まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

近鉄特急「青の交響曲」初乗車へ

2017年02月26日 | 旅行記E・関西
先週のニュースで、JR西日本がこのたび新造した「トワイライトエクスプレス瑞風」のお披露目というのをやっていた。スイートとかロイヤルとか、展望車に食堂車にと豪華な設備を備えた列車。1泊2日のクルージングプランで一人ウン十万円するにも関わらず、ウン十倍という競争率。今年6月の運行開始となると、また改めて賑わうことだろう。

そんなニュースを見て、さすがに「瑞風」に乗るのは無理としても、私の地元、近鉄南大阪線・吉野線を走る列車があるではないかと改めて思った。昨年9月にデビューした「青の交響曲(シンフォニー)」。これまで、ホームに停まっているのは目にしたことがあるが、連日満席という情報もあってこれまで乗ることなく過ごしていた。ただ、「瑞風」を見て「青の交響曲」に乗りたいと思ったことは確かである。3月に入ると観光シーズンで席も取りにくいだろうし、私自身もなかなか動ける日が限られるので、2月中に乗ってしまうか。なお、「青の交響曲」の特急券は券売機で買うことはできず、窓口に行く必要がある。最近では阿部野橋駅の窓口に「本日の空席状況」を掲示しており、日常の行き帰りに目にすることがあるがだいたい「満席です」の表示である。

25日、所用で大阪市内に出ることがあり、ふと「当日なら満席だが、前日ならどうなのか」というくらいの気持ちで阿部野橋駅の窓口に立ち寄った。列車は阿部野橋~吉野間を1日2往復で、機会は4回あると考える。窓口で「明日(26日)、どれか空いているのありますか」と尋ねると、「順番に調べてみましょう」と係員が端末を操作する。すると最初の阿部野橋10時10分発の1便で、「車イス席ならご用意できます」との回答。一般客に売っちゃっていいのかなと思うが、ご用意できると言っているのだから、ご用意していただこう。料金は特急料金+特別席料金で720円。阿部野橋から吉野まで75分ほど、「瑞風」に比べればスケールは小さいにしても、お手軽に人気列車を体験できるのはうれしい。

往復とも「青の交響曲」に乗る客が多いのかもしれないが、午前の便を取ることができれば、帰りは別に普通の列車でもいい。吉野山をじっくり回ってもいいかなと思ったが、吉野線は途中飛鳥や壺阪山を通る。ならば、この機会に帰りは西国三十三所めぐりの2巡目でということで壷阪寺に行こうか。

26日の朝9時40分、阿部野橋駅に現れる。この後、自宅のある藤井寺を通過するわけで、吉野に行くのに一旦逆方向に出る形になるが、そこはやはり始発から乗りたい。

行き先表示に「青の交響曲」の文字が出て、3両編成の列車が9時45分頃に入線してくる。しばらく車内準備のため停車するが、その間にも写真を撮る人で賑わう。私も扉が開くまで、ぐるりと外観を眺める。

日常乗っている路線だから気づくが、この「青の交響曲」、一から新しい車両でできたわけではない。通勤型車両を改造したもので、列車の正面の面構えや、屋根の部分もその面影が残る。各車両の扉も通勤型車両がベースになっているように見える。まあ、一般型の車両を見事に改造して人気列車に仕立てた例は、JRならいくらでもあるわけで・・・。

車内準備ができて、扉が開く。ホームには「青の交響曲」らしくクラシック音楽が流れる。ネット検索によれば、ハイドンの「交響曲101番 第二楽章」のアレンジという。これから出発を待つわけだが、まずは1号車の座席に荷物だけ置いて、向かったのは2号車のラウンジカー・・・・。
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