桜の少し前のころ、わが郷は道路肩、田んぼの畦、どこ問わず、空き地という空き地には一面に花が咲く。
小さな体に、コバルトブルーの無数の花が咲き乱れ、花の中心は光の球が輝いている。
こんな可憐な花の名前が「オオイヌのフグリ(犬のタマタマ)」とは・・・・
陽気がよくなり、近所の農家も畑や田んぼで野良仕事に励む、じいさん、ばあさんを見かける。
そんな時分、ぶらぶらと散歩するのも、少々気がひける。
冬の間、散歩を日課としていた身には、体を持て余すことになる。
「そうだ、今日の暖かさを利用してサイクリングがいい」、が近所を走り回るのも恥ずかしい。
軽トラックに自転車を積んで早池峰山の麓の早池峰ダムを目指した。
ダムまで適当な距離から、荷台の自転車を降ろしてサイクリング、ダム周辺には「道の駅」やレストランもあるはず、サイクリングで一汗かいて、早春のダム湖を眺めながら美味しい昼食を楽しもう。
ダムまで7㌔の標識のある、田んぼのわき道にトラックを停め、自転車に乗り換えて、颯爽と走る道は、車も少なく快適、そのもの。
若くて元気なころ、通いなれた早池峰山への道は、なじみの景色だが、視線の違う自転車から眺める景観は素晴らしい。
通り沿いの民家の庭をのぞいたり、自転車から降りて、岳川に降りてみたり、岳川沿いの道をダムを目指す。
景観は素晴らしいが、次第に、サドルにあたる尻がいたくなり、息切れもする。
覚悟していたとはいえ、早池峰ダムまでの7㌔の道は遠い、すべてが上り坂。
右手奥に、ダムの堰堤が見えて一安心、ところがそれからが急坂の連続、レストランで美味しい食事が待ってる・・・・苦戦
ようやく到着、明るい日差しのダム湖は素晴らしい・・が人っ子、一人も見当たらない。ふと不安が。
近くの「レストラン」「道の駅」・・・なんと“”冬季閉鎖中“”の張り紙、それもそうだ、この先の道路も閉鎖中だから。
とっくにお昼も過ぎている「道の駅」の自販機でカロリーの多そうな、甘いジュースで腹いっぱいにして、今来た道を戻る。
往きは、登りの連続で苦しかった分、帰りは空腹でも大丈夫、ほとんどペダルを踏むことなく、トラックに戻った。
里に戻って、コンビニおにぎりは美味しかった。
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