m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

台湾・高雄&嘉義の旅2018【嘉義近郊のマジョリカタイル巡りその四】

2018-01-17 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

最後のマジョリカスポットへやって来た。

こちらのお屋敷は連れてきてくださった徐さんも、まだ未見のところだそう。

1934年に建てられたというサトウキビ王の邸宅、許家で、こちらのお屋敷では毎年コウモリが

やってきて、軒下で繁殖することから地元の人々の間では「黄金蝙蝠屋」と呼ばれているとか。

 

 

赤煉瓦造りの建物には左右にはバルコニーが巡らされていたけど、バルコニーに出れる所や階段もなく・・

洋風っぽい見栄えと深く軒を取るためなのかなあ。

 

  

妻壁には2番目に訪れた蔡家と同じような火を表す飾りと、バロック風のメダリオンレリーフ装飾がつく。

設計した人が同じであったようだ。

 

 

 バルコニーの下の回廊

 

コウモリがやってくる軒下はどの辺りなんだろうか? 

日本だと不気味がられそうなコウモリも、ここ台湾では縁起のよいものとして歓迎したのかなあ。

 

 

そして屋根の上にはマジョリカタイル。こちらも三段に渡って貼られている。

軒飾りや斗供も華やか。

 

 

 

 

 

 

正面玄関前の床がこんな可愛い花の象嵌タイルが敷かれてた。

 

 

ひょうたんみたいな形の面格子も面白い。

 

 

そしてこちらも三段に貼られたマジョリカタイル。

せっかくのタイルをバルコニーのてすりがちょっと邪魔してるような・・

 

 

 

 

裏手に回ると、こちら側にもマジョリカタイルがずらりと並ぶ。 

 

波型タイルがかわいいなあ。

 

 

 

 

 

 

こちらの家も耐震補強のコンクリートの柱が加えられていた。

 

 

二つのアーチ窓の上には二匹の獅子が真ん中の球体を支えるレリーフが。

 

 

獅子の顔が愛嬌あるなあ。

 

 

屋敷を囲む立派な門と塀。

 

ああ~もうこの二日間でマジョリカタイルを1年分見た感じ・・満足感でいっぱい。。

この後も博物館の近場へ戻ってきて、もうひとつマジョリカスポットへ・・

 

 

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台湾・高雄&嘉義の旅2018【嘉義近郊のマジョリカタイル巡りその三】

2018-01-16 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

そして更にやってきたマジョリカタイルスポット。

これまで巡ってきたお宅に比べるとこじんまりとしたお宅だったのだけど、

 

 

なんと、こちらの家は腰壁にずらりとマジョリカタイルが貼られてる!

正面の建物の両脇の腰壁には美しいマジョリカタイルが輝いていて、目の前の手の届くところにタイルがある。

今まで屋根の上など、ちょっと離れた場所だったので、これはうれしいなあ。

 

 

軒下の雨のかからないところにあるので、タイルの状態もとても良好なようだ。

 

 

4枚一組で貼られたタイル。

 

 

4枚一組のマジョリカタイルを囲む枠も黄色い花が描かれたマジョリカタイルだ。

 

 

 

 

 

 

 

柄合わせに特に秩序はなさそうで、花モチーフのタイルから幾何学模様まで様々な図案、色合いのタイルが

組み合わされ、貼られている。

 

 

しかし、現役で使われている建物で目の前でこれだけのタイルが貼られているのを見るのは圧巻!

 

 

 

 

思う存分タイルを撮った・・

 

 

タイルが貼られてる土台はよく見るとこんなカラフルなガラス質の石の洗い出し仕上げになっていた。

これもきれいだなあ。

 

 

 補強のための鉄柱が軒を支える。

 

 

本来神様、ご先祖様が祀られている場所へ入ると、ガランとしていて、なんと空っぽ。

キリスト教だった住人が処分してしまったのだそう。

 

 

屋根の上には透かし陶板が入る。

吉祥文字である「寿」をデザイン化したもののようだ。

 

 

家の裏側には煉瓦の壁に透かし陶板の入った窓も。

 

 

 

 

 

そしてマジョリカタイルの貼られた家のちょうど裏手にあった家は史跡のプレートが掛けられていて、

紀家日式建築と書かれていた。

 

 

こちらの家の玄関扉上部にはバロック風の洋風意匠が入っている。 

 

 

装飾の真ん中の意匠が野球のボールに見えてしょうがないのだけど、

その関連はわからないみたいで、ただのマークなのかな・・

 

