寒い、今日はまた一際寒さを感じます。ここ(市川市)でも、予想気温が、0度から6度と出ていました。大平洋側はカンカラカンの日照り状態で、日本海側は家が潰れてしまうほどの大雪。三日で三㍍ほども積もれば、雪下ろしも間に合わなくなるのは当然です。だいたい、テレビで見ていると、九州に降るような雪ではないのです。
いかにも重そうで、ボトリボトリと音が立つような降り方をしています。それが、そのままの姿で重なっていけば、それはもう「積雪」です。救いはありません。故郷(九州)のように、風に軽やかに舞い、それこそ地面に着いた途端に溶け去るような代物ではないのです。九州の雪は、猫も大喜びで、飛びついて遊ぶようなものですが、北国の猫が雪にじゃれつくなんて聞いたことがありません。すぐに霜焼けになってしまうことでしょう。それどころか、生き埋めになってしまう科もしれません。
さて、学校です。
少しずつ、在日の人からの連絡が入るようになってきました。もちろん、連絡があったからといって、すぐにここで勉強するというわけではないのですが、去年の「地震、津波、原発」のあと、ドドッとものすごい勢いで外国人達が日本を後にし、日本人だけになった静かな日本を覚えている者の目からすれば、却って、日常が戻りつつあるような気さえしてきます。
私たちは、日本がどうなるのだろう、この美しい国が失われてしまうのだろうかと、そのことの方が不安だったのですが。異国の人たちは、別にこの国に愛着があるわけでなし、その点は関係なかったわけです。
必要に応じて「戻り、また帰る」を繰り返し、そしていつか母国で生涯を終えることになるのでしょう。私たちが、この国で生を終えたいと思うように。
さて、学生たちのアルバイトがなかなか決まりません。いえ、「一月生」以外は、ないことはないのですが、どうしても時間が折り合わず、土日だけ、とか変則的な形になっているのです。本来、毎日四時間ほどというのが一番いいのでしょうけれど。また少し経済的に余裕があれば、土日だけでもいいのでしょうけれども。
1年ほどを既に日本で暮らしてる学生たちであったら、それでもどうにかする術があるのでしょうが、その過渡期、つまり半年足らずというのが一番不安定なのです。面接に行っても、どうしても日本語の問題が出てきます。初級でも、クラスで勉強しているときには(クラスの勉強は一生懸命していますから)、それほど下手であるような気はしないのですが、外に出れば、まだまだなのです。
今日も、自習室で「ABクラス」の学生二人の、作文書きの指導をしていますと、「Dクラス」の学生が二人やってきました。ふと見ると、「ABクラス」の学生が私と話しているのをジッと聞いています。いえ、「ジッと」と言うより、「ボウッと」と言った方がいいのかもしれません。ハッと気がついて、「どうしたの」と訊くと、「いいなあ、上手だなあ」と言います。そしてため息です。
早く、彼らと同じように話せるようになりたいのでしょう。けれども、まだまだですよ。とはいえ、もうすぐですよ。まじめに毎日学校へ来ることが第一歩、そして教師の言うとおりの形で授業に参加できることが第二歩。それから先は…、今は要求していません。彼らがそのまま抵抗なく参加できるような形を考えていますから。
でも、その時に、「そうか、まだ日本語が下手だもんな。思わず、いいなあ、日本語が上手だなあ、羨ましいなあと、(「ABクラス」の)二人に見とれていたのだろうと、おかしいやらかわいらしいやらで、ぷっと吹き出してしまいました。「Dクラス」の二人は、わけがわからずに、ただ笑われていると思って怒っていましたが。
日々是好日
いかにも重そうで、ボトリボトリと音が立つような降り方をしています。それが、そのままの姿で重なっていけば、それはもう「積雪」です。救いはありません。故郷(九州)のように、風に軽やかに舞い、それこそ地面に着いた途端に溶け去るような代物ではないのです。九州の雪は、猫も大喜びで、飛びついて遊ぶようなものですが、北国の猫が雪にじゃれつくなんて聞いたことがありません。すぐに霜焼けになってしまうことでしょう。それどころか、生き埋めになってしまう科もしれません。
さて、学校です。
少しずつ、在日の人からの連絡が入るようになってきました。もちろん、連絡があったからといって、すぐにここで勉強するというわけではないのですが、去年の「地震、津波、原発」のあと、ドドッとものすごい勢いで外国人達が日本を後にし、日本人だけになった静かな日本を覚えている者の目からすれば、却って、日常が戻りつつあるような気さえしてきます。
私たちは、日本がどうなるのだろう、この美しい国が失われてしまうのだろうかと、そのことの方が不安だったのですが。異国の人たちは、別にこの国に愛着があるわけでなし、その点は関係なかったわけです。
必要に応じて「戻り、また帰る」を繰り返し、そしていつか母国で生涯を終えることになるのでしょう。私たちが、この国で生を終えたいと思うように。
さて、学生たちのアルバイトがなかなか決まりません。いえ、「一月生」以外は、ないことはないのですが、どうしても時間が折り合わず、土日だけ、とか変則的な形になっているのです。本来、毎日四時間ほどというのが一番いいのでしょうけれど。また少し経済的に余裕があれば、土日だけでもいいのでしょうけれども。
1年ほどを既に日本で暮らしてる学生たちであったら、それでもどうにかする術があるのでしょうが、その過渡期、つまり半年足らずというのが一番不安定なのです。面接に行っても、どうしても日本語の問題が出てきます。初級でも、クラスで勉強しているときには(クラスの勉強は一生懸命していますから)、それほど下手であるような気はしないのですが、外に出れば、まだまだなのです。
今日も、自習室で「ABクラス」の学生二人の、作文書きの指導をしていますと、「Dクラス」の学生が二人やってきました。ふと見ると、「ABクラス」の学生が私と話しているのをジッと聞いています。いえ、「ジッと」と言うより、「ボウッと」と言った方がいいのかもしれません。ハッと気がついて、「どうしたの」と訊くと、「いいなあ、上手だなあ」と言います。そしてため息です。
早く、彼らと同じように話せるようになりたいのでしょう。けれども、まだまだですよ。とはいえ、もうすぐですよ。まじめに毎日学校へ来ることが第一歩、そして教師の言うとおりの形で授業に参加できることが第二歩。それから先は…、今は要求していません。彼らがそのまま抵抗なく参加できるような形を考えていますから。
でも、その時に、「そうか、まだ日本語が下手だもんな。思わず、いいなあ、日本語が上手だなあ、羨ましいなあと、(「ABクラス」の)二人に見とれていたのだろうと、おかしいやらかわいらしいやらで、ぷっと吹き出してしまいました。「Dクラス」の二人は、わけがわからずに、ただ笑われていると思って怒っていましたが。
日々是好日