ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
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ビルダーバーグ・クラブはダボス会議より重要

2021-02-25 08:49:48 | 国際関係
 私はSNSに連載した「現代の支配構造とアメリカの衰退」の補説「人類自滅の構造を断ち、共存調和の道を進め」で、ビルダーバーグ・クラブについて触れました。
http://khosokawa.sakura.ne.jp/opinion09k.htm
 世界経済フォーラム(ダボス会議)とビルダーバーグ・クラブには協調的な関係があり、ビルダーバーグ・クラブが上位で世界経済フォーラムが下位、または世界経済フォーラムが表側でビルダーバーグ・クラブが奥側にあると私は推測しています。言い換えれば、ビルダーバーグ・クラブは世界経済フォーラムより重要な組織と考えるわけです。
 ビルダーバーグ・クラブについては、日本経済新聞社が発行する「ナショナル・ジオグラフィック日本語版」2015年12月18日号に、ビルダーバーグ会議という名称で記事が掲載されています。ナショナル・ジオグラフィックは、1888年創刊、世界36か国語で発行され、180か国以上で850万人が定期購読しているという雑誌です。いわゆる高級誌です。

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世界を操る影のサミット、ビルダーバーグ会議

 ビルダーバーグ会議とは1954年以来、毎年1回開催され、欧米の有力者が招待されて世界が直面している重要問題について話し合う完全非公開の会議だ。国家元首や政府首脳、財界や主要な軍需企業のトップが集まるこの会議は、その秘密主義が原因で長い間、疑いの目を向けられてきた。
 会議の目的は、環大西洋地域を代表する各界の有力者や重要人物が一堂に会し、自由世界におけるリベラルで自由な市場理念を推し進めることだという。政財界や金融などの分野から100人ほどの有力者が集まって、世界を巻き込む巨大潮流、いわゆるメガトレンドについて論議するのだという。
 それの何が問題なのかと思うかもしれない。だが、時が経つにつれ、招待客のそうそうたる顔ぶれと、かたくななまでの閉鎖性が相まって、閉ざされた扉の向こう側ではいったい何が話されているのかと、人々は疑うようになった。 
 世界を担う未来のリーダーたちが駆け出しの頃から会議に呼ばれているのも疑惑の種になっている。例えばビル・クリントンやトニー・ブレアは、それぞれ米大統領と英首相に就任する以前にビルダーバーグ会議に出席したことがある。有能な若い政治家を会議が強力にバックアップしてトップの座に押し上げているとも見える。もしそれが本当なら、その見返りは何だろうか。
 会議は「チャタムハウスルール」で運営される。つまり参加者は会議で得た情報や発言内容を自分で利用するのは構わないが、他の出席者の身元や所属、発言内容を明かしたり引用したりは一切禁じられている。さらに、報道関係者が取材するために参加することも認められていない。
 国際政治に大きな影響力を持つキッシンジャーが事実上誰を呼ぶかを決めていたと見られ、世界中から政治家や有力者を会議に招待した。
 ビルダーバーグ会議の共同創設者である英国の元財務相、デニス・ヒーリーのこんな悪名高い発言がある。「世界統一政府の樹立にまい進していたというのは言い過ぎだが、あながち見当違いというわけでもない。われわれビルダーバーグ会議では、無益な戦いや殺し合いを永遠に続けて何百万もの難民を生み出すわけにはいかないと思っていた。それなら、全世界を一つのコミュニティにすればいいのではないかと考えたこともある」。007シリーズの映画に登場する、世界征服を企む犯罪組織の親玉が言いそうな台詞だ。
 英国の労働党議員マイケル・ミーチャーも、ビルダーバーグ会議は公衆の監視の目が届かないところで市場支配の強化と拡大を目論む「金持ちと権力者の陰謀集団」だと痛烈に批判している。発展途上国における覇権を保持するために、西欧の実力者たちが目論んでいる陰謀だという見方もある。ちなみに、日本の政財界からは誰も招待されていない。
 大統領、銀行の頭取、プライベートエクィティの経営者、軍需企業や石油会社の経営者といった面々が会議室へと入っていく・・・。まるで悪い冗談のように聞こえるかもしれない。だが、それがビルダーバーグ会議で現実に繰り広げられている光景なのだ。
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 ビルダーバーグ・クラブは、いわゆる陰謀論に登場するイルミナティー、フリーメーソン等と異なり、実際に国際政治・国際経済に影響力を与えている組織です。空想文学的な陰謀論は、こうした現実の組織の存在を見えにくくし、大衆の目をそらすカムフラージュの作用をしています。

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