朝日が柿の実を照らす頃、庭が騒がしくなります。まるでジェット戦闘機のように翼を広げて集団でやってくるムクドリの編隊です。いったん電線にとまり、周囲の安全を確かめるかのように静止、その後一斉に柿の木に舞い降ります。
よく見ると、よく熟した柿を集中して啄みます。手当たり次第に嘴を入れるというのではなく、食べかけの実を選んで食べています。そして、熟した柿に嘴で傷を入れ、次に食べる実の熟すのを促進しているようです。
今年は間違いなく柿の生り年です。少しぐらいはムクドリにやっていいのですが、集団でやって来るので、せっかく食べ頃になった大きな実を傷つけられてはいけないという心理が働き、音を立てて追い払います。
音に驚き、いったんは電線に飛び移り、状況を確認しているようです。再度音を立てると集団で飛び去っていきます。
朝の食事にやってくるムクドリとの格闘は秋の朝の年中行事のようなもので、来なければその姿をさがしてしまいます。