日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「今日から新学期です」。

2013-09-02 08:35:14 | 日本語の授業
 2、3日、残暑が続いていましたが、今朝はちょっと息抜きができました。

 階段には、ついこの間まで、盛んに落ちていた「セミ(蝉)」に替わって、「コガネムシ(黄金虫)」(もしかしたら、「カナブン」なのかもしれません。子供の頃は、こんな姿の虫たちを、皆、「カナブン」と言っていたような気がします。「黄金虫」という漢字を見たのは、小説のタイトルが初めてでした)の姿が見られるようになりました。

 私は、「コガネムシ」というと、「ナシ(梨)」の木を思い出すのですが。もっとも、これはあまり関連がないのかもしれませんけれども。

 以前、東北の人に、「ミカン(蜜柑)」の花のことを話したことがありました。すると、「ええっ。『ミカン』の花?香り?知らない!」という反応だったのです。もちろん、こちらからしてみると、「リンゴ(林檎)」がそれで、「ええっ。『リンゴ』の花?香り?知らない!」なのです。

 「ナシ」はどこでもあるようで(沖縄ではわかりませんが)、話は通じるのですが、「ミカン」系の地方で暮らしてきた人間と、「リンゴ」系の地方の人とは、どうも、なかなか話が噛み合いません。

 思い出に繋がるのは、故郷。そこには人がいて、山川草木があって、そして虫や小動物がいて、そして、それぞれの日々の生活が、その時々の光景を作り上げているのです。春夏秋冬、この季節の移ろいも、夏の暑さや冬の寒さだけではなく、人間の生活の一端、例えば、入学式や卒業式、そして祭りや年中行事などが、この移ろいの背を押していくのでしょう。

 人々の服の色合いも、その中の一つなのでしょう。だから、これは「秋の色」だという気がしてくるのかもしれません。冬が終わりに近づくと、「春の色」がほしくなるように。

 さて、今日から新学期です。

 休み中、学校に来たことがある人、また、街で見かけた人はまだいいのでしょうけれども、一度も会う機会がなかった学生は、どうしているかしらん。大丈夫かしらん。今日のことは覚えていてくれているでしょうか、元気に来てくれるでしょうか。

 「七月生」は、来日後一ヶ月もせぬうちに、学校が休みになってしまったわけですから、「数」や「月日」などはきれいさっぱりと…消えているでしょうね。それどころか、「ひらがな」「カタカナ」さえ、消えている学生がいるかもしれません。

 運悪く、(休み中)見つけた七月生に、「今日は何月何日ですか」と言ってみると、キョトンとしていましたから。なんとも、心許ない限りです。

 いえいえ、これは「新入生」に限ったことではないのかもしれません。来年の三月に卒業しなければならない学生も、私が「勉強は?」と聞くと、「はい、してません」と言って逃げていきましたから。

 休み中、アルバイトをしっかりするのも、本当なら、「大学の入学試験」や「日本語能力試験」、「留学試験」の時に、集中して勉強するためなのでしょうけれども、どうも、彼らの中には本末転倒になっている人もいそうで、少しというか、かなり不安になっているのです。

日々是好日
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