 

玄関前にはヨーロッパ風の装飾の柱が軒を支えていた。

そして、この後はいよいよ最後のマジョリカスポットへ向かった。

 

 

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台湾・高雄&嘉義の旅2018【嘉義近郊のマジョリカタイル巡りその二】

2018-01-15 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

雲南市北港を散策した後、やって来たのは蔡家。

地主さんだった家だそうで、規模も大きく門からして立派。

 

こちらの家も台湾の伝統的な家屋、三合院で建てられている。

コの字型の住宅には何世帯かが住めるようになっていて、こちらの住居では現在一家族が住まわれてるそう。

 

 

そして、やはり屋根の上にはマジョリカタイルと陶片装飾が帯状に並ぶ。

 

 

なんとこちらはそのタイルが上下にも帯状に入れられていて、三段という豪華さ。 

 

 

牡丹やバラがモチーフのタイルが並ぶ。

 

 

こちらのお家は最初の家と違って比較的、同じデザインのタイルが一列に並べられているようだった。

 

 

正面の神様やご先祖を祀る「大廰」の入口前の装飾はやはりとても華麗。 

 

 

正面の壁面に入れられたブルーとピンクのタイルの裾にはひらひらとした装飾がつけられていていたが、

こういう裾につけられた装飾は初めて見るような・・

 

 

こちらのひらひら装飾は洗い出し仕上げで造られているようで、更にその上に装飾も。

 

 

そしてコウモリを模したという装飾も付けられている。

コウモリは福を呼ぶ動物とされているので、意匠としてよく使われているようだ。

 

 

この扉周りの装飾は火を表しているのだそう。

 

 

 

 

神様やご先祖様が祀られている部屋にあった色ガラスの入った扉。

 

 

こんな型板ガラスも

 

 

 

 

照明も中洋折衷のようなデザイン

 

  

このご先祖様を祀る台に施されていた装飾は、台湾の伝統工芸の技術で造られた貴重なものだそうで

木を彫り出しているのでなく、木で造ったパーツを貼り付けてつくられているのだそう。

細かいパーツに驚く。 

 

 

家を通り抜けて裏庭へ出ると、壁を支える補強の柱が見られた。

補強されながら長年使い続けられてきたようだ。

 

 

屋根の下につく葉っぱ状の模様も火を表すものだそう。

 

 

裏庭に面した屋根部分にも抜かりなくマジョリカタイルが貼られている。

 

 

裏庭にあったジャックフルーツの木

 

 

外にもこんな鈴なりのパパイヤの木があった。手は全くかけてなさそうだけど・・

台湾では家の庭でも簡単に南国フルーツが栽培できるんだろうか~ うらやましい。

 

 

今度は建物の外回りへ。

屋根の妻部分には丸窓を囲むバロック風の豪華な装飾が見られる。

 

 

 

こちらの装飾は丸窓の両脇には獅子のような動物が2匹

綱や房飾りも見られ、中華風と洋風が混じったような意匠

 

  

そして外側周りの屋根の上にもマジョリカタイルがびっしりと・・

こちらもやはり三段にタイルが入れられている。

 

 

 

  

たっぷりとマジョリカタイルを見せて頂いた。

これだけのタイルがふんだんに使われた家なので相当な富豪なのだろう。

しかしすでにもうここがどこなのかもわからず、、

連れてきてもらわなかったら、とてもこんな家を見つけ出すことはできないだろう。

ほんとに有り難いことだなあ。

 

 

近くにあったアパート。

これってひょっとしてモザイクタイル貼り?!

 

 

よく見るとやはり全面モザイクタイル貼りに、花と菱形部分の中は淡い色合いの玉石タイルが

敷き詰められてた~これは可愛いなあ。 

そして更に、マジョリカタイルツアーは続く・・

 

 

 

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ピロ・世界のお札折り紙展

2018-01-14 | 美術館・ギャラリー他

嘉義の旅行記が途中だけど、この展示が今週いっぱいなので載せておこう。

先日、ちょうど梅田に出ている時に、情報通のUさんからラインが入り、面白い展示をやってるよとのこと。

肥後橋にあるギャラリーでお札折り紙作家・ピロさんの世界の紙幣を使った折り紙展が開催されていた。

 

 

「ターバン野口」を以前、ネットで見て興味を持っていたので、これは行かねば!と。

ターバン野口とは1枚の千円札を使って頭にターバンを巻いた野口英世を折ること。

2006年に考案されたターバン野口は、ターバンがどんどん大きくなり、現在では

ターバンだけでなくアラジン風の衣装まで1枚の千円札で折れるところまで進化されたとのこと。

この進化の経過をたどる展示が面白い。

 

 

アラジンになった野口とジャスミンに扮した樋口一葉が空飛ぶ絨毯にのってる~~

こ、これはすごすぎる!

