西国三十三所巡りにあたり、これからはくじ引きとサイコロで行き先を決めるという暴挙に出た私。最初の選択肢は「箕面・宝塚」「那智勝浦」「飛鳥」「長谷・室生」「洛中」「大津・石山」というものだったが、前の記事で書いた後にサイコロの目が示したのは・・・4の長谷・室生。
ここで訪れるのは第8番の長谷寺と、その門前にある番外の法紀院。6番まで来て、次が8番だから番号として大きく飛ぶわけではない。ただそれでもいい目が出たなと思う。
というのが、ちょうど12月7日までの期間、長谷寺では本尊の大観音像の特別拝観が行われていて、観音像の足に直接触れてお祈りすることができる。また近鉄も「室生・赤目・伊賀上野」のエリアキャンペーンを行っている。この一環として、秋の室生寺・長谷寺参拝きっぷというのも発売されている。
このきっぷは近鉄主要駅からフリー区間(長谷寺~室生口大野間)までの往復乗車券と、室生口大野~室生寺間、あるいは長谷寺~室生寺直通のバス乗車券2枚、両寺の拝観料割引、室生寺の「扇子みくじ」、指定店での買い物割引の特典がついており、藤井寺からだと1890円。藤井寺~室生口大野までの運賃が820円、室生口大野~室生寺までのバスは430円、長谷寺~室生寺直通バスは830円だから、これらの交通機関で室生寺を往復するだけでも元が取れる。ということで、西国巡礼としては長谷寺が対象であるが、今回は室生寺も組み合わせることにする。順路としては、先に遠いほうの室生寺に行き、長谷寺には直通バスに乗るかバス+電車+徒歩で向かうかは現地でのタイミング次第とする。
ということで、まずは近鉄大阪線で室生口大野駅に現れる。無人駅だが自動改札機が並んでいる。参拝きっぷは自動改札機に入らない横長タイプなのだが、他に下車した客たちは改札横のインターホンでどこかの駅の係員と話をしている。インターホンの下にカメラがあるようで、そこにきっぷをかざすよう指示される。それを確認したところで、きっぷは集札箱に入れ、ロックが解除された自動改札機を通るよう言われる。私を含めて何人かの客がそのようにして改札を出る。
室生寺には駅前から8時20分発のバスに乗って15分ほど。途中、川の対岸に大野寺の磨崖仏を見る。後ろの小さい男の子連れの家族が、「○○ちゃん、あれが磨崖仏だよ」と窓の外を指す。夫婦の会話の様子からは寺社仏像参りが趣味のようだが「この歳から親の趣味につき合わされても、わからんやろうね」などと話している。いや、この歳になっても仏像のことはよくわからんおっさんもここにいるぞ。
室生寺の拝観は朝の8時30分から。参拝客の姿はまだ少なく、太鼓橋を渡り境内に入る。女人高野の別名があり、シャクナゲの名所として知られているが、この時季は紅葉スポットとしても名高い。
受付で参拝きっぷの割引券を呈示すると拝観料が100円引きとなり、さらにここで扇子みくじを引くように言われる。何故に扇子なのだろうか。末広がりとか? で、引いたのは中吉。願い事・・・「高望みをしすぎたり努力を怠ったりすると叶い難い」。なるほど。
紅葉の見頃にはまだ少し早かったようだが、それでも仁王門や本堂のあたりは色づいており、特に本堂ではまだ完全に色づいていない分、紅と緑がグラデーションのように楽しめる。こういう色使いも悪くない。
金堂では扉を開け、数々の仏像を見ることができる。これも12月14日までの特別拝観である。国宝の釈迦如来立像を中心に、十一面観音(こちらも国宝)や薬師如来や地蔵菩薩、十二神将などの像が勢揃い。別料金を払えば金堂の中に入ってより間近に見ることができるが、いやいや外からでもそのオーラのようなものは十分に感じられる。朝の時間帯で参詣客もまだまばらで、静かな風情の中で手を合わせる。
