鬼怒川の渓流に沿う野岩鉄道だが、途中東武鉄道沿線には無残な光景が展開される。
紅葉も盛りな鬼怒川の光景。
水あくまでも青く紅葉に映える。
大型の旅館が立ち並び、一大温泉街がそこにはある。
今日もそこには、お客様を迎える華やかな賑わいもあった。
しかし続く車窓には、目を覆いたくなる無残な光景が飛び込んでくる。
特に鬼怒川右岸に廃業した温泉旅館が多くみられる。
息を止めてから幾年経過したのだろう?
戦争で破壊されたかと見まがう惨状はどこまでも続く。
細々と営業している旅館も階を限定しているのか、あかりの灯る階は限定されている。
何処までも続く悪夢のよう、思わずため息が出る。
取り壊しすらされずに放置され、哀れをもよおすとはこのことだろう。
どうか早く立ち直って、かつての賑わいが訪れますように…
首都圏近郷の温泉地でも、想像を絶する苦境が襲っているのでしょう。