連続テレビ小説べっぴんさん
私は以前は、朝ドラを見る習慣など全くなかったのだが、今期は観ている。
主人が毎朝ジムで自転車を漕ぐとき、ちょうどテレビでこれが放映されていて、
なんとなく眺めているうちに、ジムに行かない日は家で観るようになり、
私もまた、朝食時に音が鳴っているとつられて見てしまい、
最近はとうとう、物語の設定が理解できるまでになった。
出てくる逸話のどこまでが史実通りなのかはわからないから、
飽くまで脚本上の話としてだが、ヒロインすみれさんが、
限りなく善意の人でありながら、反面、相当に的外れな人でもあるので、
このところ、私は毎朝、彼女の言動に感心している(爆)。
反抗して家出した高校生の娘と会って、「どう生きたいのか」と問い、
すぐには答えられないのを見て、「我が儘だ」と彼女は責めるのだが、
すみれさん本人でさえ「いろんな人生があるんやね」と気づいたのは、
つい最近のことではないか。
いきなり同じ次元の洞察を娘に要求しても、そりゃ無茶ってもんだ。
娘も得手勝手で良くないけどもよ、じゃあどんな答えなら「我が儘でない」のか。
だいたい我が儘も言うよ、まだ16歳の嬢ちゃんで、ずっと寂しかったのだよ?
「あなたは、ひとの心がわからん人や」
と、昔馴染みの栄輔さんがすみれさんに言っていたが、さすが当たっている。
……でもまあ、一から十まで気がつくほどの女性だったら、
夫の紀夫さんのことも到底、我慢がならなかっただろうから、
すみれさんの鈍感さは、「ほんわか」した魅力、と言えないこともないのか(汗)。
ジャズ喫茶のママすずさんのように、端々に目が行き届いていながら、
勘所は押さえつつ、飲み込むべき言葉は飲み込んで見守るのが理想ではあるが、
誰しも、なかなかあのように「できた」人間になることは出来ないので。
物語の大半は神戸で進行し、馴染んだ地名が出てくるのが私には嬉しく、
「知っとうか?」などとドラマの中の神戸弁にシビれることも時々ある。
あちこちツッコミを入れつつも、毎朝やっていれば続きが気になるので、
やはり朝ドラは楽しいということなのだろうな(^^)。
ヒロインたちが興した事業のモデルとなっているファミリアは
我が家も、主人が神戸勤務だった頃、元町一番街の本店にお世話になった。
縫製のきちんとした良品が揃っているという印象で、
本体の品質もパッケージのデザインも、とても綺麗で行き届いていた。
尤も、いつも娘のための服を買っていたわけではなく、
店内の体験用の玩具を触ったり、子供用の車に娘が乗ったりして、
結構、目の保養と遊びのために、お店に寄っていたことも多かったと思う。
ファミリアの服やベビー用品は、普段使いのものよりは、
ずっと上品で上等というイメージがあったので、主によそ行きとか
友人知人宅の赤ちゃん誕生のお祝い用に購入していた。
最近は縁が無くなっていたが、思い返してみると、
小さい娘の遊ぶ姿や、おめかしの記憶と重なり、大変に懐かしい。
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ヒロインの友人で同僚でもある小澤(多田)良子を演じているのは、
ももいろクローバーZの百田夏菜子だが、
とても地味に作っているし、演技的にも落ち着いているので、
私は最初、彼女だとは気がつかなかった。
We're friends, forever!
とポール・スタンレーに抱擁されていた、レッドの彼女じゃないか(笑)!
『夢の浮世に咲いてみな』ももいろクローバーZ vs KISS(YouTube)
それと、もうひとり、ヒロインの姉ゆりの夫である野上潔は、
以前、確かに観たことがある役者さんだ、それも何か強烈な役で……、
とずっと思っていたのが、先日ついに思い出した、
映画『千年の愉楽』の半蔵だった。
映画の中で異様に綺麗な男として存在していた高良健吾だが、
ここでは事業を成功させつつも永遠の好青年である潔の役で、
あまりにも印象が異なっていたため、しばらくは全く繋がらなかった。
ちょっと尖った感じの美貌が記憶の隅に引っ掛かっていて、
朝ドラを観ながら随分とモヤモヤ考えてしまった(笑)。
千年の愉楽 公式サイト
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