日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「寒い?」「涼しい?」「暑い?」

2016-09-15 09:28:42 | 日本語学校
曇り。

今は雨が止んでいますが、私がうちを出た時には、ザァーザァーと、土砂降り。自転車で…などという甘っちょろい考えなど、どこかへ行ってしまいました。

で、雨の中をトボトボと歩いて来たのですが、歩くのも、一概に悪いこととは言えない…まあ、ちょっと面倒ですけれども。

あるお宅の庭から、「ムラサキシキブ」の枝が伸びているのを見つけました。もう、秋ですねえ。この紫色の実を見ると、つくづくと秋を感じてしまいます。草花の名の中にはなかなかに雅で床しいものも多く、「ジュウニヒトエ」もそうですし、「ヒトリシズカ」「フタリシズカ」などもそう。

卑俗に過ぎる名のものもありますが、それはそれで「クスリ」と笑ってしまえば済むこと。別に花の名で、誰かが傷つくということはない。もちろん、笑い飛ばせるような名ばかりとは限りません。中にはかわいそうな名もあるのです。

とはいえ、たとえ、それが、当時の貧しい子供たちの悲惨な生活をそのままに表しているようなものであっても、それはそれなりに、今の人の心を立ち止まらせるほどの力はあるのですから、それだけで見上げたもの。

以前は野花と人との関係が非常に近かったのでしょうね。悲しい名であっても、子守歌だって悲しいものが多いくらいですから。

さて、学校です。

だんだんに秋めき、曇り空が続くようになりますと、気温も、もう30度超えという日がなくなってきます。それでも、私たちにとっては、「夏」ですから、真昼時など、長袖でとは参りません。そこが授業をする上での悩みといえば、悩み。その理由は…。

午前の後半や午後のクラスに行きますと、ドアを開けただけでむっとした空気を感じます(ちなみに、熱気ではありません)。で、学生の様子を見ますと、三分の一くらいは長袖を着、中にはカーディガンや上着を羽織っている者さえいます。で、「寒い…」。授業の始まる(9時)ころなど、「寒い、寒い」と真冬のような格好になっていた者もいたとか。

29度くらいですと、(湿度の高い日には)できれば、冷房を入れたいと思うような日だってあるのです。なにせ、教室の中には学生が十数人いるのです。窓もドアも閉め切っていますと、1時間も経てば、ムワッとして、汗が出てくるのです、私など。

ところが、寒い、寒いという学生がいますし、それほど言わなくとも、窓は開けないでほしい…だろうなと(目で)思わせる者もいます。

というわけで、私一人が汗をかきながら教室の中に「存在する」ということになる。

けれども、そう言われてみれば…。以前、10月頃にハノイへ行くとき、「今、ハノイはまだ暑い?」と、ベトナムの学生達に訊きますと、一様に「寒いです」ときっぱり言ったものでした。それで、まあ(完全に信じてはいないにしても)それでも、カーディガンか長袖くらいは持って行ったのですが、まあ、着くと、暑いこと、暑いこと。30度は超えていましたね、夜でしたけれども。

例によって、やられた(よく騙されるのです、学生達に)。ところが迎えのベトナムのガイドさんも、しっかり上着を着ていたり、厚手のカーディガンを羽織っていたりする。そして、「今晩は寒いですね」と日本語で答えるのです。

彼らにとっては、これくらいの気温でも涼しさを通り越して、肌寒さを感じるものであったのでしょう。

今日も、少し早めに来たミャンマーからの学生に聞きますと、「寒い」。「でも、今は秋でしょう。」すると、スリランカの学生が「(秋は)涼しい」。もう一度、「『涼しい』というと心地よさも入ってくる。どちらですか。」と問いかけると、ミャンマーの学生、「やっぱり…寒い」

そうか、やはりそうなのですね。これから、窓を閉めても不快感を感じなくなるまで、ちょっとしたせめぎ合いは続きそうです。

日々是好日
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