ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

塀が歴史を語る

2006年06月13日 15時33分31秒 | Weblog
今年3月20日に加東市が誕生しました。旧加東郡の社町、滝野町、東条町の3町の合併で生まれた新市です。
ところで、旧社町の中心部の社地区の市街地に「老松町」(おいまつちょう)という地名があります。この地名の由来は、大きな松の木(老松)が通りに面して生えていたからだ、と聞きました。しかし、今はその松はありません。ある日、そんな話をたばこ屋さんと話しているとき、「その松はそこに生えとったんや」と通りの反対側の小さな神社(八坂神社:祇園さんとよばれている)の塀を指をさして教えてくださいました。よく見てみると、色あせた赤い色の塀の一部があとでセメントを塗ったようになっています。もう少し詳しく聞いてみると、その場所に松が生えており、その松を取り込んで塀が作られたのですが、松を伐ったあとを新たにセメントで塗った、というのです。松はありませんが、そこに老松が生えていた痕跡が確かに残っています。何だか嬉しくなりますね。
家に帰り、古い写真(昭和の初めごろか)を見ていると、佐保神社の秋祭りに出る太鼓屋台の記念撮影をしたものがあり、その場所が何と、老松町の八坂神社のところなのです。写っているではありませんか。老松らしい松の大木が・・・。
ふだん、何気なく見ている塀の一部に古い地名の由来となった老松の幹の痕跡があったなんて。「まちかどの歴史遺産」に登録したいですね。
ブログ開設最初の「まちかどの歴史再発見」情報でした。
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