m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

大和棟古民家JINYAと風呂のタイル

2019-02-10 | 建築巡り・街歩き【その他】

 

昨日は奈良の桜井で建築講座があったのだけど、友人がその近辺で風呂のタイルがすごい物件があるとの情報を

教えてくれたので、急きょ予約を取り付け行くことにした。

交通の便の悪いところにあったのだが、ぷにょさんが桜井駅前からカーシェアを借りて運転してくれ、ひとっ飛び。

 

 

建物は旧伊勢街道に建つ、徳川紀州藩の本陣だったものだそうで、江戸時代から築180年以上の歴史をもつかやぶきの古民家。

こちらの現在の持ち主の松本さんに案内して頂いた。

 

 

入口には屋根に葺いたかやの見本が置いてあった。

葺き替えには職人さんが7人がかりでひと月ほどかかり、その費用は1千万円にものぼるとか。

 

 

主屋は江戸末期の建物だそうで、柱や梁などその当時の部材がほぼそのまま残されているというところも貴重。

 

 

台所にはおくどさんがあり、今も現役。

昔は土がむき出しのものだったそうだが、昭和になってからこの黒いタイル貼りになったそう。

ここでご飯を炊いて、ジビエ料理やしし鍋が頂けたりする古民家体験プランもあるそうで、

気候がよくなったらまた体験してみたいなあ。

 

 

そばにあった流しは貝殻などが埋め込まれた洗い出し仕上げのもので、こちらも珍しいものだそう。

 

 

 

 

そして各部屋を案内して頂いた。

こちらは仏間。

4枚の扉には花と雀をモチーフにした繊細で美しい絵が描かれている。

 

 

扉を開けると、立派な仏壇が登場した。

 

 

その隣の座敷

 

 

こちらの欄間はまた変わっていて、動物の浮彫が左右に三体づつついている。

 

 

有名な彫刻家の作品だそう。

 

 

書院造りの間

 

 

襖の引手も手の込んだもの。

  

 

蔵のなまこ塀は格子がとても深い。

 

 

こちらは米蔵の内部。

中は改装されて、Barになっている。

蔵の中は夏も涼しいのだそう。

 

 

米蔵の中の階段箪笥。

 

 

そしていよいよお風呂場へ。

おおーーっ!

写真で見た、タイルが一面に貼られた五右衛門風呂。

 

 

大正時代のタイルと言われていたが、瀬戸の敷瓦でよく見かけるデザインのものがびっしり。

圧巻だなあ~

 

 

線の色にも濃淡があったり、きっちりと描ききれてない線があったり・・

手描きの風合いに温かみがある。

 

 

当初はお風呂場全ての面にこのタイルが貼られていたそうだが、剥落などの為、徐々に張り替えられていて、

現在は一面を残すのみになったという。

 

 

そして驚くことに、この五右衛門風呂は今も現役なのだ。

中の鉄の窯は保温力も高く、体がよく温まるそうで、夏の季節などは夜に沸かしたお風呂が朝もそのまま入れるくらいなのだとか。

古民家体験の時には希望者はこの五右衛門風呂にも入れるそう。

これは入ってみたいなあ。

 

 

こちらの窯を覆う洗い出し仕上げの地肌にもきらきらと光る貝殻が見える。

 

 

そして茶室の方へ。

 

 

茶室の方は明治に建て替えられたものだそうだけど、各所に贅を尽くした部材が使われていて

天井は高価な杉の柾目材が使用されているという。

 

 

違い棚もよいものだそうで、江戸時代のものがそのまま残されているとか。

 

 

この扉の絵も雀と花がモチーフになっていて、とても上品で美しいものだった。

 

 

渡り廊下などに入れられたガラスは一枚物の手吹きのものだそうで、味わいのある歪みが見られる。

 

 

 敷地を取り囲む石垣は美しい反りを見せていた。

お庭には紅葉の大きな古木もあって、秋の紅葉や初夏の新緑も見てみたい。

 

 

新しいトイレのタイルもモダンで面白いデザインのものだった。

 

 

こちらの古民家では見学以外にも月一婚活イベント!を始め、さまざまなイベントや古民家体験をされてるそうで、

又いい季節になったら古民家体験に訪れてみたいなあ。詳しくはこちら→大和棟古民家JINYA

 

見学してる間に外は吹雪に・・

この後はご主人に、宇陀の松山地区にある町屋のカフェレストラン石景庵へ案内して頂くことに。

 

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