英語の詩を日本語で
English Poetry in Japanese
Richarson, Clarissa Harlowe
サミュエル・リチャードソン
『クラリッサ・ハーロウ』 より
書簡44
ラヴレイス氏からジョン・ベルフォード氏へ
6月2日(金)
「いつものことですが、ラヴレイスさん」、彼女は言った、「あなたは間違ってます。もちろん、ご自分ではわからないと思いますが。いいですか、私の考えでは、結婚というのは清らかなものです。いやらしいことをしていいとか、そういう関係ではないのです」とか、なんとかかんとか……たぶん、こんな感じ。
結婚が清らか、とか、なあ、ジャック、笑っちゃうよな! かわいい子たち、女の子のうちの半分くらいはさ、だいたいみんな悪い男についていくってもんなのにな。悪いから、だから好き、ってさ。そいつらを選ぶ理由なんか他にはありゃしない。とにかく悪いから好きになるんだ。
な、ベルフォード、よくある話さ。まじめなふりをしてる若奥さま、結婚前はびっくりするくらいおとなしかった、って人がいるよな。で、そんな奥さまをさ、旦那がたいして愛しくれなくなった頃に、ちょっと外にひとりで出してみろよ。慎みやら思慮やら、どこにおいてきちゃったの? って感じになるもんな。まさにご乱心って感じでさ、まわりのほうが恥ずかしくって顔が赤くなってるのに、自分たちは全然平気なんだよな。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
書簡50
ラヴレイス氏からジョン・ベルフォード氏へ
6月8日(木) 朝5時
「ひどい! 最低! なにすんの! このクズ!」--そう、「クズ」ってさ。身動きとれないのに気が強いよな。なんでそこまで言われなきゃいかんのかな、キスしたくらいで。確かに、ちょっと激しかったかもしれないけどさ……。いや、もう最高だぜ。首とか、くちびるとか、ほっぺとか、おでことか、泣いてる目のところとか、みんなメチャメチャかわいいからさ、見てるだけで理性なんてどっか吹っ飛んじまってさ。ま、とにかく、そんな感じで俺はすわってて、あの子はひざまずいてた。
. . . . . . . . .
「わざとじゃないんです。本当です。」
「嘘! ラヴレイスさん!」
「本当です。お嬢さん。本当に火事だったんです。」--これは本当なんだ、ジャック--「この家が全焼してたかもしれないんです。朝、明るくなったときに見てみてくださいよ。」
「嘘よ! ラヴレイスさん!」
「おさえきれないくらいあなたのことが好きだったから、それから、思いがけずお部屋のドアのところでお目にかかったから、しかもこんな、なんて言うか、とても魅惑的なお姿で……」
「離して! 手を離して! 今すぐよ! お願い! 手を離して! 」--とり乱して、なにがなんだかわからない、って感じで、あの子はキョロキョロしたり、自分を見たりしてた。
「許してください。好きすぎて、少し勝手がすぎてしまいました。下心があったわけじゃないんです。あなたがまじめだからそう思ってしまう、ってだけなんです。」
「もういい! 聞きたくない! 手を離して! お願いよ!」--また自分を見たり、キョロキョロしたり……混乱してる感じがかわいいんだよな。--「もう行って! 出てって!」 --泣きながら暴れて手をふりほどこうとしてさ、俺がずっと握ってたから。あの子、それはもう一生懸命でさ、今でも思い出すんだけど、もうかわいいのなんのって、顔も、しぐさも、みんな、さ。ただでさえかわいくって上品できれいなのにさ、それが倍増してるわけ。
「ダメです! あなたが許してくれないかぎりはね! 許してくれればいいんです! 許すと言ってくださいよ!」
「もうお願い、帰って! ひとりになりたいの! どうすればいいか、どうすべきか、考えたいの!」
「それだけでは帰れません。許すと言ってください。明日も会ってくれると言ってください。なにもなかったかのように。」
でさ、またあの子をぎゅっと抱きしめた。許されたくなかったし、な。
「わかったわ、許してあげる。あなた、最低だけど!」
「いやいやいや、クラリッサさん、そんな嫌々の許しの言葉でぼくを追い払えると思ってるんですか? ぼくを責めてていいんですか? ほら、お嬢さんは今、ぼくに逆らえないんですよ?」--こう言ってまたぎゅっと抱きしめたりしてね。
「わかったわ、許します!」
「本当に?」
「そうよ、本当よ!」
「心から?」
「そう、心から!」
「明日も会ってくれますか? なにもなかったかのように?」
「いいわよ! わかったわよ!」
「そんな意地悪な感じで言われたら、いや、って言ってるのと同じじゃないですか。もっと、誓う感じで言ってくださいよ。」
「わかった、誓うわ! だから、もう、どこか行って! 消えてちょうだい! そしてもう……」
「もう……なんですか? ぼくの天使さん? それって、許すってのとは違いません?」
「もう、今日のことは全部忘れて!」
許しの証として俺はもう一回だけ無理やりキスして、で、すごすごと帰ってきちまった。馬鹿だよな。女の言うことを聞いちゃってさ、ほんと馬鹿だよな。俺としたことが、信じられるかい?