1枚で折るというだけでなく、服や髪飾りなどに現れる模様や、ダボっとしたアラジン風のパンツのシルエット、

など細部にまでこだわってつくられているそうだ。

アラジンとジャスミンが乗ってる絨毯はインドのガンジー紙幣が使われていて、その紙幣の雰囲気が

絨毯ぽくて、これまたいいなあ。

 

 

基本形ターバン野口を折る手順。

 

 

アメリカ、イギリス、ベトナム、インド、フィリピン・・世界各国の偉人のターバン姿も見れる。

みんなターバン姿がばっちりキマってる!

 

 

ターバンだけでなく、エリザベス女王2世の帽子はこんなにもバリエーションが豊富。

なんて優雅なんだろうか~

 

 

人面魚?!みたいなシュールな作品も。

真ん中で野口がシュノーケルしてるのはウケた。

 

 

お盆チュールと題された作品は、幽霊に扮する野口と墓が。

 

 

現在の最終進化版は足の関節を動かすことができるという3D仕様。


歩かせるだけでなく座らせることも可能だそう。

 

 

聖徳太子が今時?の恰好をすると・・

 

 

毛沢東もこんなお茶目に。

 

  

このやんちゃ風なおじさんはホンジュラスという国のマルコ・アウレリオ・ソト大統領。

洋服の模様も素敵だなあ。

 

 

 

コンゴのお札・・これは人間じゃないな・・

 

まだまだたくさんの楽しい作品があって、

このアイディアとユニークさに感動した展覧会だった。

大阪では21日まで開催中で、2月には東京でも開催されるそう。 

 

 

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台湾・高雄&嘉義の旅2018【雲林・北港の町を歩く】

2018-01-13 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

マジョリカタイルがすごかった林家を見学した後は、雲林の北港という町へやってきた。

ランチ場所に移動中、散策を楽しむ。

こんな洋風の看板建築が隣同士に並ぶ。何かのお店だった建物だろうか。

 

 

その看板建築の建物前にはかわいいタイルがびっしりと。

花びら模様と大きさの違うスクエアタイルの組み合わせが素敵。

 

 

こんな面格子に覆われた家も

 

 

お隣もバルコニーの丸いくり抜きもかわいい。

 

 

歩いてる途中、あちこちでモザイクタイル発見!

何かのお店の店先を覗いたら床はこんなタイル貼り。

 

 

深いブルーに細い糸のようなラインが入った糸ミミズタイルも

 

 

繋がれてたフレンチブルが人懐っこく飛びついてきた。

その床もタイル。

 

 

こちらもニュアンスのある窯変がきれいだなあ。

 

 

この家もよく見るとタイル尽くし。

 

 

2階部分はタイル壁の上から更に少し弯曲したタイルで装飾された飾り?が貼られてて凝ってる。

 

 

こちらの面格子のはまった壁面周りには2種類のタイルが貼られてた。

 

 

民家のドアの隙間から覗いたタイル。

面白い組み合わせだなあ。

 

 

珈琲に混ざったミルクような色合いがいい感じのタイル。

 

 

これは高雄でも見たチョコレート風レリーフタイルに白ベースの青い糸ミミズタイル。

 

 

ここで飴屋さんが現れた。

昔ながらの手作りの飴屋さん。竹のざるの上には出来上がった飴がたくさん乾燥させられてる。

一つ試食させてもらうと、ヌガーのような食感の飴の中にナッツがいっぱいで香ばしい。

この飴の他にも求肥のような飴などいろいろあって、求肥のような飴とナッツ入りを購入。

 

 

真っ赤な門のお家。

 

 

こちらも雰囲気のある面格子にモザイクタイル。

 

 

こちらは飴釉ベースに白い糸ミミズタイル

 

 

こちらはブルーのタイルとブルーの面格子。

ちょっと路地を歩くだけで、可愛いモザイクタイルとわんさか出会えるなあ

皆に遅れがちになりながら、小走りで追いつき、又タイルを撮る。

 

 

煉瓦とのワイン壺の壁は米と石油工場を営んでいたオーナーが、その堅実なビジネス精神を子孫に継承するために

作ったお店の壁だそう。

 

