉ハイキングに参加した。前日の激しい
風雨から一転して、この日はさわやかに晴れ上がる。

 JR横須賀線北鎌倉駅に集合した参加者8人は、10時10分に出発する。線路沿いから
県道21号を進み、まずは我が国最初の禅宗寺院で、鎌倉五山第一位という建長寺境内へ。


 総門を入ると豪壮な三門がどっしりと立つ。右手には、かやぶき屋根の鐘楼に、建長7年
(1255)鋳造という国宝の梵鐘(ぼんしよう)が下がっている。


 三門と仏殿の間には、数本のビャクシンが大きく枝を広げている。建長寺創建の、建長5
年(1253)に植えられたものとか。


 建長寺の中心にある大きな仏殿。


 その先には、修行僧の道場だった法塔(はつとう)があり、堂内が公開されていて、本尊の
千手観音や、天井に描かれた雲龍図などが見られる。

 建物は国の重要文化財である。

 広い境内には。みずみずしいモミジの若葉が多く、ツツジ、ボタン、ヤエサクラなどが咲き、
春爛漫(はるらんまん)の彩りを見せる。


 境内を東北に抜けて、半僧坊道を上がる。


 紅葉のような彩りのモミジがあり、オオデマリやモミジ、シャガ、ドウダンツツジなどの花
を眺めながら進む。




 「半僧坊大権現」ののぼりが並ぶ急な石段を上がって行くと、烏(からす)天狗の並ぶ斜面
の上に、建長寺半僧坊がある。


 明治23年(1890)に創建されたもので、家内安全、商運隆盛、厄除消除、大漁祈願、交
通安全、合格祈願などに御利益があるという。



 背後の稜線に近く、眼下に建長寺の甍(いらか)が見下ろせ、新緑の森の向こうに相模湾
が望まれる。


 富士山の展望も得られるようだが、雲が多くて見えなかった。



 その先から、「鎌倉アルプス」と呼ぶ稜線のハイキングコースへ。うっそうとした常緑広葉
樹林の下を、東に向かう。

 いたるところでウグイスが美声を競っている。歩きよい土の道の間に岩場もあり、昨日の
雨で少し濡れていたので、滑らぬように注意しながら進んだ。


 覚園寺境内への道を右に分け、送電線の下を通過して下ると、今泉五丁目の住宅地横に
出た。少し先の広場から再び上がって稜線に戻る。足下に咲くのは、ナルコユリだろうか。
わずかだがスミレも咲いている。


 左に、鎌倉ゴルフ場の南端に接した稜線を進み、鎌倉アルプスの最高点、標高159mの
大平山頂に着いた。展望が開け、多様な彩りを見せる新緑の森が広がる。


 北東には、横浜みなとみらい地区周辺の高層建築群も望まれる。



 山頂で記念撮影をして南側の広場に下り、ゴルフ場のクラブハウス前の緑陰で昼食にした。


(続く)


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富士山ろくを一周(静岡・山梨)

2011-04-12 21:00:45 | ハイキング
 4月10日(日)、軽いハイキングを楽しむグループの今年初めての例会で、富士山麓
(さんろく)を一周してきました。

 朝8時半近く、JR五日市線の秋川駅前に集合し、2台の車で現地に向かいます。

 圏央道から中央自動車道に入り、谷村PA(パーキングエリア)で休憩し、河口湖 I Cで
中央自動車道を出ました。

 まず、近くの富士吉田市にある北口富士浅間神社へ。天気予報では、前日の雨雲が去
って好天になるはずが、小雨模様なので傘を差して境内に入ります。


 北口富士浅間神社の本殿は、元和元年(1615)の造営とか。桃山建築を伝えるものと
して、国重文に指定されています。 


 拝殿の上には、大きなお面が奉納されていました。


 本殿右手に立つ、「夫婦ケヤキ」と呼ばれるケヤキの大木。樹高33mあり、山梨県下で
最大のヒノキのようです。

 左手には、同じくらいの大きさの、ご神木の杉が立っていました。

 本殿の前で、今日のメンバーの記念撮影を。カメラの私を入れて11人でした。 


 本殿前に立つ大鳥居。台座付きの珍しい構造。台座の上にこんな大きな鳥居が乗って
いて、大地震でも大丈夫なんだろうかと、東日本大地震の余震が続く昨今なので、気に
なります。


 ちなみに、本殿の右手横から、富士山の吉田口登山道が始まります。現在の富士登山は、
5合目からスタートする人がほとんどですが、私がはじめて富士登山した、1950年代中頃
は、ここから20時過ぎに登山道に入り、夜通し登って朝、山頂に着き、昼ごろには下山した
のを思い出しました。

