まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第7番「岡寺」~西国三十三所めぐり4巡目(紫陽花の景色に癒される)

2022年06月09日 | 西国三十三所

5月29日、朝の上本町から「神仏霊場巡拝の道」めぐりの出発である。まずは近鉄大阪線で、7時06分発の五十鈴川行き急行に乗る。頭端式ホームの終点側のロングシート車を過ぎると、急行用の転換クロスシート車が停まっていたのでそちらに乗り込む。

この日の行程は大和八木まで行き、レンタカーで奈良県吉野郡の札所を回る。お目当ては川上村にある奈良27番の丹生川上神社上社だが、これに合わせて東吉野村にある奈良28番の丹生川上神社中社、そして下市町にある奈良29番の丹生川上神社下社も訪ねることにする。これらを公共交通機関で回ろうとすれば1日では無理で、効率を求めるわけではないがレンタカー利用である。

ただ、吉野郡に向かう途中には西国三十三所第7番の岡寺がある。西国三十三所の札所の多くは神仏霊場めぐりの札所にも含まれていて、おのずと西国めぐりの4巡目も合わせて行うのだが、岡寺は数少ない「含まれていないほう」の札所である。今回レンタカーを使うのなら、この機に行きがけに立ち寄ることにした。また、岡寺から東の多武峰には、神仏霊場の奈良24番・談山神社がある。そうすると、岡寺~談山神社と回り、丹生川上神社については東から中社、上社、下社と回るのがよさそうだ。結構大掛かりなこととなった。

7時42分、大和八木に到着。南口を出て近くのニッポンレンタカーに向かう。開店時間の8時から、帰りの新幹線の時間から逆算して17時までの利用である。

この日乗るのはスバルのインプレッサ。この車種に乗るのは初めてである。私がレンタカーを利用する際、どうせ1人乗車ということもあってコンパクトカーや軽自動車で事足りていて、この日もコンパクトカーのプランを4610円で予約していた。ただ、前日にレンタカー営業所から電話があり、料金はそのままでよいので車種をインプレッサにしてほしい旨の依頼があった。車のやり繰りの都合なのか詳しくは尋ねなかったが、特に異存はないので変更を承諾した。結果的に、今回は山道のカーブや上り坂を走ることも多く、出力が大きい車種で楽に移動することができてよかった。

8時に出発。まず目指すのは岡寺である。神仏霊場めぐりの寺社は、特別参拝の伊勢神宮内宮・外宮を除くと現在152ヶ所だが、発足に当たってはもう少し多くの寺社にも声がかかったそうである。岡寺ほどの寺院なら声がかかってもおかしくないと思うのだが、寺のほうで辞退したのかどうなのか。

明日香村の有名スポットの一帯に差し掛かる。飛鳥一帯の史跡・寺院めぐりだけでも楽しめるところだ。せっかくなので前を通りがかった飛鳥寺で飛鳥大仏を拝観しようかと駐車場に停めると、係の人が「9時からです」と声をかける。時刻はまだ8時半前。ここで30分待って飛鳥大仏を拝観しても後の行程は大丈夫だと思うが、何が起こるかわからないので今回はそのままパスする。

カーナビはそのまま岡寺に続く鳥居前まで案内し、この鳥居をくぐるよう指示するが、インプレッサでは曲がるのが厳しそうだ。鳥居横の看板では駐車場へは別の道を指しており、その通りに進む。これまでバス+徒歩やレンタサイクルで訪ねているが、クルマは初めてで勝手が違う。

案内の通り進むと、土産物店の前に広い駐車場がある。駐車料500円は致し方ないだろう。その代わり、少し石段を上がった先には岡寺の山門がある。こちらはすでに門が開いていて、参詣者の姿も見える。

ちょうど紫陽花の時季ということで、壷阪寺、長谷寺とともに「あぢさゐ回廊」の催しが行われている。手水鉢も花で彩られていて、スマホ、カメラを向ける人が多い。よいタイミングで来たものである。私の場合は「映える」は意識しないのでただ何となくカメラを向けるだけだが・・。

鐘を鳴らした後、本堂にてお勤めとする。6月26日まで本堂内々陣の特別開扉が行われている。岡寺の本尊・如意輪観音は塑像としては日本最大とされるが、内々陣の特別開扉では本尊のすぐ膝元まで近づくことができる。

重ね印をいただく。ちなみに、JRの西国三十三所のデジタルスタンプラリーのQRコードは近鉄の橿原神宮前駅にあるので、大和八木に戻る途中に立ち寄ることにしよう。

奥の院の参道に「あぢさゐ回廊」が続く。紫陽花の鉢を小川に並べていて、紫陽花の川ができている。お地蔵さんとの組み合わせもいい感じだ。

そのまま奥の院まで行き、境内を一回りして三重塔、大師堂とめぐる。

これで岡寺を後にして駐車場に向かう。ここで目に留まったのが、「旧境内跡」という案内板。汚れていて文字が読みづらいのだが、岡寺に隣接する治田神社の境内にある。現在の岡寺の伽藍は江戸時代に建てられたものだが、それ以前はこの場所にあったと推測されている。これまでは鳥居の方向にすぐ下りていたので、こういう場所があるとは初めて知った。

西国三十三所めぐりも4巡目に入っているが、訪ねるそれぞれの時季ならではの見どころもあるし、行く手段も異なれば違った体験にもなる。これからも何やかんやで続けることになるのだろう・・。

岡寺から近くにある石舞台古墳のすぐ横を素通りするのはもったいないようにも思うが、多武峰を越えて談山神社に向かう。ここからが神仏霊場めぐりである・・・。

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