まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

羽生選手の金メダルと被災地

2014年02月16日 | ブログ

競技が夜中ということもあるし、マスゴミの騒ぎぶりが嫌なのでテレビはあまり見ないので、ソチ五輪についてはネットなどで最低限の情報を得るにとどめている。

今回はここまでスノボで平野、平岡、複合の渡部、そしてフィギュアの羽生にジャンプの葛西というところがメダルを獲得。それ以外にも入賞者はそこそこ出ており、マスゴミのメダルへの過度の期待はおいとくとして、皆がんばっていると思う。メダルが10代の3人に41歳の葛西というのも面白い。20代、30代はもっと頑張れ!!・・・と40歳に到達したオッサンはビール片手に喝を入れるばかり。いやいや、五輪に出るだけでも相当な競争を勝ち抜いたことで、それだけでも敬意を表すべきなのに、何もしていないオッサンが何かモノ申してはいけませんな・・・。

「ソチ五輪での一番の名場面」となると、やはり羽生選手の金メダルということになるのかな。宮城出身、そしてあの東日本大震災の時は仙台での練習中で、一時は避難生活も送ったという。

ただその後で練習の拠点を神奈川、そしてカナダに移したことがある。故郷や被災地への思いもずっとあったには違いないが、やはりスケートに集中したい、レベルの高いところでトレーニングしたいと拠点を移したのは確かだろう。

そして獲得した金メダル。インタビューでは特に外国メディアから「東日本大震災について」と尋ねられたそうだ。その中で、「僕の演技ごときで被災地に希望を与えられたとは思わないけど・・・」と語ったとか。

気持ちは複雑なものがあるだろうな。まあ、宮城の人たちに取材したところでは「勇気をもらった」というコメントがあったそうだが、安倍首相が「被災地の人たちに勇気を与えた」とコメントするのはいかがなものだろうか。「東北の人が頑張った=被災地に勇気を与えた」と、東北以外の人が定義づけるのはなんだか違う気がするし、感動の押し売りのような気がする。あの首相のことだから、「羽生選手に国民栄誉賞を」などとアホなことを言い出しかねない。

昨年は東北楽天が日本一になったが、だからといって「直接」被災地への復興予算が増えたとか、街の建設需要が増えたというものではない。まだまだ、ハード面で解決しなければならない問題が山積しているはずだが、そちらのほうの進捗は伝わってこない。首相をはじめ、楽天と羽生でムードだけ上げておけばそれでいいと思っている人たちがたくさんいるのだろう。そんなことではなく、消費増税をするというが被災地への復興にはどう取り組むのか、原発再稼働よりも明日の暮らしをどうするのか、それについてどう考えるか。羽生選手の金メダルというので久しぶりに被災地に目が向きそうな今、もっと世の中全体で考えることではないだろうか。

外国のメディアのほうが「日本は本当に東北を復興させる気があるのか?」と気をもんでいるのかもしれない・・・・。

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