 少し先の、道の駅富士吉田に寄った後、国道138号を進んで山中湖の西岸を経て、静岡
県御殿場市に入ります。

 富士山の南麓を走る国道469号に入って西へ、十里木高原を経て、富士山の西南西の
ふもとに湧く、白糸の滝に行きました。

 駐車場の先にたくさん並ぶ、土産店の近くに咲くハナモモ。


 白糸の滝は、大きく湾曲した絶壁から、数百筋といわれる滝が流れ落ちていて、富士山
の山麓で最大の滝です。


 左手にある、一番大きな滝。






 春の日曜日ながら、大地震の影響か、行楽客はそれほど多くはありませんでした。滝
を背に、2度目の記念撮影をしました。


 滝から流れ落ちる清流。流れは富士川に下ります。


 白糸の滝のそばに、音止滝(おとどめのたき)という、単独の滝もありますが、土産店の
そばに柵があり、全体をカメラに入れることができませんでした。

 滝の高さは25m、幅は5mあり、見映えのある滝でした。

 こちらは、土産店の間に咲いていたヒカンザクラ。


 白糸の滝から県道414号に入り、北に4㎞ほどで田貫湖(たぬきこ)に着き、湖畔の
ベンチで昼食をしました。湖畔のソメイヨシノは、まだつぼみのままです。


 湖を囲む広葉樹林の、芽吹きはもう少し先になりそう。


 午後になっても雲は切れず、手袋が欲しいくらいの冷たさです。


 近くにある小田貫(こだぬき)湿原へ。標高670~690mにあり、静岡県内では珍しい、
高地にある湿原で、静岡の自然百選に選定されています。


 湿原の真ん中を貫く木道があり、一周約900mの遊歩道が設けられていました。 

 でも、いま湿原に花はなく、寒々とした光景が広がっていました。

 今日のメインの散策を終え、14時半前、帰路につきました。

 国道139号・富士宮道路を北へ、富士五湖で最西の精進湖際を経て、青木ヶ原樹海を
抜ける同じ国道の富士スバルラインを東に向かい、河口湖 I Cに入りました。

 谷村PAで小休止して、あとは往路の中央自動車道を戻り、小仏周辺の渋滞を抜けて、
17時20分頃、JR秋川駅に戻り、散会しました。

 晴天の予報が外れたあいにくの天気で、富士山の周りを一周したのですが、富士山の
姿は、すそ野の一部をわずかに眺めたのみでした。


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戸隠高原 紅葉の池めぐり②(長野)

2010-10-14 22:26:18 | ハイキング
 2010年10月11日(月・祝)

今日は、戸隠神社の中社と奥社の間の、標高1200m前後にある三つの池を巡
る予定である。中社周辺には、もう観光客の姿が結構見えている。

 県道を挟んで中社の南西にある、そば屋さんの大きな駐車場の横から、まずは
小鳥ヶ池への山道へ。

 すぐ先に、移設して集めたらしい古い五輪塔の頭部や墓石などの石塔が20数
基並び、小さな社と鳥居もあった。


 広葉樹が主の林の中を15分ほどで、小鳥ヶ池の東南端に出た。色づき始めた
紅葉が、鏡のような静かな池に影を映す。静かなたたずまいの池である。東屋
(あずまや)があったので、小休止した。



 池のかなりの部分に、水草がたくさん覆っていて、池の景色に変化を与えてい
る。近くのハゼが、鮮やかな彩り。


 池の周囲を一周する遊歩道があるので、反時計回りに回ることにした。半周以上
を過ぎると、山栗の木がいくつかあり、小さな栗の実がたくさん落ちている。今日は
急ぐことはないので、みんなで拾って袋に入れた。


 東屋の近くまで戻り、道標に従って次の鏡池に向かう。こちらの道にも山栗が
何カ所かにあり、実は小さいがさらに収穫が増えた。


 緩やかな上り道となり、1310.8m三角点のある山の南側を回って行くと、
「硯石(すずりいし)」の案内板があった。信州女傑の一人というおまんの、硯石
にかかる話が記され、そばに硯のような上部に凹みのある岩があった。


 少しガスが出て、遠方の視界が利かなくなってきた。落ち葉の間からいろいろ
なキノコが出ているが、食べられそうなのはない。

 シラカバが増え、車の音が聞こえて間もなく、鏡池のそばにある駐車場や数棟
のバンガローが現れ、人出も増える。バンガローの先に回ると、池を見下ろす高
台に、売店のある「鏡池どんぐりハウス」の建物がある。


