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From Napier, A Plaine Discouery of the Reuelation

ジョン・ネイピア
『かんたん! 誰でもわかる聖ヨハネの黙示録』より

ポイント 1
神からの預言のなかに年・月・日の表記がありますが、
この一日とは一年のことです。

ポイント 2
第8-9章の七つのラッパと第16章の七つの杯は、まったく
同じものです。

ポイント 3
第五のラッパによって落ちてくる星およびそこに
あらわれるいなごは、あのおおいなる敵反キリストおよび
彼に仕える聖職者たちではなく、トルコの支配者および
彼の軍勢のことです。彼らの支配はキリスト暦1051年に
はじまりました。

ポイント 4
東の王たち、あるいは四人の御使(みつかい)が第六の
ラッパによって解き放たれますが(第9章、第16章)、
これはユーフラテス川あたりおよびその向こうの
イスラム四国のことです。これらがオスマン帝国と
なりましたが、それはキリスト暦1296年頃のことでした。

ポイント 5
第五のラッパあるいは杯の期間は245年ですが、
他のラッパ・杯の期間もそれぞれ同じくらいです。

ポイント 6
最初のラッパ・杯は特赦・解放の年、キリスト暦71年に
はじまりました。

ポイント 7
第七の封印が解かれたのは、最初のラッパ・杯と
同時であり、それは71年でした。

ポイント 8
最初の封印はキリスト暦29年の終わりに開かれはじめます。

ポイント 9
封印の期間は、みなそれぞれ七年です。

ポイント 10
最後のラッパ・杯はキリスト暦1541年にはじまり、
1786年頃に終わるものと思われます。

ポイント 11
七つの雷の声は封印せよ、書きとめてはならない、
と命じられていますが(第10章第4節)、これは第14章
第6・8・9・14・15・17・18節に記された七人の
御使のことです。

ポイント 12
七つのうちの最初の雷、および第七つまり最後の
ラッパ・杯は、1541年に同時にはじまりました。

ポイント 13
最初の三つの雷を鳴らす天使たちはみなそれぞれ
解放をもたらします。また後半四つの雷がまったく同時に
鳴るときに最後の審判が終了します。

ポイント 14
神による最後の審判は、おそらくキリスト暦1688年から
1700年のあいだにありそうです。

ポイント 15
ダニエル書や黙示録における預言の「42か月」、「1260日」、
偉大な「三日半」、「ひと時」、「ふた時」、「半時」は
みな同じ時間を意味します。

ポイント 16
「42か月」、「1260日」、偉大な「三日半」、「ひと時」、
「ふた時」、「半時」は、人間の世界ではみな1260年を
意味します。

ポイント 17
第4章にある神の王座の説明は、天における神の偉大な
お姿についてのものではなく、選ばれた者にかこまれて
この地上で王座につき支配する神の真の教会のようすを
描いたものです。

ポイント 18
24人の長老とは、旧約聖書の24巻および(比喩的に)
それについて教えることができる真の教授者をさします。

ポイント 19
「四つの生き物」とは、四つの福音書、およびそれについて
真に書き、語ることができる者をさします。

ポイント 20
神の神殿とは天にあるものですが、しかし神に選ばれた、
ほとんど天使のような人々が地上につくる教会のことでも
あります。また、比喩的にこの教会がもつすべてのもの
をも意味します。

ポイント 21
黙示録第11章にある「二人の証人」とは旧約・新約という
二つの聖書のことであり、また(比喩的に)これらについて
正しく教えることができるすべての教授者のことです。

ポイント 22
「太陽を着た女」(第12章)とは神の真の教会のことです。

ポイント 23
黙示録でバビロニアの魂と呼ばれている娼婦とは実在する
バビロニアのことではなく、今もある都市ローマのことです。

ポイント 24
十の角をもつおおいなる獣とは、ローマ帝国全体を指します。
そのなかに反キリストがいます。

ポイント 25
二本の角をもつ獣とは、反キリストと彼の王国のことです。

ポイント 26
教皇こそ預言における反キリストに他なりません。

ポイント 27
獣の像・しるし・名・数とは、みな第一の獣、大ローマ帝国
全体についてのものであり、第二のもの、反キリスト個人に
ついてのものではありません。

ポイント 28
獣の像とは、悪に落ちた君主たちのこと、名目上ローマ皇帝と
呼ばれつつローマ人でも偉大な皇帝でもない者たちのことを
さします。

ポイント 29
666という数であらわされる獣の名は、「ローマ人」としか
読めません。

ポイント 30
ローマの獣のしるしとは、いにしえからの彼の帝国に対する
人々の隷属・従順のことです。それは目に見えないものですが、
教皇によっていろいろ目に見える姿を与えられてきました。

ポイント 31
目に見える獣のしるしとは、χξς[666]という悪の数字、
そしてあらゆる種類の十字のことである。これらは第一の
獣の名からきています。

ポイント 32
ゴグとは教皇のことであり、マゴグとはトルコ人および
イスラム教徒のことです。

ポイント 33
ゴグとマゴグの軍勢(第20章)とは、第6のラッパおよび
第6の杯の軍勢のことです。

ポイント 34
サタンが縛りつけられる千年間(黙示録第20章)は、キリスト暦
300年頃にはじまります。

ポイント 35
悪魔が縛られる千年間(第20章)とは、他でもない、国々の
あいだに全面戦争をひきおこすことができなくなる、という
ことです。

ポイント 36
反キリストがキリスト教徒を全面的に支配する1260年とは、
キリスト暦300年、遅くとも316年にはじまりました。

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John Napier
A Plaine Discouery of the Whole Reuelation of Saint Iohn
1593
STC 18354

*****
宗教改革、つまりローマ・カトリックからの分離を
神学的に正当化するための議論。とにかくローマを
敵視するという点では「かんたん」(???)。

このテクストは千年王国を反キリストの支配下のものと
解釈。縛られた悪魔の副官として反キリスト=教皇が
この世を千年間、ローマ帝国のキリスト教化から
エリザベスによる国教会(再)確立まで、支配した。

精読に値するとは思われないが、このような書物が
数版を重ねた、つまり一定数以上の読者を得ていた、
ということを知らなくては、16-17世紀イギリス社会は
正しく理解できない。比べれば、スペンサー、シドニー、
シェイクスピア、ジョンソンらの作品がどれほど知的に
洗練されて見えることか。

イギリス文学史の「キャノン」(正典)を批判する人々は、
「イギリス文学史」を大学における授業科目として
人為的につくられたものととらえている。
そのようなものとしてしか理解できていない。
が、違う、歴史はそこにある。
読者を集めた詩・詩人、
後の著作家に影響を与えた詩・詩人は
まちがいなく存在した。
そこから自然にあらわれてくるものが
本来の「イギリス文学史」である。

(ちなみに poetry のもとの意味は「創作」。だから、
たとえば劇も poem で劇作家は poet だった。)

言語論的転回云々の話はもうやめるべきである。
そんなメタのレベルの話は社会的に、
日常生活のなかで、誰にも求められていない。
文学や文学研究の首を絞めてきただけである。

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