でさ、部屋に戻っていろいろ考えたんだ。なんていいチャンスを逃しちまったんだ、とかさ……。
* * *
Samuel Richarson
From Clarissa Harlowe
Letter 44
Mr. LOVELACE, To JOHN BELFORD, Esq
Friday, June 2
This is not the first time, Mr. Lovelace, said she, that I have had cause to be displeased with you, when you, perhaps, have not thought yourself exceptionable.―But, Sir, let me tell you, that the married state, in my eye, is a state of purity, and (I think she told me) not of licentiousness; so at least, I understood her.
Marriage-purity, Jack!―Very comical, 'faith―Yet, sweet dears, half the female world ready to run away with a rake, because he is a rake; and for no other reason; nay, every other reason against their choice.
But have not you and I, Belford, seen young wives, who would be thought modest; and when maids, were fantastically shy; permit freedoms in public from their lambent husbands, which have shewn, that they have forgot what belongs either to prudence or decency? While every modest eye has sunk under the shameless effrontery, and every modest face been covered with blushes for those who could not blush.
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
Letter 50
MR. LOVELACE, TO JOHN BELFORD, ESQ.
Thursday morning, Five o'clock (June 8.)
Wicked wretch!―Insolent villain!―[Yes, she called me insolent villain, altho' so much in my power! And for what?―only for kissing (with passion indeed) her inimitable neck, her lips, her cheeks, her forehead, and her streaming eyes, as this assemblage of beauties offered itself at once to my ravished sight; she continuing kneeling at my feet, as I sat].
. . . . . . . . .
Impute not every thing, my best Beloved, to design; for design it was not―
O Mr. Lovelace!―
Upon my soul, Madam, the fire was real―(And so it was, Jack!)―The house might have been consumed by it, as you will be convinced in the morning by ocular demonstration.
O Mr. Lovelace!―
Let my passion for you, Madam, and the unexpected meeting of you at your chamber-door, in an attitude so charming―
Leave me, leave me, this moment!―I beseech you, leave me; looking wildly, and in confusion, now about her, and now upon herself.
Excuse me, dearest creature, for those liberties, which, innocent as they were, your too great delicacy may make you take amiss.
No more! No more!―Leave me, I beseech you! Again looking upon herself, and around her, in a sweet confusion.―Begone! Begone!―Then weeping, she struggled vehemently to withdraw her hands, which all the while I held between mine.―Her struggles! O what additional charms, as I now reflect, did her struggles give to every feature, every limb, of a person so sweetly elegant and lovely!
Impossible! my dearest life, till you pronounce my pardon!―Say but you forgive me!―Say you do!
I beseech you, begone! Leave me to myself, that I may think what I can do, and what I ought to do.
That, my dearest creature, is not enough. You must tell me, that I am forgiven; that you will see me to-morrow, as if nothing had happened.
And then, clasping her again in my arms, hoping she would not forgive me―
I will―I do forgive you―Wretch that you are!
Nay, my Clarissa! And is it such a reluctant pardon, mingled with a word so upbraiding, that I am to be put off with, when you are thus (clasping her close to me) in my power?
I do, I do forgive you!
Heartily?
Yes, heartily!
And freely?
Freely!
And will you look upon me to-morrow, as if nothing had passed?
Yes, yes!
I cannot take these peevish affirmatives, so much like intentional negatives!―Say you will, upon your honour!
Upon my honour, then―O now, begone! begone! and never―
What, never, my angel!―Is this forgiveness?