そして室生寺と聞いて真っ先にイメージされるのが五重塔。台風で大きく損傷したのは平成10年で、再建されたのは2年後のこと。もうそんな前のことになるのか。こうして見ると案外小ぢんまりとしている。東寺や興福寺のように、周囲を圧倒するような規模ではなく、こうして山の中でしっとりと佇んでいるのが「女人」らしさを感じさせる。
さらにこの奥には杉の大木と石段が続く。奥の院である。せっかくなのでそちらにも行く。五重塔からは400段ほどあるそうだが、石段としてはきちんと整備されており、手すりもあるので、山道のような大変さはない。お年寄りもゆっくりゆっくりではあるが石段を上がっている。それよりも周りが杉だらけということで、花粉の季節には花粉症持ちの人が大変だろうなと思う。
頂上には位牌堂や御影堂、七重石塔がある。石段を上って少し身体が火照ってきたところに秋の風が吹く。
そして同じく石段を下りる。上りより下りのほうがきついというのがあり、前に施福寺にお参りした後、下りの石段で左膝の裏にピリッと電気が走ったことがある。ここで下っている途中ではまだ大丈夫のようだ。この後の長谷寺でも石段があることから、どうなるだろうか。
ちょうど下ってくると、9時50分発の長谷寺行の直通バスの発車が近い。この便に乗り込んだのは全部で7人。先ほどの親子連れも含まれる。長谷寺までは地図で見る限りは国道165号線は走ればほぼ直線だが、県道28号線から38号線と、結構山の中に入り大回りする。およそ50分の道のり。ただゆったり座って長谷寺まで行くことができるし、いい休憩時間である。
途中に初瀬ダムの湖を見て、裏から回り込む形で長谷寺の駐車場に到着する。後で気づいたが、国道165号線側からだと長谷寺の門前には確かに近いが、道は狭い。大型バスが走るのは不可能である。そのために大回りとなったが、こういうバスが走るのはある意味便利である。830円という運賃は若干高い気もするが、そこは近鉄の参拝きっぷを使えばお得に利用できる。
さてやってきた長谷寺。朝の室生寺の静けさと比べて、昼に近い時間と言うこともあり賑やかである。ここから、今回の西国三十三所巡りが始まる・・・・。
ここで訪れるのは第8番の長谷寺と、その門前にある番外の法紀院。6番まで来て、次が8番だから番号として大きく飛ぶわけではない。ただそれでもいい目が出たなと思う。
というのが、ちょうど12月7日までの期間、長谷寺では本尊の大観音像の特別拝観が行われていて、観音像の足に直接触れてお祈りすることができる。また近鉄も「室生・赤目・伊賀上野」のエリアキャンペーンを行っている。この一環として、秋の室生寺・長谷寺参拝きっぷというのも発売されている。
このきっぷは近鉄主要駅からフリー区間(長谷寺~室生口大野間)までの往復乗車券と、室生口大野~室生寺間、あるいは長谷寺~室生寺直通のバス乗車券2枚、両寺の拝観料割引、室生寺の「扇子みくじ」、指定店での買い物割引の特典がついており、藤井寺からだと1890円。藤井寺~室生口大野までの運賃が820円、室生口大野~室生寺までのバスは430円、長谷寺~室生寺直通バスは830円だから、これらの交通機関で室生寺を往復するだけでも元が取れる。ということで、西国巡礼としては長谷寺が対象であるが、今回は室生寺も組み合わせることにする。順路としては、先に遠いほうの室生寺に行き、長谷寺には直通バスに乗るかバス+電車+徒歩で向かうかは現地でのタイミング次第とする。
ということで、まずは近鉄大阪線で室生口大野駅に現れる。無人駅だが自動改札機が並んでいる。参拝きっぷは自動改札機に入らない横長タイプなのだが、他に下車した客たちは改札横のインターホンでどこかの駅の係員と話をしている。インターホンの下にカメラがあるようで、そこにきっぷをかざすよう指示される。それを確認したところで、きっぷは集札箱に入れ、ロックが解除された自動改札機を通るよう言われる。私を含めて何人かの客がそのようにして改札を出る。