 ここは鏡池の南東端で、シャトルバスの停車場もあってひんぱんにバスが着き、
「ここが鏡池でーす」と叫ぶガイドの声が聞こえる。

 われわれは、その下の池の畔の芝生にシートを敷き、N会長が沸かしてくれた
温かいコーヒーやココアなどをごちそうになる。


 池の向こうにそびえる戸隠連峰の、鋭鋒の山頂付近にかかる雲が次第にとれて、
ほぼ全容を見せてくれるようになった。


 来る途中では雲が多く、展望はあきらめていたのだが、この幸運に皆喜ぶ。た
だ風があり、せっかくの鏡池は揺れ動いていて、鏡のような池に山の倒影を見る
ことができないのが少し残念だった。


 戸隠連峰や、色づき始めた紅葉をゆっくりと眺め、記念撮影をしたりして1時間
ほど滞在した。


 池の東側の遊歩道を北に向かう。緩やかできれいなせせらぎを渡ると、木道が
多くなった。


 正午近くなって観光客が増え、木道を下りて行き交わねばならぬところもある。
清流を見下ろしている人がいたので聞くと、イワナだという。少し淵となったとこ
ろに1匹のイワナの姿が見えた。

 林間の小広場に朱塗りの鳥居があり、天命稲荷が祭られた小さい社がある。
その前を右折してすぐ先には、女性姿の古い石像が2つ建っていた。


 近くには、「ツキノワグマ出没情報」の張り紙があり、このあたりでひんぱんに
目撃されているという。でも今日のような人出なら、熊も遠慮するだろう。

 木道が続く湿地林の一帯は、戸隠森林植物園となっていて、小さい流れのあち
こちに、ミズバショウが見られた。


 南から東へと緩やかに回り、ダケカンバやカラマツ林の間を抜けて、森林植物
園の一角にあるみどりが池のほとりに出た。


 木に絡(から)まったツタウルシの紅葉がよい彩りを見せ、桜の紅葉が池に影を
映す。


 近くにある森林学習館の横を進むと、マユミの実が色鮮やかだ。「戸隠小鳥の森」
の石標の横から県道三六号に入り、戸隠神社中社に向かう。

 緩やかな下り道だが、観光に来た他県ナンバーの自家用車が多く、歩道が無い
ので右側を、一列で注意しながら進む。

 中社近くになると、進行方向の車線は渋滞で車が連なっていた。中社前に戻る
と、朝とは大違いの混雑ぶり。そばのそば屋「うずら家」の前には、道路の両側に
待つ人が並んでいる。

 われわれも中社付近で昼食の予定だったが、これでは何時間もかかりそう。13
時十分に旅館に戻り、途中で昼食をすることにして、10分足らずで帰途についた。

【コースタイム】成瀬旅館8・35ー小鳥ヶ池東屋8・50~9・00ー(池一周)ー東屋下
 9・30ー鏡池・どんぐりハウス下10・37ー11・36ー天命稲荷11・46ー随神門への
 分岐11・56ーみどり池12・22~35ー成瀬旅館13・10~19=黒姫町の長原農園
 13・45 ~55=道の駅しなの14・10~19=小布施PA14・37~45=梓川SA
 (昼食)15・38~ 16・15=岡谷JC17・00=境川SA18・12~21=大月出口
 18・50~19・11=JR藤野駅前20・38  〈注 =自動車 ー歩き〉

(天気 晴一時曇、距離 7㎞、累積標高差 約350m、地図 「山と高原地図 
 妙高・戸隠 雨飾」、歩行地 長野市)
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戸隠高原 紅葉の池めぐり①(長野)

2010-10-12 23:32:22 | ハイキング
 2010年10月10日(日)
 =吉永小百合のコマーシャル人気で賑わう戸隠奥社へ=
 
 予報では、午前中は雨も残るかと思われたが、集合地のJR秋川駅に着いた頃に
は雨は上がった。参加者10人は2台の車に分乗し、9時に出発する。

 雨の予報で出発を1時間遅らせたおかげで、中央自動車道も順調に進む。みどり
湖PAで昼食をして、14時に戸隠神社奥社入口の駐車場に着いた。

 ところが駐車場は一杯、周辺の県道にも車が並ぶ。近年のパワースポット人気に
加え、9月からのJR東日本大人の休日倶楽部のコマーシャルで、吉永小百合さん
が杉並木を歩くシーンに惹(ひ)かれて来たらしい人であふれている。

