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羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

ごまめ

2007年12月03日 19時32分08秒 | Weblog
 今日は、12月中にすることを箇条書きにした。
 毎年やっているのだが、年を越したり、年を越してもやらずじまいに終わって、三年越しなんてこともある。

 まだまだ20日過ぎにならないと手をつける気にならないことばかりだ。
 ただし、おせち料理のうち「たづくり(ごまめ)」の材料だけは、東京では20日過ぎると良質のものがなくなってしまう。
 ごまめは見た目は大きい方が立派なのだが、少し小ぶりのものの方が美味しい。脂が乗りすぎてもなさ過ぎてもいまいち。それで20日過ぎになると大きいものばかりが残ってしまう。

 調理法は、わざわざここに記すことはないと思うが書いておきたい。
 フライパンに半紙を乗せて、ごまめを一皮並べに並べる。いく層にも重なると火の通りが不均一になってうまくない。火力はとろとろ弱火だ。耐えず動かしながらじっくりと火を通していく。
 一方、テーブルの上には大き目の紙を用意しておく。いりあがったごまめをそこに拡げて冷ましておく。
 ある量がいりあがったら、砂糖+酒+醤油をフライパンで熱して、ふつふつと泡が立つほどに強火で飴状の少し手前まで煮詰める。そこにごまめを入れてさっとからめたら、ざるにあけて水分を切ってしまう。ちょっと勿体ないようだが、そうしておくと湿気が入らないので、一週間たっても10日たっても、ごまめが湿気ることはなく、ポキポキと音がする状態で食べ続けることが出来る。
 入れ物はごまめだけにしておきたい。他のものと触れると、そちらの水気をもらってしまい、ポキポキ感が失われるから。食べるたびに器にとり出すといい。

 私はこのたづくり(ごまめ)が大好物だ。香ばしくなるのをちょっと通り越すくらいによくいるので、少し苦味がでる。その状態が好きなのだ。小魚の持っている独特の苦味は、美味である。いりがあまいと歯切れが悪くなり、酒や醤油の量が多すぎると水分を含みすぎて歯軋りでもするような食感になってしまう。
 何といってもごまめの味わいは、まず噛んだときの「カリッ、ポリポリ感」が大事。そして苦味と飴状のからみ具合なのだ。

 とにかく年賀状書きよりも、大掃除よりも、最初に準備するのは「ごまめの材料」なのである。
 カタクチイワシの見分け方は、少し小ぶりでピカッと光るものを選びたい。光線の具合で、銀青色に変化するものがあったら最高だ。
コメント
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