まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

神仏霊場巡拝の道~高野山奥の院に詣でて今後を祈る

2022年12月04日 | 神仏霊場巡拝の道

金剛峯寺の参詣を終えて、奥の院に向かうことにする。これまでは参道を歩き、途中の塔頭寺院を訪ねることもあったが、今回はそのままレンタカーで向かう。雨も依然として降っており、ちょうど濡れずに済むこともできる。

そして奥の院も、正式には一の橋から参道を歩くところだが、そこも省略して中の橋から入ることにした。その途中の路肩に無料の駐車スペースが続く。奥の院の参道には戦国武将、江戸時代の大名家の墓や、企業の物故者の墓が並ぶが、一般の人たちの墓地も広がっている。そこに少しでも近いところに駐車できれば便利だろう。

中の橋に到着。弘法大師御廟に近い入口とあって多くの参詣者が見られるが、駐車場も特に待つことなく入ることができた。以前何回か来た時は一の橋から歩いて弘法大師御廟に行き、帰りに中の橋まで出て高野山駅行きのバスに乗るルートをたどったが、中の橋から入るのは初めてである。

まずは比較的新しく開かれた墓地を過ぎる。この辺りも企業の物故者の慰霊のための墓が並ぶ。私は、例えばその企業の工場や現場などでの不慮の事故災害で亡くなった方の慰霊かなと思っていたのだが、それにとどまらず、企業の創業、発展に力を尽くした方々が広く含まれているという。

企業を「家」、社員を「家族」に見立てると「先祖代々の墓」であると言える。日本の企業らしいといえばそれらしいが、昨今では「社員は家族」という言葉が、働き方においてブラックの根底だったり、ハラスメントの温床だと指摘する声も挙がっている。雇用のあり方も変わりつつある。いやその前に、「家族」の形も時代とともに移り変わるのだが・・。

一の橋からの参道と合流する。ここからでも古くからの参道の雰囲気は十分感じられる。

御廟橋に到着。この先は高野山の聖域中の聖域で、やはり入る前には一呼吸して気持ちを整える。

燈籠堂に入り、さらに裏に回り込んで御廟の前に出る。ここでもう一度お勤めとする。ちょうど、四国八十八ヶ所を回り終えて、お礼参りに高野山を訪ねてきたグループもいる。四国か・・・現在はその写し霊場ということで地元広島新四国、そして四国よりもエリアが広い九州八十八ヶ所百八霊場にも着手しているが、やはり本場の四国八十八ヶ所には特別なものがある。

さて、今回の神仏霊場めぐりは目的地の金剛峯寺まで来たことで、次の行き先を決めるあみだくじとする。先ほどの金剛峯寺や根元大塔でくじをやらなかったのは、やはりここは弘法大師の前で決めようという思いからである。

まずは候補となる6ヶ所のくじ引き。

・泉涌寺(京都41番)

・中山寺(兵庫15番)

・赤山禅院(京都27番)

・赤穂大石神社(兵庫11番)

・藤白神社(和歌山7番)

・元興寺(奈良30番)

やっと兵庫県の札所が選択肢に出てきた。いろんな種類の札所を兼ねる中山寺はまだしも、赤穂大石神社とは神仏霊場めぐりでも最西端であるが、こういう神社が霊場めぐりに名を連ねているのも意外である。一方、高野山と同じ和歌山の藤白神社もあるが、さすがにこの時間から訪ねるとなると遠い。

そしてあみだくじの結果は・・泉涌寺。ここは弘法大師、自分のところの宗派の寺院を選んだようだな。次回はおそらく年始になるだろう京都の東山編ということで、少なくとも泉涌寺と、その塔頭である今熊野観音寺は参詣するとして、どこまで行くか。正月の京都なんて大混雑だろうが・・。それにしてもこの神仏霊場めぐり、京都と奈良以南とを行ったり来たりしている感じである。

そして、奥の院でも神仏霊場めぐりの納経帳に朱印をいただくことにした。納経帳の後ろに何ページか空白があり、そのうちの1ヶ所を奥の院で埋めることにした。同じ金剛峯寺ということでこの納経帳でも問題ないだろう。この先、この空白ページを埋める寺社は出てくるだろうか。

ちょうど午前中で高野山を終えたことで、今回はちゃんと昼食を取ろう。中の橋会館の「はちよう」に入る。うどん、そばがメインの店だが、メニューに「はちよう御膳」というのを見つける。精進料理である。高野山らしいもの・・・となるとどうしてもそうなるな。

こちらは野菜の煮物、ナス田楽、天ぷらのほかに高野山名物のごま豆腐もちゃんと入っている。精進料理とはいえそれぞれしっかり味つけがされていて、美味しくいただいた。

さて、堺でのレンタカー返却時間まではまだ余裕があり、戻る途中にもう1ヶ所くらいは立ち寄れそうだ。雨の中、再び国道480号線を下る。上りより下りのほうが、雨でスリップしないかひやひやものである。先ほど丹生都比売神社から上った時に合流したポイントを過ぎると、多少道路にも余裕ができてようやく安心する。

国道24号線まで戻り、立ち寄ったのはJR和歌山線の粉河駅。選択したのは、神仏霊場巡拝の道には入っていないが、西国三十三所の4巡目としての粉河寺である・・・。

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