北海道で親子四人を殺した暴走運転の検証をやっていた。飲酒運転で時速100キロ以上のスピードで信号無視して交差点に進入し、親子の乗った車に衝突し、自らの車はその後炎上。さらに後続の車は車外に投げ出された少年を1キロ以上にわたり引きずり回した。ともに容疑は否認。信号は青だったと証言しているうえに、人を跳ねたという認識もなかったという。はっきり言うが、おそらくウソだろう。
調べによると、この二人は日頃から暴走運転を目撃されているような人物だった。飲酒運転も常習なのだったろう。危険であるのは周りの人間は気づいていたが、どうすることもできなかった。警察も事前にはそのことは認識していなかったという。
京都のあるところでは市民からの通報情報を集め、事前に危険運転者を割り出す取り組みをしているそうだ。専任のチームつくり、貰った情報から違反前の人物を割り出し、張り込んで、現行犯で逮捕する。実際にこの取り組みをはじめ、危険運転での事故は3割減少しているのだという。
他の自治体が専属の人間を割り振るのは困難だという解説はあったが、そんなことは言えないことだろう。自治体の取り組みでどうにかするような問題以前に、成果のある以上怠慢の方が許されることではない。
もっとも、事前での偏った情報や、監視社会への懸念というのはあるのかもしれない。しかしながらたとえそうであっても、やはり限られた取組で終わらせられることではなかろう。
法的な厳罰化というのは進んでいるが、本来的な予防が可能な方法があるということが分かっている。自治体での取り組みで違うということも分かった。ここは、政治的な行動の必要な懸案というべきところでありそうである。