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因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

因幡屋の7月は

2012-06-25 | お知らせ

 今日はひんやりと肌寒く、これから梅雨明けの猛暑がやってくることが想像できないのだが、まちがいなくもうじき7月です。
May frontview Vol.32『ファンタスマゴリー』@シアトリカル應典院 (1,2,3,4,5,6,7)「社会」を知らないまま「世界」を生きてきた春雄と、「世界」を知らずに「社会」を生きてきた姉の亜由美、そして小さな甥っ子リュンギの3人の旅。公演チラシには画用紙やクレヨンを前にした木場夕子と子役の朴賢志くんがパステル画風に描かれていて、とても素敵だ。
 残念ながら今回は大阪まで行けそうもなく、見られないとなると惜しくてたまらない。行きたいなあ、友だちや家族といっしょに見たいなあ。
劇団フライングステージ第37回公演『ワンダフル・ワールド』 (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)
 昨年の『ハッピー・ジャーニー』は東日本大震災の1年前の夏のお話だったが、新作は震災直後から今年の春までの物語だそう。
*ドラマを読む会 J.M.シング『谷の蔭にて』最終回。先に黙読してしまったし、ナカフラ演劇展の舞台もみたけれど、声を出して読むと戯曲の新しい顔が発見できる。
新国立劇場マンスリープロジェクト 
 「ハロルド・ピンターの世界」講師は喜志哲雄。
TPN plays&players Vol.2 『黄色い月/宮殿のモンスター』
 デイヴィッド・グレッグの2作品を、同じキャスト、同じ空間で交互上演する。
 『黄色い月』は3月に上演されたオフィスコットーネプロデュースの舞台が記憶に新しく、違うカンパニーの舞台がこんなに早くみられるのは幸運だ。
子どものためのシェイクスピア『ヘンリー六世』と『リチャード三世』の2本立てに挑戦か?!
非戦を選ぶ演劇人の会 ピース・リーディングvol.15『私(わん)の村で戦争が始まる』 (1,2)
 清水弥生、瀬戸山美咲、坂手洋二の共同脚本によるもの。本作は5月に伊丹市のAI・HALLで大阪版を上演している。今年は終演後にトークのほか、ミニライブもあり。
*金子左千夫 ソングコンサート イン・ムジカVol.10 
 オペラシアターこんにゃく座の歌役者・金子左千夫によるコンサートで、今回は林光と武満徹の作品が歌われる。入場料は終演後の自由なお心づけとのこと。
佐藤佐吉演劇祭2012 
 すでにはじまっているが予定は白紙である。シンクロ少女(1,2,3)ははずせないとして、悪い芝居、ナカゴー、ロロ、北京蝶々・・・。悩ましい夏になりそうだ。
*こまつ座・ホリプロ公演『しみじみ日本・乃木大将』 (1,2,3,4,5,6,7,8,9)
 井上ひさしの初期の作品はあまり熱心に読まず舞台をみたこともないものが多い。友人が良席をとってくれた。がんばっていきましょう、真夏の彩の国さいたま芸術劇場へ。

 因幡屋通信41号の発行から1カ月、お便りやメールなど少しずつ届きはじめました。お読みくださった上に丁寧な感想や批評をありがとうございます。

 『黄色い月』に関しては、「リーを演じた柄本時生さんって、『おひさま』に出演していたタケオくん?」とのお問い合わせが複数。はい、あのタケオくんです。『おひさま』をみていた人、印象に残っている人はやはり多いのですね。
 つぎに以下のメールをいただきました。ご本人の了解を得て一部を引用しますと、
「この作品の魅力は形式の特殊性を超えたところにある、。確かにそうなのだけど、やはり自分にはその形式が際立って演劇的なところが面白い。演劇特有のものが多層的に進行していく。映画や小説では代用が効かない」
 そして「たまにテレビ放映されている演劇番組(因幡屋注:舞台中継のことか)をみると、なんでこんなことをわざわざ演劇にするのかわからないことがあるが、『黄色い月』は演劇そのもの」
 放映されていたのが何の舞台かは今度聞いてみることにします。

 この方はおそらく演劇をほとんどみたことがないと思われますが、それなのに、というかそれだからこそ、この的確な指摘になったのでしょうか。ぜひ一度観劇をごいっしょしたいと願う一方で、できればこのまま演劇に染まらず、距離を置いたところからニュートラルなご意見をいただきたいとも思うのです。

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