  

米印の花ブロックが入れられた民家のファサード

 

 

楽しい路地裏散策~

 

 

ここにもモザイク。

 

 

このアパートの壁面にも、タイルの飾りが・・

 

 

四角垂のレリーフ状のモザイクタイル飾り。

これもユニークだなあ

 

 

七宝繋ぎデザインの面格子にモザイクタイル。

 

 

 

この路地を抜けると突然、にぎやかな通りに。

飲食店などのお店が並び、歩行者天国のようにたくさんの人が歩いてる。

 

 

お昼はこの通りの鴨のお店、老受鴨肉飯に連れて来ていただいた。

お店は100年の歴史を持つ老舗。

 

 

看板を見ると鴨肉以外は全く不明。

こんな時は中国語堪能なぷにょさんのお友達頼み。

下水はモツ、冬粉というのは春雨のことだそうで、春やのになんで冬なん?と突っ込みいれたくなったり、、

同じ漢字と言っても中国語、なかなか想像つきにくいものがある。

 

 

鴨肉飯、鴨の血をもち米で固めて蒸したもの、鴨肉、青菜の炒め煮、

鴨飯は食がすすむたれが絡んでるし、鴨肉は生姜と食べると美味、どれも美味しいなあ。

 

 

そして下水湯。

下水湯は名前のイメージと違ってとっても美味なスープだった。

 

 

食事の後はお店を出て、にぎやかな通りを歩く。

燕のレリーフがついたお店の建物。

 

 

階段状になったシルエットも面白い。

天辺には帯状に雷紋が巡らされてた。 

 

 

レモンやミカンが山積みのジュース店。

ここで飲み物を。

レモンに金柑が入り、干し梅のようなものも浮いてた。

ちょっと癖があったけどさっぱりして美味しかった。

 

 

そして、ベランダからも屋上からも植物が生い茂り、インパクトあり過ぎな内科医院もあった。

 

 

通りの突き当りには台湾媽祖廟の総本山といわれる北港朝天宮が建つ。

 

 

屋根の上には色彩豊かな細やかな陶片装飾が迫力満点。

 

 

 

 

中にはタイルのような陶板のような壁面もあった。

廟と同じ敷地内にあった洋風建築。

元銀行の建物だったそう。

 

 

入口の軒飾りがぶどうの葉っぽくて可愛いなあ。

五角形の通気口?も面白い。

 

 

廟の回りをぐるりと回ると、もう一つ同じ敷地内に洋館が建っていた。

 

 

こちらも同じくぶどうの葉の軒飾りが。

 

 

中へ入ると受付窓口のようなコーナーが。

 

 

この雰囲気からして元診療所か何か?

思いがけず、廟の敷地に洋館もあったりと、盛りだくさんで楽しかった~

更にこの後は、マジョリカタイルスポットへ連れて行ってもらうことに・・

 

 

 

 

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台湾・高雄の旅2018【嘉義近郊のマジョリカタイル他その一】

2018-01-12 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

先日書いた嘉義のタイル博物館の記事をその博物館である台灣花磚古厝のフェイスブックのページ

シェアして頂いたところ、驚いたことに、その日は1505人(IP)、更に昨日も1000人超の方々(普段は300~400程度)

見に来てくださったようで、マジョリカタイル博物館の影響力と台湾(と日本)の方々のマジョリカタイルへの関心の高さに驚いた。

このブログでできるだけたくさんの方に博物館を知って頂いて、

マジョリカタイルへの関心度の向上や保存活動に微力ながら協力できるとうれしいなあ。



タイル博物館へ宿泊した翌日、徐さんに嘉義近郊のマジョリカタイルのレアスポットへ案内していただいた。

事前に嘉義近郊で実際にマジョリカタイルが使われている建物を教えてほしいと尋ねたら、

個人的に行くのは難しいので、案内してくださると言って頂き、恐縮ながら案内して頂くことになっていた。

台北からぷにょさんの中国語の堪能なお友達と関東から建築友達と合流。

車に乗せて頂いて、いざ出発!

