銚子・角巳之・三代目

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耕運機を見ながら....。

2009年09月30日 | 日記・エッセイ・コラム

032 043 稲刈りが終わった田んぼ....。半年前までは緑のじゅうたんであった一帯が黄金色に変わり、そして今はもう...だれもいない田んぼ....のはずが....、生産者の皆さん方は早くも来年に向けて、田んぼの耕運(こううん:田んぼを耕す)作業に入っております。耕運作業を見ながら、その田んぼに降りてみると、だれもいないはずの場所にカエルが....。それらを狙って白サギも....。白サギは頭が良く、耕運作業の後を追えば、そこにカエル君のようなごちそうが出てくることを知っている....。さて、知人の言葉。カエルも白サギも字は読めねえんだよな~。ここは有機栽培、ここはNON-GMO(遺伝子組み換え作物じゃないですよ)、こんなこだわり、あんな特徴.....。そんな字を読んで生き物が寄ってくるのではなく、彼らはそこに行きたいから行くだけのこと。何故行きたいのか?というと、行きたくなる条件が揃っているから、あるいは居心地が良いから.....。白サギはカエルのようなごちそうがいるからであり、カエルは自らをいじめる薬や化学物質がない、あるいは少ないからであります。生物は人間の何十、何百倍も環境に対する感受性が高く、字も読めず言葉も発せないことから、人間と一緒に暮らすその地域内において、そこから去る、あるいは死ぬということでしか自らの意思表示をすることが出来ません。仕事がない等の理由で人が去り、加速度的に過疎が進む田舎町...。人だけでなく、カエルも白サギも...もの言わぬ生物がいなくなってしまったとしたら....。この田んぼ、16人で結成される生産グループで田んぼ100町歩(100ヘクタール)、後継者は残念ながらゼロ...だとの事。平均年齢も高く、この1~2年が正念場だろうと....。耕運機の後ろを白サギが追う....。この姿が見られなくなった時、どうなるんだろうか?....と。巷ではCO2ガスの規制だ何だ、これからは環境の世紀だと言われてますが.....。耕運機をみながら....ふと....ではなくて、ぞっと.....。