晴れ。
夕方には曇りになる…そうな。ほんとかな。きれいな青空がどこまでも広がっています。そして、カラカラのお天気。今日は少し暖かそうなので、よかった、よかった。「大掃除日和」なのかもしれません。
「大学に合格するまでは」と、毎日、放課後に残って勉強していた学生が、この2週間ほどは週に一回は帰るようになりました。聞くと、(以前は、バイトを金土日の夜間にやっていたのですが、試験のため、日曜日は休むようにしていたため)日曜日のバイトがほかの人にとられてしまったとのこと。それで、一回は平日に行かなければならなくなったというのです。
けれども、面白いですね。最初は何を教えても、「何が何だかわからない」風だったのに、だんだん興味を持つようになり、DVDを見せても、面白いと言えるようになったというのは。
昨日は「帰ります」と言いに来て、「昨日の続きのDVDを見たいから、休み中も来てもいいか」と聞きます。夏休みや春休みの時はよかったけれど、冬休みはちょっと特別です。学校の大掃除だってありますし。それで、来年ねと言うと、残念そうに帰っていきました。
既に合格しているのですが、合格した嬉しさが落ち着いた後は、ちょっと怖くなったらしい。だって、本当に何も知らなかったのですから。
共産圏の人が、自由主義国でもあり、資本主義国でもある日本で、「経営」を勉強すると言うのは本当に大変であるような。
まず、「選挙」というのがよくわからない。「政治家」と「公務員」の違いというのも、おそらく…まだわかっていないでしょうね。
日本留学試験の「総合問題」のために、最初は高校の社会科の教科書を使って、説明していたのが、途中から、「これは(いくら口で説明しても)キリがないぞ」ということで、過去問をやりながら説明していくことに方向転換をし、それが一応終わったところで、時々DVDなども見せながら、また必要に応じて教科書に戻る…を繰り返していたのですが、それでも、どこかストンと落ちてはいなかったのでしょう。その、よくわかっていないということが、やっと「納得」できたような。だから、いろいろなものを見たい…となったのでしょう。これも、まだ彼には難しすぎるかなと思いながら見せてみたものでしたが、一緒に見ていた在日の中国の人がいて、時折説明してくれたから、(わかったので)面白かったのかもしれません。
いつも…ではないのですが、仕事のかたわら、時々放課後も残って勉強している在日の人が2人ほどいたのです。国こそ違え、2人とも社会経験はありますし、質問の内容も彼のように高校を出たばかりの人とは違います。それを聞くだけでも彼にとっては勉強になったのかもしれません。
もっとも、私とて「経済系の人間」ではないので、どこまでわかっているのかは怪しいところ(「総合問題」の、「経済分野」が、私にはちと荷が勝ちすぎた)。とはいえ、やらねば(教えねば)ならぬということで、付け焼き刃的でしたが、大慌てで勉強をすることはしたのです。だって、教えるとなると、それ相応に偉そうにやらねばなりませんから(知らなければ偉そうにはできません)。
しかしながら、便利な世の中になったものです。以前、「総合問題」を教えるとき、インターネットで調べることなんて、頭の片隅にもありませんでしたから、いろいろな本を見て調べるよりほかなかったのです。それでも、わからなければ、「これが出たら、諦めるね」なんて言ったり(よく学生がついてきてくれたものです)。
分野によって、(考えるときの)シナプスの流れ方が全然違うような気がするのです。ということで、私なんて、ほんの上っ面を舐めるように理解し、それを言うしかなかったのですが、それでも、やらぬよりはまし。せっかく日本で経営を勉強しようと来たのだから、大学に入ったときに少しでも、楽になるようにと、今は(試験は終わったので)それを考えています。
その点、インターネットと同時にDVDは偉い。本当に助かります。。
来年になって、また勉強が始まります。日本で仕事をしている人たちも、どんなものを見れば、自分の仕事の役に立つかが少しわかったように見えます。インターネットでその番組を探していましたから。
と言うわけで、今日が今年の店じまいです。
今年一年、お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
よいお年を。
教師一同。
日々是好日