 

 

最初のお宅は林家。

徐さんのお友達のお家の方が迎えてくださった。

門のところからマジョリカタイルが貼られていてテンション上がる~

 

 

煉瓦造りの門の両側に入れられたマジョリカタイルの壁面。

汚れがあるので、この汚れを取り去ったらもっとタイルがきれいに映えるだろうに、

しかし釉薬の裏にカビが入り込んでいるようで、このまま貼られた状態でクリーニングすることは

難しいのだそう。

 

 

門を入ると中庭が目の前に広がる。

コの字型をした台湾の伝統的な住居、「三合院」というスタイルになっている。

 

 

 

林家は村長さんや議員さんをされていたという家で、嘉義でバイクを一番最初に買った人だそう。

 

 

そしてどこにマジョリカタイルがあるのかというと、、

屋根の上にずらりと並んでいるのだ。 

 

色とりどりの様々なデザインのマジョリカタイルが屋根の上に並ぶ。

高価であったマジョリカタイルは富の象徴でもあったため、

遠くからもタイルが見えるように通常、屋根の上の高い位置に貼られたという。

 

 

望遠があまり効かないカメラを持ってきたので、ちゃんととれてるか不安だったのだけど

やっぱりあまりクリアじゃないなあ。

 

 

タイル以外にも、陶片で造られた細やかな装飾も見られる。

 

 

結構薄くて繊細そうなものだけど、よく残っているなあ。

 

 

コの字型の建物の屋根、ほぼぐるりとタイルが貼り巡らされていて、

それがきれいに残されていて感激!

     

 

 

 

 

 

 

しかしタイル好きとしてはせっかくの美しいタイルをこんな屋根の上ではなく

もっとじっくり観察できる家の壁とかに貼って欲しかったけど・・

 

 

 

 

三合院の住宅では真正面の「大廰」と呼ばれる部屋には神様や祖先を祀る部屋が設けられている。

そしてその「大廰」はお客さんを迎えるリビングも兼ねているという。

 

 

柱や梁の装飾がとても細かい。

軒を支える木の柱は、補強のため、後に石柱で囲んだ形になったようだ。

 

  

斗供にもすばらしく繊細な彫刻が施されている。

 

 

玄関上には富士山を描いた絵が残されていたり、

 

 

「大廰」の扉も木の透かし彫りで動物や植物が表されている。

 

 

みんなでじっくり見ていたら、こんなところに猿発見!

しかも猿がハチの巣を木の枝でつついてるところ。

ユーモラスなデザインに思わず皆で笑ってしまった。

 

 

花や鳥の木彫りもすばらしく細かい。

 

 

かわいい面格子も。

 

   

庭にはこんな鈴なりになったパパイヤの木もあった。

林家をじっくりと見せて頂いて、みんなで記念撮影し、次のスポットへ向かったのだった。

 

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台湾・高雄&嘉義の旅2018【台湾花磚博物館その二】

2018-01-10 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

台湾タイル博物館その一の続き・・

1階の展示をじっくりと見せて頂いた後は2階へ。

こちらの階段の蹴込み部分にもびっしりと貼られたレリーフタイル。

贅沢な階段だあ。

この建物のすぐ裏手には阿里山鉄道が走っていて、かつてこの辺りは阿里山から切り出された木材の集積地となっていた。

こちらの家もその木材問屋で財をなした家であるので、檜を贅沢に使った造りになっている。

 

 

2階に上がり、こちらのロフトのある部屋へ。

マジョリカタイル尽くしのベッド。

きゃー可愛い!

なんとこの二日間はこちらの部屋へ泊らせて頂けることに。

台湾では昔、結婚する時に、男性側がベッド、ベッドへの踏み台、そして鏡台の三点セットを用意しなかればならなかったとか。

 

 

中でもこのベッド上部分にマジョリカタイルが貼られたベッドは「まゆげ」と呼ばれ超高級品だったそうで、

徐さんも今まで10個くらいしか見たことがないとのこと。

 

 

ベッドの向こうの壁にもレリーフ状のマジョリカタイルが。

こんなマジョリカタイルに囲まれたベッドで寝れるなんて至福過ぎる・・

しかし夜は興奮のあまり半覚醒状態;

 

 

ベッドへの踏み台へは吉祥柄の果物のタイルがはまる。

床は亀甲模様のタイルが並べられている。

亀の甲羅は固いというところから、家族を保護すると伝えられる縁起ものだそう。

 

 

そしてもう一つの花嫁道具の鏡台。

こちらは洋風の意匠の家具に、

 

 

孔雀をデザインしたレリーフタイルがはまる。

優雅だなあ。

 

 

 梁がむき出しの吹き抜けの天井から下がるシャンデリア。

洋風と中華のミックス感が素敵だ。

 

 

そしてロフトへ上がってみると、そこにもタイルがびっしりと~

正面には竹とマジョリカタイルが融合した家具が。

 

 