Never, said she, let what has passed be remembered more!
I insisted upon one kiss to seal my pardon―And retired like a fool, a woman's fool, as I was!―I sneakingly retired!―Couldst thou have believed it?
But I had no sooner enter'd my own apartment, than, reflecting upon the opportunity I had lost. . . .
* * *
(あらすじ)
Samuel Richardon, Clarissa Harlowe
1.
LovelaceがClarissaの姉に求婚。
2.
LovelaceがClarissaに関心を移す。
3.
Clarissaの兄がLovelaceと決闘、ケガをする。
4.
Clarissaの家族は彼女をSolmesと結婚させようとする。
5.
Clarissaはこれに抵抗。(あんな頭が悪い、しかもぶさいくな
男なんて絶対いや!)
6.
Clarissaは部屋に閉じこめられる。
7.
Lovelaceが彼女に脱出の手助けを申し出る。
8.
ClarissaはLovelaceと逃げるつもりはなかったが、
彼の策略でロンドンの娼婦(Mrs. Sinclair)のところに
閉じ込められることになる。
9.
LovelaceはしつこくClarissaを誘惑するが、彼女は拒む。
10.
ClarissaはなんとかMrs. Sinclairのところから
逃げ出すが、Lovelaceに雇われたふたりの娼婦の
策略でまた逆戻り。
11.
LovelaceがClarissaを犯す。
12.
LovelaceはClarissaに求婚するが、彼女はこれを
受けいれない。
13.
Clarissaはなんとか逃げ出すが、Mrs. Sinclairの
策略で彼女は借金のために逮捕される。
14.
もともとLovelaceの友人だったBelfordがClarissaの
借金を払い、Clarissaは釈放される。
15.
入念な準備の後、聖人としてClarissaは死ぬ。
(RicharsonはこれをClarissaの勝利として意図している。)
16.
大陸に行ったLovelaceはClarissaのいとこと決闘し、死ぬ。
* * *
http://quod.lib.umich.edu/cgi/t/text/text-idx?c=ecco;idno=004835420.0001.004
(散文。版によって書簡番号が違う。)
* * *
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。
商用、盗用、悪用などはないようお願いします。
『クラリッサ・ハーロウ』 より
書簡44
ラヴレイス氏からジョン・ベルフォード氏へ
6月2日(金)
「いつものことですが、ラヴレイスさん」、彼女は言った、「あなたは間違ってます。もちろん、ご自分ではわからないと思いますが。いいですか、私の考えでは、結婚というのは清らかなものです。いやらしいことをしていいとか、そういう関係ではないのです」とか、なんとかかんとか……たぶん、こんな感じ。
結婚が清らか、とか、なあ、ジャック、笑っちゃうよな! かわいい子たち、女の子のうちの半分くらいはさ、だいたいみんな悪い男についていくってもんなのにな。悪いから、だから好き、ってさ。そいつらを選ぶ理由なんか他にはありゃしない。とにかく悪いから好きになるんだ。
な、ベルフォード、よくある話さ。まじめなふりをしてる若奥さま、結婚前はびっくりするくらいおとなしかった、って人がいるよな。で、そんな奥さまをさ、旦那がたいして愛しくれなくなった頃に、ちょっと外にひとりで出してみろよ。慎みやら思慮やら、どこにおいてきちゃったの? って感じになるもんな。まさにご乱心って感じでさ、まわりのほうが恥ずかしくって顔が赤くなってるのに、自分たちは全然平気なんだよな。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
書簡50
ラヴレイス氏からジョン・ベルフォード氏へ
6月8日(木) 朝5時
「ひどい! 最低! なにすんの! このクズ!」--そう、「クズ」ってさ。身動きとれないのに気が強いよな。なんでそこまで言われなきゃいかんのかな、キスしたくらいで。確かに、ちょっと激しかったかもしれないけどさ……。いや、もう最高だぜ。首とか、くちびるとか、ほっぺとか、おでことか、泣いてる目のところとか、みんなメチャメチャかわいいからさ、見てるだけで理性なんてどっか吹っ飛んじまってさ。ま、とにかく、そんな感じで俺はすわってて、あの子はひざまずいてた。
. . . . . . . . .
