北関東建築巡り、2日目も終盤、誠之堂・清風亭へやってきた。
誠之堂は大正5年、渋沢栄一の喜寿を記念して、第一銀行行員たちの出資により建築された建物。
設計は田辺淳吉。
「西洋風の田舎屋」を条件に設計されたという。
外観は煉瓦造りの英国農家風
煉瓦は装飾性を兼ねてあえて色むらのあるものが使用されてる。
煉瓦はここの前に見学してきた日本煉瓦製造株式会社で作られたものだそう。
建物の装飾には中国、朝鮮、日本風が加味されているとのこと。
こちらの壁面には煉瓦で朝鮮風に「喜寿」の文字が入れられている。
ステンドグラスは中国風題材がモチーフになったもの。
屋根の上の風見鶏には東西南北の文字も。
東洋風のモチーフが入れられたベンチの手すり。
大広間
煉瓦造りの暖炉には渋沢栄一のレリーフが入れられ、
煉瓦の両脇の窓には中国風のステンドグラス。
天井は円筒型の漆喰天井
天井装飾には壽の文字や鶴や雲など朝鮮風の意匠がみられる。
洗面所への扉は龍と鳳凰のステンドグラスが入れられていた。
玄関ホール
次の間は洋風の出窓に和風の網代天井が合わせられてる。
洋風の中に東洋風のデザインが違和感なく、上品にまとめられた自分好みの建物だった。
以前見た田辺淳吉の晩香蘆も似た感じのテイストで好きな建物。