こちらも吉祥模様の果物の図案がいっぱい。

桃、ザクロ、りんご、ぶどう、ばなな、パイナップル・・

果物の図案だけでもほんとに多種多様だ。

 

 

 

 

もう一つのお部屋。

こちらもロフトがあって、タイル尽くしの壁面も。

 

 

こんなレトロなレコードプレーヤーも。

かけてくださったが、ちゃんと音楽が聴こえる。

 

 

部屋に使われている照明なども日本統治時代のものだそう。

 

 

鏡台もかわいい。

 

 

バスルームはモザイクタイル貼りの猫足のバスタブに、壁面にも古いマジョリカタイルがライン状にいられている。

 

 

こちらの壁面には籠に盛られた花のデザインばかりを集めたマジョリカタイルが。

似たようなデザインだけど、少しずつ籠や花のデザインが違うのだ。

 

 

とてもカラフルで細かい色の塗り分けが必要なタイル。

 

 

こちらでは古いタイルを復刻したタイルも作られている。

 

 

型を作るには本当に細かい作業が必要だなあ。

 

 

釉薬を入れる作業も見せて頂いた。

昔の鮮やかで深みのある釉薬は、今ではもう使用禁止となっているものも多いので

なかなか同じような色合いを出すのは難しいと思われるが、試行錯誤を重ねておられるようだ。

マジョリカタイルをたっぷりと堪能させて頂き、

この後は幸せいっぱいの気分になって眠りについたのだった。

興奮のあまり何度も目を覚ましたけど;

 

台灣花磚古厝フェイスブック→☆

台湾では様々なメディアに取り上げられ、先日TVでも放映があったようです。

建物からタイル部分を解体する作業の様子や解体したタイルをクリーニングする作業、

復刻タイルを造られている様子などが見られます。↓


 

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台湾・高雄&嘉義の旅2018【台湾花磚博物館その一】

2018-01-09 | 台湾・高雄&嘉義の旅2018

半年ほど前から計画をあたためていた台湾、嘉義のマジョリカタイル博物館へ、この三連休にぷにょさんと訪れてきた。

博物館の徐さんとは事前にやり取りさせて頂いて、期待は最高潮に高まっていたのだけど、

本物のタイル博物館はその期待を更に上回るすばらしい博物館で、マジョリカタイルに囲まれた至福の空間で

2日間宿泊させて頂き、更には1日かけて嘉義近郊のレアなマジョリカタイルスポットへアテンドして頂ける

というタイル好きの私たちにとっては夢のような貴重な体験をしてくることができた。

 

 

台湾マジョリカタイル博物館(台湾花磚古厝)は台湾鉄道駅から徒歩9分

日本統治時代に材木商店を営んでいた古民家を改装した建物にある。

 

 

1日目の夜、雨の中、駅まで迎えに来てくださった徐さんに迎え入れられたミュージアム。

一歩足を踏み入れた途端、そこはマジョリカタイルの洪水が待ち受けていた。

床から天井まで壁面いっぱいを埋め尽くすマジョリカタイルのタペストリー。

写真では見ていたけど、本物をこの目でみるとその迫力に圧倒されっぱなし。

すごい~すごすぎる~~

 

 

これらのマジョリカタイルたちは、博物館のオーナーであり、IT業界のエンジニアとしての仕事も持つ徐さんが

20年の歳月をかけて、老朽化の為取り壊される古民家から

救い出し、ひとつひとつ手作業で裏のセメントを取り去り、丁寧にクリーニングされたもの。

その数4000枚にものぼるというコレクション。

その一部の1500枚がこの博物館に展示されているという。

 

 

日本で見かけたことがあるデザインもちらほらあったが、見たことのない図案の方が多いのでは

というくらい多種多様な色合い、デザインのものが取り揃えられている。

これらのタイルはほとんどが日本製造のものなのだという。

大正から昭和初期に日本で作られたマジョリカタイル(和製ビクトリアンタイル)は主に東南アジアへ輸出され、

台湾でも裕福な家でしか買うことのできなかったという高級品。

 

 

こちらの壁面にはレリーフ状に盛り上がった模様が刻み込まれたタイル。

縁起のよい花や果物などのデザインは台湾人好みのデザインのよう。

 

 

 

 

 

   

壁面のタイルだけでなく、テーブルや階段などにも貼られているマジョリカタイル。

 

 

こちらは本来ベッドヘッドに使われていたという家具。

日本では家具とマジョリカタイルの組み合わせは見たことはないけど、

台湾では木の家具とタイルの融合がいろいろと見られる。

 

