糖質80%オフのパンを実現したのが、鳥越製粉(福岡市)が、
昨秋売り出した「パンdeスマート」。
糖質は砂糖や体の中で、糖に変わるでんぷんのこと。
取りすぎると高血糖になり、メタポや様々な成人病の原因となる。
開発を思いたった常務執行役員の、高峰 和宏さん(56)は、
「現代人は糖質を取りすぎ、小麦粉を売る立場だが、3食に1回ぐらい
「無糖質」があってもいいと訴える。
菓子からソーセージや魚のすり身など、たいていの加工食品には、
うまさを増すため、糖質が加えてある。
目をつけたのが、ほとんど糖質を含まない「ふすま」、
と小麦たんぱくとグルテン。
ふすまは小麦の表皮で、飼料用に売ってきた。
この二つを原料にして、糖質の固まりである小麦粉を一切使わない、
パン作りに挑戦した。
やはり簡単にはいかず、生地にでんぷんが豊富にないと、グルテンの
網がしなやかに伸びない。ふすまの生地だと、網が固くてのびない。
網をしなやかにできる、素材がないか。
一年半後たどりついたのは、オレンジの皮の内側、白い部分の
食物繊維。スポンジのような構造で、重量の10倍の水を吸う。
これを生地に加えると、グルテンと結びついて、
しなやかに伸びる、理想の網ができた。
さらに一年半かけて、配合を探り、
07年6月に特許をとり、11月から販売した。
食べても、血糖値がほとんど上がらず、血糖値を下げるホルモンの、
インスリンも分泌が緩やかですむという。
高峰さんは、「糖尿病患者の方も、安心して食べてほしい」、と話す。
*** 朝日新聞・「技あり」より抜粋にて。
ご参考になさってください。
庭のチェリーセージです。
羽を広げている、小鳥の後姿に見えませんか?。