一週間フレンズ。/村上正典監督
原作は漫画。アニメ化もされているらしい。もちろん僕は、まったく知らない。
好きになった陰のありそうな女の子に、思い切って「友達になってください」と声を掛けるが、なんと彼女は一週間しか記憶できない障害があるらしい。仕方がないので毎週月曜日には、繰り返し繰り返し「友達になってください」と声をかけ続けなくてはならない。交換日記もつけてもらって、残らない記憶を補ってもらう工夫もする。そうして徐々に打ち解けて、いい関係になるのだが、彼女の過去を知る人間が現れ、そうして彼女の記憶の一部がよみがえるのだったが…。
一週間の記憶しか残らない障害で学校生活を送れる筈もないとも思うが、まあ、それは設定なので仕方がない。そういうことで彼女も周りも悩んでいるが、ある一部記憶が都合よく残る場合がある、というのがミソかもしれない。それほど強い思いさえあればいいという事なのかもしれない。
悲しい話なのだが、後で現れる男だって悲しいのではないか。そんなことも考えてしまった。何か敵役としてふさわしくない設定というか。もともと残酷な設定なので、こうなってしまうと過去の人としか付き合えない気もする。実際そういう障害もあるというが、どうなのだろうか。一週間程度の記憶があるというのも、何か少し根拠が欲しいかもしれない。確かに交換日記などで補えるというのであれば、もっと彼女は記録魔になるのではないか。
ごちゃごちゃ考えても仕方ないが、まあ、要するに今一つの出来栄えである。主人公の山崎賢人は、可愛い感じの男の子になっている。まあ素直にそういう感じを楽しむ映画なのであろう。