 

こんな風に階段の蹴込み部分に貼ると迫力があるなあ。

 

 

椅子の背にも。

竹の家具とタイルの組み合わせもあった。

 

 

この壁面は同じタイルを4枚組み合わせたディスプレイが豪華。

さらさ西陣で見たタイルやダントーで見たタイル、いろいろあるなあ。

色が違ったり、内と外を組み替えるとガラッと雰囲気が変わって全く別のタイルに見えるのも面白い。

 

 

低めの台はベッドに上るための踏み台。

踏み台にこんな豪華なタイルを貼るなんて贅沢だなあ。

日常的に踏まれるものなのでタイルに亀裂が生じている箇所も。

ここで気付いたけど、台湾のマジョリカタイルにはタイルとタイルの間に目地がないなと。

 伺ってみると、やはり目地は入れずに接着剤だけで固定するのだそう。

 

  

こちらも踏み台。

クリスマスのリース柄のようなデザインがかわいい。

 

 

この椅子はお嫁さんが家事の合間に座る椅子なのだとか。

お嫁さんは背もたれのついた椅子には座らせてもらえないそうだ。

 

 

孔雀模様のタイルが入れられたキャビネットも。

 

 

スィッチプレートもレトロだなあ。

タイルだけでなく、この古民家に合わせた照明や家具などの設えも素敵だ。

 

 

古民家でのタイルの解体作業のVTRも見せて頂いた。

タイルは民家の屋根の部分に貼られていることが多いので、

屋根の上に乗る危険な作業でもある。

オーナーの徐さんは各解体業者と繋がりをもっておられ、解体される建物があると

各業者から徐さんの所に連絡が行くようになっているのだとか。

 

 

クレーンで吊りながら剥がされるタイルの付いた屋根部分

 

 

こうして解体現場から救出してきたものを今度は手作業で丁寧に裏のセメントなどを取り除いていく。

釉薬の間に染み込んだカビのような汚れを落とすには、化学薬品を使い、磨き、水に浸し、を

何度も繰り返し根気強く落としていくのだ。

気の遠くなるような作業だなあ。

こちらで展示されている美しいタイルはそういった地道な作業の賜物なのだ。

 

 

 

 

波模様のタイルに、このアザミのタイルも珍しいデザインだなあ。

 

 

タイルの裏には会社の刻印が入っている。

ダントーの他不二見タイルや佐治タイル、山田タイルや神山製陶など初めて聞くようなメーカー名も。

マジョリカタイル全盛期には日本のたくさんのメーカーが競って東南アジアへ輸出していたんだろうか。

今では日本で残る会社はダントーのみで、しかもマジョリカタイルの生産はされていない。

今ではもう作ることはできない貴重なタイルたちなのだ。

 

 

こちらの展示は同じデザインだけど、フラットな面になっているものと、レリーフ状になっているものとが

となり同士に並んでいる。

踏み台などにはフラットなものを、壁付や屋根につけるものはより豪華に見えるレリーフ状のものと

使い分けられていたのだろうか。

 

 

こちらは同じ図案で、正方形のものとそれを縦長に圧縮したようなデザインのもの。

こんな風に同じ図案の大きさ違いのものを二列に並べて貼ると更に豪華さも増すだろうなあ。

 

 

そして思わず可愛い!

とうなってしまったのは花がちょっと丸くデフォルメされてデザインされたもの。

デザインも色も最高に可愛いなあ。こういうの復刻したら売れそうだけど・・

この鮮やかでカラフルな釉薬の色はもう出すことはできないだろうなあ。

 

    

そして徐さんは、私がお土産にと作ってきたマジョリカタイルを喜んでくださり、

なんと恐縮なことに、早速壁面にかけてくださった。

なぜか私の作った額縁が周りの写真の額縁とちょうど同化してる;

徐さんは夕方やってきた私たちを食事や近くの有名な廟へ連れていってくださり、

博物館へ戻った後も、夜遅くまで、タイルの展示について英語があまりできない私たち

に根気強く説明をしてくださったのだ。

その二へ続く・・

 

台灣花磚古厝フェイスブック→☆

台湾では様々なメディアに取り上げられ、先日TVでも放映があったようです。

建物からタイル部分を解体する作業の様子や解体したタイルをクリーニングする作業、

復刻タイルを造られている様子などが見られます。↓

 

