世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

月から見える唯一の人工物、万里の長城(中国)

2006-01-08 15:07:35 | 世界遺産
 人類が作った建造物で唯一月からでも見えるものは中国の万里の長城といわれています。もちろん長さが長大で、その長さが月からでも視認できるものとのことでしょうが、幅が10m程度ですから見えるとは思えません。長城の長さは、およそ7000kmで稚内から南西諸島までを往復する距離に当たります。皇帝の権力が絶大であったことが想像できます。長城の目的は北からの異民族の侵入を防ぐことにあったようですが、必ずしもその目的には添わないところもあったようです。いくら皇帝の権力が強くても、工事をする人間がいなくては物はできませんが、現在13億もの人口を擁する中国ですから、この面では問題はなかったのでしょう。
 長城は中国の北辺にを西にまたがって作られていて、交通の不便なところが多いようですが、北京郊外の八達嶺の長城までは高速道路が整備され1時間程度の距離となり、北京からの日帰り観光でも、十分その大きさを実感できます。筆者は英語のツアーに参加しましたが、中国語によるツアーは費用が桁違いに安いのだそうです。中国語を理解できる方は良いのですが、筆者は、「言葉が通じないために長城を見れないで帰ってきた」という手記を読んでいたので無難な英語にしました。手記によると、北京から1時間半ほど走って、停車したところでみんな下りて行ったけれれど、まわりには店屋があるので、トイレ休憩だと思って待っていた。ところが待てど暮らせど降りた人たちは帰ってこなくって、1時間以上も待って、戻った人を乗せたバスは元来た道を帰路に着いた、というような手記です。手記によると駐車場からは長城が見えないとあるのですが・・・
 ところで、世界中で話者の一番多い言語は何語かご存知でしょうか。国際言語の英語と考えられがちですが、実は中国語なのです。英語のように英国以外での話者が多いのではなく、中国自身の人口が多いので、その人口だけで世界一になってしまうのですね。ただ、一口に中国語といっても、共通するのは漢字の表記で、話し言葉は地方によって、お互いに意思疎通ができないくらい異なっているそうです。
 漢字といえば、アルファベットや「かな」を持たない中国では、電報を送るとき、電報局の人は頼信紙に書かれた漢字から一覧表を検索して、漢字ごとの数値に置き直してモールス符号で送り、受け取った電報局で、逆に漢字に直していた時代があったそうです。現在では、この処理はコンピュータが勝手にやってくれるのでしょうが、どこか携帯電話の文字の入力操作とも似ているかもしれません。


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