 車のナンバーは、地元長野県より、関東甲越、東海、北陸、近畿など他の都府県
のものが多い。


 帰途につく車の後に駐車して、われわれも戸隠神社奥社への参道に入る。帰って
くる人が多いが、入口から予想外の人出だ。


 木造の鳥居をくぐり、まずは広葉樹の多い参道を進む。


 参道の中間、かやぶき屋根で朱塗りの随神(ずいじん)門がある。


 門の先は、樹齢約400年という立派な杉並木となる。 慶長17年(1612)に、幕
府から千石の朱印地を拝領し、その頃植樹した杉並木だという。杉並木は約500m
続いている。

 木の根元は数人抱えの太さがあり、根は複雑に絡み合っていた。


 雲が次第にとれて、杉木立の間から、ゴツゴツとした戸隠連峰の八方睨(はつぽう
にらみ)から九頭龍山(ずりゆうさん)に続くあたりと思われる岩峰が望まれる。


 次第に上りの坂の傾斜が強まり、石段となる付近からは待つ人並みが列となって
いる。この先は、奥社に参拝するのに2時間くらい並ばなくてはならないという。

 これではと奥社への参拝はあきらめ、社務所の建物下で引き返すことにした。この
あたりからも、かなり色づいてきた戸隠連邦の稜線が間近に望まれた。


 この人たちが、奥社に拝観できるのはいつ頃になるのだろうか…。


 途中にあった飯縄大明神の小さい社にお参りをして、随神門の近くまで戻って、今
回の参加メンバーが記念撮影をする。


 このあたりは、JR東日本ジパング倶楽部会報10月号掲載の↓、吉永小百合さん
の写真の場所である。


 その先の広葉樹林の間からも、往路では見えなかった戸隠連峰が見えるようにな
った。


 駐車場まで戻り、車の行き来で混雑する県道36号を1.5㎞ほど下り、戸隠神社
駐車の東側にある、今日の宿、成瀬旅館に16時15分に着いた。

 一休みして、戸隠神社五社の中心、中社(ちゆうしや)にお参りに行く。


 中社は、天岩屋(あまのいわや)に隠れた天照大神にお出まし願うため、天岩戸開
神楽を考えた知恵の神・天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)を祭り、
境内は見事な三本杉や古木に囲まれている。


 中社の周辺は、神仏習合の時代から引き継がれている宿坊旅館や、名物・戸隠そ
ばの店などが多く、成瀬旅館も宿坊として、多くの講中の宿となり、ご当主は28代目
とかいわれた。

 ちなみに、吉永小百合さんのコマーシャル人気については、10月5日付、朝日新聞
にも、以下のような記事が掲載された。


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奥秩父の国師ヶ岳と北奥千丈岳へ(山梨・長野)

2010-06-22 23:08:26 | ハイキング
  2010年6月21日(月)
 
 梅雨の最中の平日山行だが、山梨県は午後は晴の予報。参加者9人は2台の
車に分乗して、JR五日市線秋川駅前を八時に出た。

 あきる野ICから圏央道に入り、中央道を進んで初狩SAで休憩する。谷間を抜
けるJR東海のリニア実験線の向こうに、富士山が顔を見せていた。


 勝沼ICで下りて北へ、県道214号を経て、県道38号でJR塩山駅の西方を通
過、甲州市の古寺、向嶽寺(こうがくじ)や恵林寺(えりんじ)の横を過ぎ、県道
210号から杣口(そまぐち)林道に入る。

 林道を上がるにつれてガスが濃くなり、乙女湖と呼ぶ琴川ダムは全く見えない。
さらに林道川上牧丘線を14㎞上がり、長野県川上村との県境、大弛峠(おおだる
みとうげ)駐車場に10時25分に着いた。

