まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

大阪22番「総持寺」~神仏霊場巡拝の道・52(父の追善にて・・)

2023年06月16日 | 神仏霊場巡拝の道

4月30日に「のぞみ」で京都まで出て、平安神宮と聖護院に参詣した後で京セラドーム大阪に野球観戦に出向いた神仏霊場巡拝の道。これまで回った札所は1年で50ヶ所を超え、思ったよりも早いペースで来ているのではないかと思う。札所が固まっているエリアが多いことや、公共交通機関で訪ねるのが難しいところはレンタカーでつなぐことが効果的である。帰省や野球観戦とも絡めている。

さて、次の行き先は5月27日、大阪21番・水無瀬神宮である。大阪府の北東部の島本町にあり、最寄り駅は阪急京都線の水無瀬、またはJR京都線の島本である。大阪北東部の神仏霊場の札所はほかに大阪22番・総持寺、大阪23番・神峯山寺がある。新大阪側から総持寺、神峯山寺、そして水無瀬神宮とJR京都線でたどり、京都駅から近鉄で大阪難波に出るルートを計画する。

というのも、5月27日の京都発大阪難波行きの観光特急「あをによし」の特急券が取れたためである。2022年4月に従来の車両をリニューアルして登場した「あをによし」。京都~奈良間のほか、京都~大阪難波間も直通で1往復することもあって連日人気で、たまたまこの日の京都~大阪難波のツインシートを取ることができた(ちなみに、ツインシートを1人で利用する場合は、おとな1人、こども1人分の合計の特急料金がかかる)。大阪難波発は入線すると慌ただしく発車するが、京都発は折り返し運転でしばらく停まっているので、車両を眺める時間もゆっくり取れる。

・・・そのように計画していたところ、5月10日に今年に入ってから入院・療養を続けていた父親が逝去した。

途中転院もあったが、集中治療室に入っていたし、今年に入って倒れて以降、ほとんど意識も戻らなかったそうである。また、病院のコロナ対策もあり、遠方に住む私は入院以来一度も面会できなかった。各地の札所めぐりの中で病気平癒も願っていたが、寿命には逆らえなかった。ただ、良い悪いはわからないが、意識が戻っても後遺症で寝たきりだとか、重度の介護施設に入所して・・ということを思えば、本人も楽になったのではないかと思う。

その後家族葬を終え、手続きも残っているところだが、私も日常の生活を戻しつつあるところで、27日は大阪に帰省がてら、上記の神仏霊場めぐりを行うことにした。

しかしながら、四十九日を終えるまでは、仏教寺院の参詣は何ら問題ないが、神社の参拝は避けるよう言われている。神社の考え方では、四十九日前の忌中に神社に参拝するのは、神聖な場所に「穢れ」を持ち込むとしてタブーとされている。一方、仏教寺院のほうでは、四十九日は故人が極楽浄土に行くまでの期間で、その間の追善供養という意味で参詣することは問題なし、むしろ極楽浄土に行けるよう毎日でも手を合わせてお勤めをして・・と言われるくらいだ。

だからというわけではないが、今回は神社である水無瀬神宮はパスして、それ以外の総持寺(高野山真言宗)、神峯山寺(天台宗)を訪ねることにしよう。高野山真言宗は父親の宗派であるし、神峯山寺では宗派は違うが「拝仏」といって、事前の申込で祈祷、ならびに僧侶の案内で本堂内陣の仏像拝観ができる。父も喜ぶことだろうと、お出かけを自分で正当化しているようだが・・。

5月27日、朝の「ひかり」で新大阪に到着。JR京都線の普通に乗り換えて、JR総持寺に到着する。JR西日本の西国三十三所めぐりキャンペーンのデジタルスタンプを押す。このキャンペーンも2024年3月までだが、まだまだ数が残っていて果たして回り切れるかどうか。駅のデジタルスタンプを集めるだけなら何とかなるだろうが・・。

そのまま歩いて総持寺の山門に着く。西国三十三所めぐりでも何度か来ているか、神仏霊場も兼ねている。

山門の間から本堂が見える。気持ちが改まる。

開けた境内に入り、まずは本堂に向かってのお勤めである。

本堂の後方には「ぼけ封じ十楽観音」の観音像と西国、四国の本尊が並び、お砂踏み霊場となっている。

かつての神仏習合の名残か、寺の境内には諸仏のお堂のほかに、鎮守社や稲荷社などの祠も残る。先ほど、忌中には神社に参拝してはいけない、ただし寺の参詣は問題ない・・と書いたが、寺の境内にある祠の扱いはどうなるのかな。そもそも、神仏習合の時代、忌中の扱いはどのようなものだったのかな(より細かな取り決めがあったらしいが・・)。

大師堂の前には別に新たな弘法大師像が祀られている。ちょうど高野山の遥拝所にもなっている。南無大師遍照金剛・・。

納経所にて、西国三十三所の4巡目を先達用納経帳に、そして神仏霊場の朱印を専用納経帳にいただく。新たにいただいた神仏霊場の墨書もピンピンとした書体である。

さてこの後は高槻まで出て、バスで神峯山寺に向かうのだが、「拝仏」の予約の時刻まで間がある。JR高槻駅からのバスの時刻を調べたうえで余裕があるので、JR総持寺駅を挟んで反対側に出て、安威川を渡ったところにある「極楽湯」に向かう。露天風呂、寝湯、炭酸風呂などで気分をリフレッシュさせる。また湯上りには、中2階の休憩スペースが静かで、エアコンの風も心地よく、つい長居してしまった。1階にレストランも併設されているが、また昼食抜きでの移動となる。

JR京都線で移動して高槻に到着・・・。

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