イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

紀ノ川河口~加太沖釣行

2023年10月22日 | 2023釣り
場所:紀ノ川河口~加太沖
条件:小潮4:00干潮
潮流:5:57 下り2.2ノット最強 9:29転流
釣果:タチウオ2匹 カワハギ2匹 ハマチ1匹 真鯛1匹

昨日の土曜日は風が強くて釣りに出ることができなかった。1日しか釣りに出る機会がない中、小船のキャブレターのオーバーホールが終わったので運転してみたいとも思っているのだが、大きい方の船も船底塗装が終わったので加太にも行きたい。結局、加太への魅力が勝って大きい方の船で出ることにした。
しかし、修理代は思ったよりも高かった。



3時間の所要時間というのも、そんなにかかったのかなと思うし、試運転とプラグ交換にも工賃がかかっていたというのには驚いた。「1個500円くらいのものだからついでに換えとく?ついでに試運転もやっとくね。」って聞かれたのでキャブレターの取り付けのついでに部品代だけでやってくれるのだと思ってしまった。それなら自分でやればよかった。

1時間4000円の工賃だと、この人は8時間働いても32000円。毎日8時間の修理があるわけでもないだろうから必要経費を引くと月収としてはそれほどでもないのかもしれない。修理を依頼した時、「明日は雨だけど仕事ができた・・」みたいなことを言っていたので、僕はいいカモだったのだろう。18700円の修理代で700円を引いてくれたのはこの人のせめてもの良心だったのかもしれない。
腕はいいのかもしれないが、こういうことをやっていたら早晩廃業となってしまうだろう。すぐに動いてくれる感じの人だから頼もしい面もあるが、少しは警戒して付き合わなければならないと感じた。“すぐに動けるほど暇”、と言えるかもしれないが・・。

タチウオもそろそろ終盤だ。その最後を見届けるために今日も夜明け前に出港。



一段と寒くなって、今日はトレーナーとヤッケを着ての出港だ。それに合わせて日の出の時間も遅くなった。フェリーの出港が日の出の時間になっている。
いつものとおり、その頃にアタリが出始めた。しかし型は小さい。そして、仕掛けを入れている途中でアタってくる。これはシーズン最盛期の感じだ。やっぱり水温がまだまだ高いのだろうか。どちらにしても、こんなに小さくてはまったく話にならない。
多分、10匹くらいは掛かったがなんとか食べられそうなものを2匹だけ取り込み、最後にサゴシが掛かって加太へ向かった。



今日の予定は、カワハギを試してから高仕掛けでハマチか真鯛をと考えていた。
カワハギ仕掛けは、前回検証したように、自然にやさしい胴突き仕掛けを試してみる。
いつもの場所で仕掛けを下ろすが、アタリはない。



前回のようにエサ取りもない。仕掛けが悪いのかもしれないが、潮もほとんど流れていない。やっぱりこの仕掛けはダメかと思いながら転々と場所を移動してみる。最後にダメもとでもっと深いところを探ってみて終了しようと思ったが、これがよかった。水深40メートルのところでアタリがあった。20cmほどのカワハギだ。次にスレ掛かりで25cm。そして、エサが知らないうちに全部無くなったり、3本の枝素が全部食いちぎられてしまったりした。
アタリがわからないのと、合わせのタイミングもわからない。もっと練習が必要だが、無駄な殺生もなかった。(鉤を食いちぎっていった魚の安否は不明だが・・)これはこれでいいことなのである。

潮はどんどん緩くなってきたので少し上手、ジノセトの手前に移動。



ほんのわずか魚探には反応があるがアタリはない。もう少し流れのあるところに移動しようと考えて仕掛けを回収しているときに不意に大きなアタリがあった。かなり大きい。多分ハマチの大きいやつだ。周りには船がなかったのでゆっくりやり取りをして無事にタモ入れに成功。
この頃にはすでに潮は上り始めていたのでどこかに移動しようと思い、周りを見渡しながらどこがよいかと考えていると、ナカトシタにたくさんの船が見える。「オルバースのパラドックス」というものがあるが、これは空間が無限でなくてもおこるようで、ある特定の場所に船団ができていると錯覚してしまう。行ってみると広範囲にバラバラと点在しているだけであった。



しかし、魚探には少し反応が見える。試しに仕掛けを入れてみるとすぐにアタリがあった。痩せてはいるが40センチ足らずの真鯛であった。
今日はビニールに少し細工をしていたのだが、ハマチは細工をしたほう、真鯛は細工をしていないほうに喰ってきた。この細工も本当に効果を発揮しているのかどうかは怪しいがあと何度かは試してみたいと思う。
もう少し粘りたいとも思うが、完全に潮が止まってしまっているし、明日は会社に行かねばならない。魚も捌かねばならないのを考えるとこれ以上長くは居られないので、午前10時を前に終了とした。


港に戻って、ふと僕の隣の不動船のもうひとつ隣の船を見てみると、なんだか見たことのあるようなものがデッキの上に置かれていた。これは僕が友人のために作ってあげた神経締め用の器具だ。



この船もほとんど不動船状態だが、この友人の仲介で買い手が出てきたらしい。その餞別か粗品なのか知らないが、とにかく要らなくなったから処分してしまおうとしたのだろう。しかし、作った本人の目に付くところに放置をしておくというのはどうもデリカシーに欠けるような気がする。要らないのなら密かに捨ててしまうか、誰かにあげるのならこっそりそうしてほしかった。出来は悪いかもしれないが、それなりの時間をかけて作ったものだったのに・・。
そして、この船がいなくなると、隣の不動船はまったく支えを失ってしまうことになる。少し大きな台風や低気圧がやってくるとどうなるものかわからない。確実に巻き添えを喰らってしまうだろう。



それならいっそのこと、仲介などせずにこのままの形で置いていてくれたほうがましだったのに、余計なことをしてくれたものだと思う。反対側の隣の船は出て行ったはいいがそのロープを放置したままだ。



これは一体どういうことなんだろう・・。人のことは言えないが、みんな自分のことしか考えていないように見える。そんな人がぼくの両隣に集中しているというのは一体僕がどれだけ不運で不幸なのかと嘆いてしまう。
きっと、来年の台風シーズンが終わるころには僕のボートライフも終わっているのかもしれない。

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