 駐車場には、20台くらいのスペースがあり、10台前後が駐車していた。そばに
トイレもある。

 峠の標高は2,360m、今日のピーク、北奥千丈岳までの標高差は、約240m
である。上ってきた林道は舗装されていたが、北に下る川上村側は未舗装だった。

 駐車場には、小さい虫がたくさん飛んでいて、うっとうしい。今日のリーダー、K
さんから挨拶と注意があり、10時40分にスタートする。

 すぐ横にある大弛小屋のご主人に見送られて、登山道に入る。国師ヶ岳までは
1.2㎞である。すぐに、木造の段となり、しばらくはその段を上がることになる。

 周辺はモミの樹林で、下にシャクナゲがたくさん茂っているが、見たところ花芽
は少なく、まだ固いつぼみである。

 少し上がるとガスの晴れ間から、背後の日本百名山、金峰山(2,595m)(きん
ぷさん)の五丈岩が望まれる。


 花は少ないが、先月の釈迦ヶ岳でも見た、小さい花びらの桜が、まだ咲いてい
るところがあった。

 木の段なので、岩の間を上るよりは歩きやすい。ゆっくりと上がり、ところどころ
で休憩するが、駐車場同様、小さい虫がどこまでもついてくる。

 帰りに回る予定の「夢の庭園」への道を右に分け、さらに上りが続く。立ち枯れ
の木の多いところを過ぎると、次第に金峰山も全容を見せてきた。



 最初のピーク、前国師岳から少し下って、南に延びる枝稜線にある北奥千丈岳
に向かう。緩やかに10分余り上がると、秩父多摩甲斐国立公園の最高峰、標高
2,601mの北奥千丈岳に着いた。

 岩の多い山頂からは360度の展望が得られるが、今日は雲が多く、遠方の視
界は利かない。北東間近に、これから向かう国師ヶ岳山頂の岩場↓、西方には
金峰山への稜線↑などが望まれる。


 体調の関係で、あとから登ってくるNさんを除いて記念撮影を。

 何度か奥秩父主脈縦走をした人も、主稜線を外れたここは、初めてという。

 主稜線まで戻り、東へ少しで、山梨百名山で1等三角点のある、国師ヶ岳
(2,591.8m)山頂に着いた。


 ほかに、一人と三人のグループが昼食中。ここも岩が多く、北面を除いて展望
が開けているが、やはり期待した八ヶ岳や南アルプスなどの展望は得られなかっ
た。岩に座って昼食とする。

 周辺の山には少しガスがかかり、気温は15度前後か。休んでいると、少し寒
さを感じる。


 記念撮影をして、往路を戻ることにする。


 10分ほどで前国師岳を通過し、往路の途中から標識に従い、「夢の庭園」と呼
ぶ南側のハイマツやツガの間の木の段を迂回する。南から西の展望のよいところ
にベンチが二つあり、上がってきた林道も見下ろせる。

 「夢の庭園」とは、このあたりが巨石と灌木が自然の采配で巧み配置された庭
園のようなので、昭和35年(1960)に、当時山小屋の管理人だった、山本今朝
忠さんが名づけたものだという。

 右に回り込んで往路の登山道に入り、木の段を下って間もなく、大弛小屋の前
に下った。

 管理人がまた迎えてくれた。聞くと、このあたりのシャクナゲは皆、ハクサンシャ
クナゲで、7月になって開花するが、花は一畳にひとつ程度だという。小屋の入口
に下がっていた温度計は、16℃を示していた。

 下の乙女高原のツツジは見頃だとも教えてくれたので、帰路立ち寄ることにする。

 12月1日~5月31日は通行止めという、往路の林道川上牧丘線を、往路では
見えなかった乙女湖の上まで戻って右折、焼山峠から西に少し上がると駐車場が
あり、南側の斜面一面にレンゲツツジが咲いていた。

 遊歩道があるので入って、ちょうど見ごろの花の間を30分ほど散策する。

 思いがけない花の饗宴に、みな満足した。

 マイクロバスで調布市から来たという、女性主体の20数人の登山グループも回
っていて、近くの倉沢山(1,760m)に登ったが、「クリンソウの花も見頃だった」
とのことだった。

 乙女湖から往路を戻り、「道の駅まきおか」にも寄って休憩や買い物をする。

 平日なので帰路の中央自動車道も順調に進み、17時22分にJR秋川駅前に戻
った。

 【コースタイム】JR秋川駅前8・00=初狩PA8・40~50=勝沼IC9・05=大弛峠
 10・25~40ー木道上部11・20ー前国師岳11・35ー分岐11・40ー北奥千丈岳11・48
 ~58ー国師ヶ岳12・11~55(昼食)ー夢の庭園分岐13・21ーベンチ13・28~33ー
 大弛峠13・50~14・00=乙女高原14・41~15・10=道の駅まきおか15・45~
 16・00=勝沼IC16・25=JR秋川駅前17・22  〈注 =自動車 ー歩き〉

 (天気 曇一時晴、参加 9人、距離 3㎞、累積標高差 約540m、地図
 (2万5千分の1) 金峰山、歩行地 山梨市、川上村(長野))
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