にゃおん・ざ・こーなー

北国に住む、猫とジャズが好きな親爺の日々。

長岡式バックロードホーン②

2006年06月09日 | オーディオ
 豪快だけど、ある部分が突出しているというのはバランスが悪い証であり、聴いて疲れる音に疑心を持ちはじめていた。
 
 道東の町で働くようになり2年目、アンプをグレードアップし、次はスピーカーということになった。当時は何といってもヤマハのNS1000が名器とされ、他メーカーは如何にNS1000を上回るものを作るかというのがテーマだったようである。
で選んだのはパイオニアのS9500、リボンツィーター、ベリリウムドームスコーカー、カーボンウーハーという物量投入モデル。おまけに低音を電気的に持ち上げる回路がついており
当時ドンシャリ音好きのおらにあってると判断した。(定価1本108,000円、重さ45kg)

バックロードと鳴らし比べて驚いた!S9500の透明感、分離のよさ、重低音、バックロードの混濁感、お団子状のがさつさ、中低音以下はカット?・・・メーカーの音作りの巧みさに驚き、即バックロードはお払い箱になり、札幌の実家の空き部屋に置きっぱなしになった。

7月(多分17日)にコルトレーンを聴いた。”いい音”で鳴ってはいるのだが、どろどろした熱さが無い、エルビンが来ない、マッコイがしつこくない・・・あっ!これはバックロードだ!
お盆に帰省し、バックロードを探したが、無い。父にきいたら邪魔なのでばらして捨てたと言う・・おーまいがっ!なんとユニットまで!別にしておいたFH60Hだけは難を逃れた・・

バックロードホーンは設計通り作らないと真価は発揮できないもので、相当の木工技術が要求される。また理論的には優れているが合板で作ることそのものが無理と言う人もいる。
おらのバックロードも設計外の箱鳴り、音漏れなんかもあっただろうし、そもそもFE203というユニットの個性が強すぎたのだと思う。
当時のFEシリーズは鳴りっぷり、抜けの良さがバックロードに適してたというかバックロードしか使い途が無かったのでは・・・それにFT60Hも見た目ほど切れ味のあるツィーターではなかった・・・それでもこのスピーカーならではの音が出ていた。もしあれば60年代ジャズ用(というかコルトレーン専用)として愛用していたに違いない。
コメント
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