「わざとじゃないんです。本当です。」
「嘘! ラヴレイスさん!」
「本当です。お嬢さん。本当に火事だったんです。」--これは本当なんだ、ジャック--「この家が全焼してたかもしれないんです。朝、明るくなったときに見てみてくださいよ。」
「嘘よ! ラヴレイスさん!」
「おさえきれないくらいあなたのことが好きだったから、それから、思いがけずお部屋のドアのところでお目にかかったから、しかもこんな、なんて言うか、とても魅惑的なお姿で……」
「離して! 手を離して! 今すぐよ! お願い! 手を離して! 」--とり乱して、なにがなんだかわからない、って感じで、あの子はキョロキョロしたり、自分を見たりしてた。
「許してください。好きすぎて、少し勝手がすぎてしまいました。下心があったわけじゃないんです。あなたがまじめだからそう思ってしまう、ってだけなんです。」
「もういい! 聞きたくない! 手を離して! お願いよ!」--また自分を見たり、キョロキョロしたり……混乱してる感じがかわいいんだよな。--「もう行って! 出てって!」 --泣きながら暴れて手をふりほどこうとしてさ、俺がずっと握ってたから。あの子、それはもう一生懸命でさ、今でも思い出すんだけど、もうかわいいのなんのって、顔も、しぐさも、みんな、さ。ただでさえかわいくって上品できれいなのにさ、それが倍増してるわけ。
「ダメです! あなたが許してくれないかぎりはね! 許してくれればいいんです! 許すと言ってくださいよ!」
「もうお願い、帰って! ひとりになりたいの! どうすればいいか、どうすべきか、考えたいの!」
「それだけでは帰れません。許すと言ってください。明日も会ってくれると言ってください。なにもなかったかのように。」
でさ、またあの子をぎゅっと抱きしめた。許されたくなかったし、な。
「わかったわ、許してあげる。あなた、最低だけど!」
「いやいやいや、クラリッサさん、そんな嫌々の許しの言葉でぼくを追い払えると思ってるんですか? ぼくを責めてていいんですか? ほら、お嬢さんは今、ぼくに逆らえないんですよ?」--こう言ってまたぎゅっと抱きしめたりしてね。
「わかったわ、許します!」
「本当に?」
「そうよ、本当よ!」
「心から?」
「そう、心から!」
「明日も会ってくれますか? なにもなかったかのように?」
「いいわよ! わかったわよ!」
「そんな意地悪な感じで言われたら、いや、って言ってるのと同じじゃないですか。もっと、誓う感じで言ってくださいよ。」
「わかった、誓うわ! だから、もう、どこか行って! 消えてちょうだい! そしてもう……」
「もう……なんですか? ぼくの天使さん? それって、許すってのとは違いません?」
「もう、今日のことは全部忘れて!」
許しの証として俺はもう一回だけ無理やりキスして、で、すごすごと帰ってきちまった。馬鹿だよな。女の言うことを聞いちゃってさ、ほんと馬鹿だよな。俺としたことが、信じられるかい?
でさ、部屋に戻っていろいろ考えたんだ。なんていいチャンスを逃しちまったんだ、とかさ……。
* * *
Samuel Richarson
From Clarissa Harlowe
Letter 44
Mr. LOVELACE, To JOHN BELFORD, Esq
Friday, June 2
This is not the first time, Mr. Lovelace, said she, that I have had cause to be displeased with you, when you, perhaps, have not thought yourself exceptionable.―But, Sir, let me tell you, that the married state, in my eye, is a state of purity, and (I think she told me) not of licentiousness; so at least, I understood her.
Marriage-purity, Jack!―Very comical, 'faith―Yet, sweet dears, half the female world ready to run away with a rake, because he is a rake; and for no other reason; nay, every other reason against their choice.
But have not you and I, Belford, seen young wives, who would be thought modest; and when maids, were fantastically shy; permit freedoms in public from their lambent husbands, which have shewn, that they have forgot what belongs either to prudence or decency? While every modest eye has sunk under the shameless effrontery, and every modest face been covered with blushes for those who could not blush.
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
Letter 50
MR. LOVELACE, TO JOHN BELFORD, ESQ.
Thursday morning, Five o'clock (June 8.)
Wicked wretch!―Insolent villain!―[Yes, she called me insolent villain, altho' so much in my power! And for what?―only for kissing (with passion indeed) her inimitable neck, her lips, her cheeks, her forehead, and her streaming eyes, as this assemblage of beauties offered itself at once to my ravished sight; she continuing kneeling at my feet, as I sat].
