まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

夏の青春18・サイコロの旅1-4

2014年07月27日 | 旅行記G・四国

1時間あまりの滞在で日和佐を後にする。晴れてきてもう一度薬王寺に行くか、大浜海岸に行ってもよかったが、また天気が急変するかもしれないし、暑いのもあってもういいかなと。

Dscn8129 写真は日和佐で行き違いとなる牟岐行だが、反対にやってきた徳島行も同じ形式。中は転換式クロスシートを備え、気動車とは思えない装いである。トライアスロンに参加したのか、自転車を持ち込む人もいる。この車両も先の大雨に遭ったのか、窓ガラスも洗車したばかりのように濡れている。

外は明るいのだが、また大きな雨粒が落ちてきて窓ガラスを叩く。実に変わりやすい天気だ。やはり、あのまま日和佐にいたらもう一度雨に濡れたかもしれない。

Dscn8133 田井ノ浜に再び到着する。ここで下車する人はおらず、海水浴帰りと思われる高校生グループが5人ほど乗ってきた。うーん、私も最初から海水浴目当てならそれなりの格好をしてきたのだが、遠目にきれいな海岸を見ただけでよしとするか。

Dscn8139 駅ごとに少しずつ乗客も増え、お遍路の姿も見える。時間帯からして途中の札所を回る「区切り打ち」の帰りのようである。四国内、関西あたりなら区切り打ちもまだ余裕があるだろうが、遠方からとなると四国への往復の交通費もばかにならないだろう。

徳島に戻ってきた。もう後は大阪に戻るだけだが、ここでどうするか。往路と同じく南海フェリーに乗るという手もあるし、徳島と大阪を直接結ぶ高速バスも便利である。値段ではフェリー、時間なら高速バスというところで、最後にもう一度サイコロに委ねる。バスは定員予約制だが、どこかの便に空席はあるものとして。

1、2、3・・・南海フェリー~和歌山市~和歌山阪和線

4、5、6・・・JR高速バスでJR難波

・・・徳島駅内での選択は「6」。ということで駅を出たところにあるJRバスの乗車券売場に向かう。JR難波までは2時間半の行程で、それまでの間に食事もしたいし、18時45分発の便を購入。この時間でも窓側の席を取ることができたので、比較的空いているのかな。

Dscn8148 徳島ラーメンは昼食でいただいたので、夜はそれなりのものを。駅前の筋をちょっと入ったところに「安兵衛」と「味祭」という2つの店がある。実はこれは姉妹店というか、安兵衛が地元のおっちゃんで賑わう大衆酒場、味祭は徳島の地産地消を売りにした郷土料理店で、観光客も入りやすいところ。いずれも入ったことのある店だが、今回は味祭のほうにする。

Dscn8146 鳴門わかめ、鳴門金時の天ぷら、それに阿波尾鶏の串焼きなどいただく。結構歯ごたえがあり、ジワッと来るのが特徴である。ちょうどテレビでは相撲中継をやっており、熱戦が繰り広げられている。今場所は若い力の活躍もあって盛り上がりを見せている。相撲人気もだいぶ戻ってきたのかな。

Dscn8147 締めはそば米汁。これは徳島でも今回行かなかった祖谷地方の郷土料理である。祖谷といえば祖谷そばが有名であるが、そばの実を粉にするのではなく、粒のまま茹でて乾燥させたものをそば米という。これを野菜や鶏肉などと一緒に煮て雑炊のようにしたのがそば米汁。昔の平家の落人が都を懐かしんで作ったものと言われている。カロリーはそれなりにあるが、他の栄養価も高いので普段の食事に取り入れるのも良いかもしれない。十六穀米を食べるような感覚だろうか。

Dscn8151 18時45分発の大阪行きに乗車。よく確認しなかったのだが、大阪にはまずJR難波のOCATに到着して、その後で大阪駅に向かう。JR難波に行くとは知らずに大阪駅まで購入したが、これなら途中で下車すれば少しでも早く帰宅できる。鉄道旅行といえば「列車に座っているだけ」というイメージも強いが、やはり疲労はそれなりに来るものである。後は帰るだけなのだから、早く終わるに越したことはない。

Dscn8150 バスは半分ほどの乗車率。結婚披露宴の帰りとおぼしき女性の3人組のドレス姿が目を引く。彼女たちが横に3人並んだのが最大で、ほとんどは一人利用のようである。私の隣も空席で、ゆったりと座ることにする。まだ日の残る徳島駅前を出発。そろそろ、徳島港では南海フェリーが出航準備をしているところか。

Dscn8157 吉野川を渡り、松茂、高速鳴門と停車して鳴門大橋を渡る。長かった1日が終わろうとしているところで、徳島県を出てほっとしたのか、後は眠っていた。気づいたら高速舞子で、「阪神高速神戸線が渋滞とのことですので、迂回ルートを走ります」という案内が入った。その後は一旦北上の後、六甲山トンネル、ハーバーハイウェイ、そして阪神高速湾岸線から大阪港線、環状線をぐるりと回り、OCATに到着。乗り換えなしで大阪市内というのもよかったし、道中もゆっくりできた。都市間高速バスというのも、なかなか貴重な選択肢である。

・・・というわけで、今年春の「サイコロ」に続いて結局四国を訪れた青春18紀行。今度は北か、東に向かう選択肢が当たってもいいのかなと思う。西と比べれば北や東のほうはまだまだ訪れたことのないスポットもあるし、どうだろう、チケットをやりくりしてもう一度くらいチャレンジできるか。その一方で、従来の「関西私鉄サイコロしりとり」も継続中である。こうして出られることの楽しさを、改めてありがたいことだと思うばかりである・・・。

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