室生寺には駅前から8時20分発のバスに乗って15分ほど。途中、川の対岸に大野寺の磨崖仏を見る。後ろの小さい男の子連れの家族が、「○○ちゃん、あれが磨崖仏だよ」と窓の外を指す。夫婦の会話の様子からは寺社仏像参りが趣味のようだが「この歳から親の趣味につき合わされても、わからんやろうね」などと話している。いや、この歳になっても仏像のことはよくわからんおっさんもここにいるぞ。
室生寺の拝観は朝の8時30分から。参拝客の姿はまだ少なく、太鼓橋を渡り境内に入る。女人高野の別名があり、シャクナゲの名所として知られているが、この時季は紅葉スポットとしても名高い。
受付で参拝きっぷの割引券を呈示すると拝観料が100円引きとなり、さらにここで扇子みくじを引くように言われる。何故に扇子なのだろうか。末広がりとか? で、引いたのは中吉。願い事・・・「高望みをしすぎたり努力を怠ったりすると叶い難い」。なるほど。
紅葉の見頃にはまだ少し早かったようだが、それでも仁王門や本堂のあたりは色づいており、特に本堂ではまだ完全に色づいていない分、紅と緑がグラデーションのように楽しめる。こういう色使いも悪くない。
金堂では扉を開け、数々の仏像を見ることができる。これも12月14日までの特別拝観である。国宝の釈迦如来立像を中心に、十一面観音(こちらも国宝)や薬師如来や地蔵菩薩、十二神将などの像が勢揃い。別料金を払えば金堂の中に入ってより間近に見ることができるが、いやいや外からでもそのオーラのようなものは十分に感じられる。朝の時間帯で参詣客もまだまばらで、静かな風情の中で手を合わせる。
そして室生寺と聞いて真っ先にイメージされるのが五重塔。台風で大きく損傷したのは平成10年で、再建されたのは2年後のこと。もうそんな前のことになるのか。こうして見ると案外小ぢんまりとしている。東寺や興福寺のように、周囲を圧倒するような規模ではなく、こうして山の中でしっとりと佇んでいるのが「女人」らしさを感じさせる。
さらにこの奥には杉の大木と石段が続く。奥の院である。せっかくなのでそちらにも行く。五重塔からは400段ほどあるそうだが、石段としてはきちんと整備されており、手すりもあるので、山道のような大変さはない。お年寄りもゆっくりゆっくりではあるが石段を上がっている。それよりも周りが杉だらけということで、花粉の季節には花粉症持ちの人が大変だろうなと思う。
頂上には位牌堂や御影堂、七重石塔がある。石段を上って少し身体が火照ってきたところに秋の風が吹く。
そして同じく石段を下りる。上りより下りのほうがきついというのがあり、前に施福寺にお参りした後、下りの石段で左膝の裏にピリッと電気が走ったことがある。ここで下っている途中ではまだ大丈夫のようだ。この後の長谷寺でも石段があることから、どうなるだろうか。
ちょうど下ってくると、9時50分発の長谷寺行の直通バスの発車が近い。この便に乗り込んだのは全部で7人。先ほどの親子連れも含まれる。長谷寺までは地図で見る限りは国道165号線は走ればほぼ直線だが、県道28号線から38号線と、結構山の中に入り大回りする。およそ50分の道のり。ただゆったり座って長谷寺まで行くことができるし、いい休憩時間である。
途中に初瀬ダムの湖を見て、裏から回り込む形で長谷寺の駐車場に到着する。後で気づいたが、国道165号線側からだと長谷寺の門前には確かに近いが、道は狭い。大型バスが走るのは不可能である。そのために大回りとなったが、こういうバスが走るのはある意味便利である。830円という運賃は若干高い気もするが、そこは近鉄の参拝きっぷを使えばお得に利用できる。
さてやってきた長谷寺。朝の室生寺の静けさと比べて、昼に近い時間と言うこともあり賑やかである。ここから、今回の西国三十三所巡りが始まる・・・・。