. . . . . . . . .
Impute not every thing, my best Beloved, to design; for design it was not―
O Mr. Lovelace!―
Upon my soul, Madam, the fire was real―(And so it was, Jack!)―The house might have been consumed by it, as you will be convinced in the morning by ocular demonstration.
O Mr. Lovelace!―
Let my passion for you, Madam, and the unexpected meeting of you at your chamber-door, in an attitude so charming―
Leave me, leave me, this moment!―I beseech you, leave me; looking wildly, and in confusion, now about her, and now upon herself.
Excuse me, dearest creature, for those liberties, which, innocent as they were, your too great delicacy may make you take amiss.
No more! No more!―Leave me, I beseech you! Again looking upon herself, and around her, in a sweet confusion.―Begone! Begone!―Then weeping, she struggled vehemently to withdraw her hands, which all the while I held between mine.―Her struggles! O what additional charms, as I now reflect, did her struggles give to every feature, every limb, of a person so sweetly elegant and lovely!
Impossible! my dearest life, till you pronounce my pardon!―Say but you forgive me!―Say you do!
I beseech you, begone! Leave me to myself, that I may think what I can do, and what I ought to do.
That, my dearest creature, is not enough. You must tell me, that I am forgiven; that you will see me to-morrow, as if nothing had happened.
And then, clasping her again in my arms, hoping she would not forgive me―
I will―I do forgive you―Wretch that you are!
Nay, my Clarissa! And is it such a reluctant pardon, mingled with a word so upbraiding, that I am to be put off with, when you are thus (clasping her close to me) in my power?
I do, I do forgive you!
Heartily?
Yes, heartily!
And freely?
Freely!
And will you look upon me to-morrow, as if nothing had passed?
Yes, yes!
I cannot take these peevish affirmatives, so much like intentional negatives!―Say you will, upon your honour!
Upon my honour, then―O now, begone! begone! and never―
What, never, my angel!―Is this forgiveness?
Never, said she, let what has passed be remembered more!
I insisted upon one kiss to seal my pardon―And retired like a fool, a woman's fool, as I was!―I sneakingly retired!―Couldst thou have believed it?
But I had no sooner enter'd my own apartment, than, reflecting upon the opportunity I had lost. . . .
* * *
(あらすじ)
Samuel Richardon, Clarissa Harlowe
1.
LovelaceがClarissaの姉に求婚。
2.
LovelaceがClarissaに関心を移す。
3.
Clarissaの兄がLovelaceと決闘、ケガをする。
4.
Clarissaの家族は彼女をSolmesと結婚させようとする。
5.
Clarissaはこれに抵抗。(あんな頭が悪い、しかもぶさいくな
男なんて絶対いや!)
6.
Clarissaは部屋に閉じこめられる。
7.
Lovelaceが彼女に脱出の手助けを申し出る。
8.
ClarissaはLovelaceと逃げるつもりはなかったが、
彼の策略でロンドンの娼婦(Mrs. Sinclair)のところに
閉じ込められることになる。
9.
LovelaceはしつこくClarissaを誘惑するが、彼女は拒む。
10.
ClarissaはなんとかMrs. Sinclairのところから
逃げ出すが、Lovelaceに雇われたふたりの娼婦の
策略でまた逆戻り。
11.
LovelaceがClarissaを犯す。
12.
LovelaceはClarissaに求婚するが、彼女はこれを
受けいれない。
13.
Clarissaはなんとか逃げ出すが、Mrs. Sinclairの
策略で彼女は借金のために逮捕される。
14.
もともとLovelaceの友人だったBelfordがClarissaの
借金を払い、Clarissaは釈放される。
15.
入念な準備の後、聖人としてClarissaは死ぬ。
(RicharsonはこれをClarissaの勝利として意図している。)
16.
大陸に行ったLovelaceはClarissaのいとこと決闘し、死ぬ。
* * *
http://quod.lib.umich.edu/cgi/t/text/text-idx?c=ecco;idno=004835420.0001.004
(散文。版によって書簡番号が違う。)
* * *
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。
商用、盗用、悪用などはないようお願いします。
コメント ( 0 ) | Trackback ( )