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『社会主義はなぜ大切か』 その5

2008-11-12 19:44:28 | Weblog
 試合開始前、コンサドールズジュニアが雰囲気を盛り上げます。これから観客がどんどんつめかけ、選手のピッチ練習、先発メンバーの紹介となっていきます。徐々にサポーターの気持ちが高ぶってきます。



 『社会主義はなぜ大切か』 その5

 「第5章 連帯社会主義への道」の続き

 「協議経済」への転換、社会主義をめざす革命は、法(律)に則って実現できるし、実現しなければならない。(著者は、「則法革命」と呼ぶ。)

 政党組織論について、民主集中制は、少数意見の扱い、組織決定後の新たに生じた事態への迅速な対応に課題がある。

 著者は、現体制のオルタナティブとして、①自衛隊を国連指揮下の日本平和隊に、②領土問題では、関係国による共同管理を、③警察については、そのチェック機構として、社会的中立性を保持した市民による「真相究明委員会」の創設、④国民投票と国民発意を、提起している。

 また、憲法について、その改正案としては、①第29条財産権において、資本制的私的所有を廃絶して、生産手段や資源、国土は、国民全員のもので、「連帯占有」されること。②第1条天皇制の廃絶を提起している。


 (全体を通しての私の感想)
 このように本書の結びとしての提案は、全く陳腐なものになってしまっている。問題提起までは、そこそこ読ませるものがあったが、来るべき社会の構想や具体的システムの提起になると貧弱なものになってしまうのは、左翼の伝統的な弱点の現れであろう。

 左翼は、自分だけが絶対的に正しいという確信(客観的に証明されていない。)を武器に、他者を批判するが、具体的な対案や実行可能で有効な方策を構築することができないのである。

 もし、その確信が正しいとすれば、圧倒的多数が全く左翼の言うことに誰も振り向きもしないこの現実、これをどう理解したら良いのであろうか。左翼は、無謬神話を破壊し、自己批判から出発すべきであろう。

 20世紀の終わりから、資本主義社会と社会主義社会の負け比べが始まり、現状は社会主義社会の敗北が確実である。しかし、それが資本主義社会の勝利かどうかは、結論が出ていない。

 社会主義社会は、資本主義社会のネガとして構想されたが、そこには重大で致命的な欠陥があった。そこで、再びポジとしての資本主義社会を選ぶか、社会主義社会の更なるネガとして「もうひとつの社会」を構想するか。私は、後者を選ぶ。

 


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