まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

多々羅大橋から大三島へ

2016年06月28日 | 旅行記G・四国
世界最大級の斜張橋である多々羅大橋。広島と愛媛の県境で、これまでクルマで通ったことはあるが、自転車というのは初めてである。直接風を受けたり、下が見える状態というのは結構ビビるものである。全長1480メートルというのも結構長く感じる。

2本の主塔があり、多々羅鳴き竜というのがある。鳴き竜といえば日光東照宮などでも見られる現象だが、手を叩くと周りにその音が反響して、竜の鳴き声のように聞こえるというもの。柏手を打つようにぱちんとやると、カタタタタタ・・・と音が主塔を伝って上に登って行く。鳴き竜とも、昇り竜とも感じられる。

鳴き竜は、音が広がる面同士のねじれが極めて少なく、閉じられた空間の中に音が止まって外に漏れないことから発生するそうで、それだけこの橋、主塔が精密に建てられていることの現れだという。こればかりはクルマでは体験できないことだ。

鳴き竜は楽しめても、高いのはあまり長く活躍するだけでもいたくない。最後は観音さんの宝号をつぶやきながら大三島に到着。やれやれと今度は坂を下り、橋のたもとにある道の駅しまなみ公園に入る。時間的にそろそろ昼食時であるが、その前に橋の写真を。

一角には「サイクリストの聖地」の碑があり、半日世話になったレンタサイクルと一緒にカメラに収める。うーん、周りを見ると本格的なスポーツタイプばかりだし、出で立ちもガチな人が多い。普通の身軽な格好の人はクルマか観光バスの団体客である。

レストランだが、「マハタ料理」の幟が並び、大きな生け簀にはヒラメとともにマハタが泳いでいる。この辺りの幻の高級魚と言われており、和歌山のクエに似た味だという。値段は少し張るが、せっかくなのでマハタの薄造りの定食を注文する。汗をかいたのでここで一杯といきたいが、帰りのこともあるし、そもそも自転車でも飲酒運転である。三原に戻るまでがまん。

そのマハタ、あっさりしているがコリコリしていて、クエを食べた経験がほとんどないので比較は難しいが、タイとも似た感じである。まあ、久しぶりに愛媛県に上陸して、瀬戸内の味を楽しむことができたということで、旅として良いものとなった。

食後は道の駅でいろいろ見る。愛媛のみかんジュースを飲んだり、対面販売で3袋1000円の干物を買ったりする。試食がいくらでもできるのと、製造者自らが販売で上手い口上を述べていたので・・。

で、ここからどうするか。さらに今治方面を目指すこともできるし、伯方の塩で有名な伯方島に回ることもできる。あるいはすぐに生口島に戻れば、島一周もこの時間なら可能だろう。瀬戸田から三原に戻る船の時間からすると、瀬戸田で平山郁夫美術館をパスすれば、自転車でもう一漕ぎすることはできる。

少し迷って出した結論は・・・もう少し先に進むこと。決め手は、「鎧」。その心は・・・・。
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