まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第15回九州八十八ヶ所百八霊場めぐり~指宿枕崎線でやらかしてしまった・・・

2024年05月25日 | 九州八十八ヶ所百八霊場

5月12日、鹿児島での野球観戦が雨のため中止となったことを受けて、午前中は札所めぐりを前倒しする形で第49番・剣山寺への参詣で伊集院まで往復した。鹿児島中央に戻り、午後からは第45番・大歓寺参詣と鹿児島市内で過ごす予定にしていたが、雨も降り続いているし、傘を差して歩き回るのも何だか面倒に感じられた。次の九州行きの予定は決めていないが、どのみち鹿児島市内に来ることには変わりない。

ここでふと思いついたのが、指宿枕崎線の乗車である。指宿までは前日「指宿のたまて箱」で往復したが、問題はその先、終着駅である枕崎までの区間である。

これまで、九州八十八ヶ所百八霊場めぐりでは南九州の日南線、吉都線、肥薩線といったローカル線に乗っており、ならば日本最南端を目指す指宿枕崎線にも乗っておきたい。枕崎にも札所(第97番・大国寺)があるのだが、指宿枕崎線の駅からは離れており、路線バスの便もないためレンタカーで行くつもりである。どのみち指宿枕崎線に乗る機会を作らねばならず、それなら今回乗ってしまおう。車窓は期待できないが、外で雨に濡れるよりはよい。日本最南端の西大山駅も通る。

時刻表を見ると、12時02分発の枕崎行きがある。終点の枕崎には14時49分着。折り返しの列車は1時間ほど後の15時54分発で、鹿児島中央には18時42分着。ちなみに広島に戻る便は、鹿児島中央18時59分発「つばめ334号」で博多まで行き、「ひかり592号」に乗り継ぐ日本旅行の「バリ得」プランである。

一方、枕崎から15時00分発のバスでとんぼ返りするという手もある。これなら鹿児島で一献やってから新幹線に乗ることができる。さてどうするか。

鹿児島中央駅にはバファローズのグッズを身につけた人、中にはユニフォーム姿の人もちらほら見える。前日の宮﨑での試合はホークスに完敗したが、ファンの皆さんも宮崎、あるいは鹿児島に宿泊してこの日の鹿児島での試合を楽しみにしていたものの、この後どうするのだろうか。

乗車前、「みどりの券売機」で「鹿児島中央~枕崎」の乗車券を購入する。この時点では、この後私にとんでもないことが降りかかるとは知る由もなかった・・・。

枕崎行きは行き止まり式の1番線から発車するが、地元の人、そして個人の乗り鉄の姿がちらほら見える。そこに、韓国人の10人ほどのグループがやって来た。指宿にでも行くのだろうか。

キハ47の2両編成が到着。ボックス席も結構埋まる。韓国人グループは早速おしゃべりに夢中である。そんな中、カーネーションの花束を手にした男性もいる。そういえば今日5月12日は「母の日」。

まずは鹿児島の南側の市街地を走る。路面電車の線路とも並走する。前日は特急でノンストップだったが、各駅に停車しながら進むとやはり雰囲気は違う。しかし外は雨だし、窓ガラスも元々くすんでいるので車窓の写真は難しい。前日は桜島の稜線も望めたが、この日はまったく見えない。まあ、雨でなければ今頃は平和リース球場にいたはずで、予定の変更また変更で枕崎行きの列車に乗っているのだから仕方ない。

錦江湾沿いに出たが、カメラで車窓を撮ってもこんな感じ。窓を開ければもう少しくっきりするのだが、相客もいるしそれは無理な話。

薩摩今和泉に到着。ここで、鹿児島中央を先に発車した「指宿のたまて箱」の指宿折り返し便と行き違う。

指宿に到着。ここで下車する人も多く乗客が入れ替わるが、先の韓国人グループはそのまま乗っている。指宿で下車しないということは、ひょっとしたら日本最南端の駅・西大山が目的地だったりして・・。

指宿を発車し、次は山川。日本最南端の有人駅というのがこの駅の看板である。

山川から先がローカル区間である。山川からは大山を経て、次が日本最南端の駅・西大山である。時刻表上では停車時間2分とあり、発車時には汽笛を鳴らすという。せっかくなのでホームに出てみよう。

西大山に到着。この天候なので薩摩富士・開聞岳の姿は見えないが、ともかくこの記念碑である。

ホームには車内から韓国人グループも出たし、ドライブのついでで列車見物に来たらしい人でごった返している。その中で日本地図、そして駅名標を撮ったのだが・・・。

・・・気がつくと、列車の前方の扉は閉まり、そしてエンジン音が鳴り響いていた。慌てて前方に向かうがどうしようもない。

日本最南端の駅・西大山で列車に乗り遅れる・・・。

今思えば、最初の「日本最南端の駅 北緯33度11分」の記念碑だけにしておけばよかったことだ。これが、下車客が限られていれば駅名標の写真を撮っても車内に戻れたのだろうが、グループの下車や見物客でごった返していたこと、雨のため傘が開いて見通しが悪かったこと・・要因はいろいろあったのだろうが、結局は自分の不注意で乗り遅れただけである。

カメラはこうして手にしているし、スマホ、財布、パスケースは身につけている。気がかりなのは九州八十八ヶ所百八霊場の朱印帳が入ったリュックが座席にあるのと、傘・・・。ホームで写真を撮るだけだからと傘も座席に残していた。このまま、傘もささずにみじめな姿である。

さてこの後、どうしたものか・・・。

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