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Wyatt, ("The lively sparks that issue from those eyes")

トマス・ワイアット
(「あのひとの目から生きた火花が飛んできて」)

あのひとの目から生きた火花が飛んできて、
まったく身を守るすべがない。
胸は押しつぶされて、でも平気で、
ぼくは震え、そしてよろこぶ。いつもそうだ。
日の光をこれほど
強く熱く反射させるものなんてこの世にない、
というくらいにあのひとの目は輝いて、
ぼくの目はもうくらくらだ。まるで
稲妻に打たれて
目が見えなくなって、あちこちさまよっているかのよう。
助けてほしい。ここはどこか、昼か夜かもわからない。
何回も転んで痛くてしかたがない。
稲妻が光って、そしてすぐに
「ごめんなさい」、という恐ろしい雷が鳴りひびくのだから。もう死にそう。

* * *
Thomas Wyatt
("The lively sparks that issue from those eyes")

The lively sparks that issue from those eyes,
Against the which there vaileth no defence,
Have pressed my heart, and done it none offence,
With quaking pleasure more than once or twice.
Was never man could any thing devise,
Sunbeams to turn with so great vehemence
To daze man's sight, as by their bright presence
Dazed am I; much like unto the guise
Of one stricken with dint of lightning,
Blind with the stroke, and erring here and there:
So call I for help, I not when nor where,
The pain of my fall patiently bearing:
For straight after the blaze, as is no wonder,
Of deadly nay hear I the fearful thunder.

* * *
http://www.luminarium.org/renlit/lively.htm
手稿どおりに修正。Tottel's Miscellany (Penguin Classics,
2011) 391 参照。

* * *
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