客離れの激しいマクドナルドが、再建計画を出した。
正直なところ、日本で、これまでマクドナルドがハンバーガーの本家みたいな顔をしていることに納得がいかなかったが、選択肢が無いせいか、結局、マクドナルドの餌食になってきた。
煎餅みたいなカスカスの肉を、見る度に腹を立てながら食べていた。
長年腹に据えかねたマクドナルドは、結局、物を食べさせるのではなく、手軽さに思わず手を出してしまう母ちゃんのようなもので、習慣化で離れられなくすることが、始めからの狙いなのだと解った。
だから、マクドナルド煎餅でも、この上も無く美味しいと思う人がいるし、始めからそれで育った子供達は、それを本当の美味しさだと信じている。
ところが、ある日、母ちゃんが毒を食べさせていたと知った子供達は、俄然、裏切られた思いになった。
そこに、ハンバーガーってホントはこんなに色々あって、美味しいんだよ~と、様々なチェーンも上陸してきた。
裏切った母ちゃんが、もう一度母ちゃんとして認めてもらうためには、おふくろの心遣いを示さなければならないのだろうが、本社から送られてきたカサノバ社長の失態に、さらに会長までアメリカ人にするときた。
カサノバ社長を送り込んできた時、いよいよだなと思ったが、やっぱり、いよいよだ。
マクドナルドという、食べ物の本質を持たないビジネスが、食に拘る日本で成功してきたのは、ひとえに、日本人の、きめ細やかな「おふくろ志向」によるものだ。
アメリカ流の功利主義では破綻する。