1983年の映画ですが、不覚にも私は見のがしていた。
何か当時の私に嫌いなものの琴線に触れていたんだと思う。
大島渚監督で出演者は
若きデビットボウイ。これがマタいい男
当時はお笑いだったタケシ。監督では嫌いだが俳優ではすばらしい
音楽と主演のひとりに坂本龍一。線の細さを上手く演じています。
あらすじはウィッキペデアから引用します。
1942年、日本統治下のジャワ島。レバクセンバタの日本軍俘虜収容所所長の陸軍大尉ヨノイ(坂本龍一)は、歴戦の勇士で俘虜となった英国陸軍少佐ジャック・セリアズ(デビッド・ボウイ)の反抗的な態度に悩まされながらも、魅せられてゆく。一方、日本語を解する俘虜、英国軍中佐ロレンス(トム・コンティ)は、ヨノイの部下で粗暴なハラ軍曹(ビートたけし)と奇妙な友情に結ばれる。ある日、朝鮮人軍属カネモト(ジョニー大倉)がオランダの男性兵デ・ヨンを犯すという事件が発生する。事件の処理をめぐり、俘虜長ヒックスリ(ジャック・トンプソン)も巻き込んで、収容所内は、東洋と西洋の宗教観、道徳観、組織論の違いからくる感情の対立が激しくぶつかり合う。
戦時下を描いた映画でありながら戦闘シーンがない、が、じつに重たく悲しい映画です。私が生まれるちょっと前に、アジアの南国でこれに近いことがあったのでしょう。人は時代に翻ろうされるのだなーと感慨深いです。人はかくももろいものか、いえ、もしかして男はかくももろいもの。
戦争は個人を超えたところで進んでいく現実。一人一人では友人になれるが、大勢の中では個人ではいられなくなる悲しさ。戦争をするのは男と決まっているが、そのはかなさ弱さが悲しいです。それは時代が違うにしても、映画フラガールの女性の強さと対比されるような気がします。男は美学だの天皇だの持ち出して、本当は弱いところを隠したいのでは、、、。体制のためといいつつ、体制とともに生きていくのが男か?つくづく、フラガールが生きられる世の中のほうが断然いい世ですね。
でも、、、世界のどこかで今でも同じことが繰り返されているのでしょう。体制が硬くもろくなったときが、その世界が壊れていくとき。戦前の日本の価値観、道徳観がみごとに吹き飛ばされ、現在のちょっと破廉恥な文化になってしまったと思う。戦前がいいわけじゃないのは当たり前。だけど美意識が欠如した社会も問題です。
今日は早稲田松竹で映画をみました。けっこう年配の方が多くいらしていました。戦場のメリークリスマスは後世に残る名作です、見ていない方はどうぞ見てください。日本の武士道と西洋人の考え方をわかりやすく表現しています。戦前を知ると今が反対に見えてきます。
大田原フルマラソン以降に5本映画を見ていますが、映画としての重量はこれがいちばんです。好きなのはフラガールですが、、、だって登場人物がキレイだもの。