殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

どうよう

2009年06月20日 15時13分33秒 | みりこん昭和話
♪赤い靴 はいてた 女の子

    イージンさんに 連れられて 行っちゃった…♪


イージンさんて、何者なんじゃ!

私は恐怖におののく。

童謡というより、激しく動揺。




♪重いコンダーラー 試練の道を

        行くが 男の ど根性♪

“コンダーラー”というトレーニング器具で

体を鍛えるらしい飛雄馬!


大リーグボール養成ギプスを装着して

その上まだコンダーラーなる重たい器具まで使いながら

さらに“試練の道”という怖そうな道を歩くという飛雄馬!

お父さんキツいし、貧乏だし、これで何の生きる甲斐があろうか…。

よよよ…。

童謡ではないが、同情。


我ながら、困った子供であった。

こんな私を捨てずに育ててくれた

家族に感謝するのみである。
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プラッシーの誘惑

2009年06月20日 11時54分39秒 | みりこん昭和話
昔の話で恐縮であるが

結婚にあたり、3人のおかたからアプローチがあった。


モテた…ということではない。

いにしえの田舎町では、恋愛はもとより

親しいというだけでも結婚が前提となり

現在の世情とは、少しニュアンスが違うと思われる。

そういう時代であった。

たいていのことは“時代”ですませられる、いい年齢になったもんだ。


その中の一人は、まだ学生であった。

穏やかで良い人だが、恋愛感情は湧かない。

しかも名字がちょっとイヤ…。


もう一人は消防士。

これも名字がかなりイヤ…。

しかもしかも!農家の長男!

うちのルーツはどこを掘っても稲作農家だ。

農家の嫁がどれほど厳しいものか、よ~く知っている。

改善されつつあるとはいえ、長い歴史を完全に覆すのは難しい。


最後の一人は…言わずと知れた我が夫。

これは簡単明瞭で、好きな名字であった。

我が家と同じ自営なのも、安心感があった。


君がいないと死ぬ…と言う。

あまりの情熱に恐れをなして、一度断わったら

ものが食べられなくなって寝込みやがった。


死んでも構わない…いやむしろ、その時死んでもらっておけば

あまたの女人を苦しめて罪を重ねることもなかったであろう。

しかし、そこへ出て来たのがヤツの母親。

私と両親に「なんとか付き合ってやって欲しい…」と言う。


それで情にほだされ結婚したのか…というと、そうではない。

「バカだからよしたほうがいい」

と止める家族をふりきり、私は自分の意思でヤツに決めた。


決定打は…

「プラッシー」じゃ。

昔、お米屋さんだけで販売していたあのオレンジジュース。


何が嬉しいといって、ヤツの家に行くと

プラッシーが飲み放題なのだ。

農家出身の我が家は、米屋とつきあいがなく

その上清涼飲料水のたぐいは極力避ける主義だったので

プラッシーは夢の飲み物であった。


プラッシーの次は、キリンレモン!

どっちもケース買いして、たんまり冷やしてある。

結婚したら毎日飲める…と思った大バカ者の私であった。


年月は経過し、学生君はいまや花のお江戸でテレビマン。

消防士君は、市役所のエライさんになった。

どちらも良い妻をめとり、幸せに暮らしているという。

プラッシーなんかに魅せられるような愚か者と

結婚しなかったからにちがいない。


今、プラッシーはスーパーで普通に売られている。

なにげに腹立たしい。
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