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二見浦・賓日館

2018-01-04 | 建築巡り・街歩き【その他】

麻野館へ泊った翌朝、チェックアウト前に近くの賓日館へ訪れてきた。

旅館街を抜けると、いきなり現れたすごく立派な建物。

賓日館は明治20年、伊勢神宮の賓客の休憩、宿泊施設として建設された。

ちなみに宿泊した麻野館も賓日館と同じ設計者だったとか。

 

 

大正初期から昭和11年頃までに2度の大規模な増改築を経て、現在の賓日館が完成。

改築時に玄関、車寄せが唐破風に改められ、

上がり框には檜、式台には欅、天井には屋久杉と随所に銘木が使用されてるそう。

 

 

 

 

 

 

 

階段親柱には地元の彫刻家、板倉白龍作の「二見かえる」が彫られてる。

柱にぶら下がるかえるが可愛い。

この彫刻はなんと後付けしたものではなく親柱と同じ原木から彫られてるのだとか。

 

 

 

 

 

階段の踊り場は寄木細工の床が美しい

 

 

 

 

 

 

明治20年建築当初から当時のまま残されている「御殿の間」

皇室を迎えるにあたり、天井は格天井より更に格式が高いといわれる二重格天井になっている。

こちらの部屋へは立ち入り禁止になっていたのだけど、

床の間の床框は螺鈿の輪島塗になっていたり、床脇は檜、床板は漆塗りの楓など素材や造りが凝ったものになっていた。

 

 

広縁にはテーブル椅子のセットが置かれていて、

二見の景色を楽しめるようになっている。

 

 

次の間の和風シャンデリア。

 

 

御殿の間の隣にある千鳥の間も創建当時から変わらない部屋だそう。

当初は御殿の間と襖で仕切られていただけで、御殿の間に賓客が宿泊した時の

お供の者や護衛の者の控室だったといわれる。

 

 

 

 

大広間は昭和5年の大増改築時に建築された書院造の広間だそう。

120畳の大広間、桃山式の折上格天井が圧巻。

 

 

格縁は檜が使われ、天井紙は型押し後彩色し、金箔をおいたものだそうで、

洋風の豪華なシャンデリアともマッチしていた。

 

 

シャンデリアを真下から見上げて

 

 

天井折上げ部分

 

 

床の間の床框は御殿の間と同様の螺鈿の輪島塗に。

 

 

床脇の欄間や障子に入れられた意匠もとても繊細で見とれてしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

違い棚

 

 

違い棚の木彫。

 

 

床の間の対面には能舞台がある。

 

 

舞台下には6つの甕が据えられていて、音を反響させる効果をもたらしているのだそう。

 

 

 

 

 

 

 

船底天井の廊下

 

 

 

 

太鼓橋風になっている廊下も。

 

 

中庭

 

 

松葉モチーフのシンプルな意匠

 

 

 

庭園から建物を。

 

 

明治以来、増改築されながら皇族や各界要人を迎えてきたという

賓日館の贅を尽くされた空間をじっくり味わうことができた。

 

 

 

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伊勢二見浦・麻野館に泊まるその二

2018-01-03 | 建築巡り・街歩き【その他】

この日は風邪でへろへろだった為、伊勢神宮にお参りだけして、早めに宿にチェックインしたので

他の部屋を少し見せて頂くことができた。

 

 

部屋と廊下の境に入れられた飾り障子。

各部屋それぞれにデザインが違っていてそれぞれ素敵だった。

 

 

 

 

 

 

 

こちらのお部屋は床の間には月の形のくり抜きがあり、

 

 

違い棚には蝙蝠の透かし彫りが入れられていた。

 

 

 

 

 

 

 

細やかな松の木の透かし彫りの欄間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれに趣向が凝らされたお部屋の意匠をいろいろと楽しめた。

 

 

1階の洗面所はタイル尽くし。

 

 

小花模様が入ったタイルが貼り巡らされた洗面台

 

 

鏡の下にはモザイクタイルが市松模様に貼られている。

 

 

 

 

2階にあった洗面台。

洗面所にうだつ?っぽい飾り屋根のついた間仕切り

 

 

 

 

 

 

3階の洗面所の鏡

アサヒビールのマークが入ったレトロな鏡

 

 

 

 

そしてお風呂もモザイクタイル尽くしだった。

 

 

 

 

 

浴槽にもびっしり。

 

 

 

 

 

 

床はなぜか畳敷きになっていて、本来のタイルが隠されていて残念だったけど、

いろんなモザイクタイルが楽しめた。

 

 

 

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