晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

生命論 吉本隆明ノオト その6

2015-06-17 20:53:44 | Weblog

 ディズニーの「おんどこどん」が北海道にやってきました。午前の部3,900名、午後の部2,300名が集まったとのこと。小さな子どもたちには夢の世界だったようです。「世界はひとつ・・♬」僕なりに死語を使って表現すると、「米帝は懐が深い」なあ。

 安保法制反対運動が盛り上がってきているが、佐高信、山口二郎・・政党人が上がってくると、またあいつらが出てきやがったと、興ざめする人も多いのではないか。

 憲法に違反するとしたら、じゃ憲法を改正しようという方向に持って行かれる可能性もアリだ。

 

 生命論 吉本隆明ノオト その6

 『吉本隆明〈未収録〉講演集〈2〉心と生命について』(筑摩書房 2015年刊)をノオトする。本書には、1986年から1995年の間の講演が収録されている。僕は最近、糸井重里が主宰する「ほぼ日刊イトイ新聞」というHPに『吉本隆明の183講演』という無料で肉声が公開されているサイトがあり、時間に余裕がある時に聞いている。

 吉本には逆説を使った表現が多く、チョット待てよと思って聞かないと、煙に巻かれたように妙に納得してしまうことがある。例えば、「AはBであると言うこともできるが、AはCではないとも言えることから、AはBでも無いと同時にAにはCの面もあると言えるのではないでしょうか。」というような言い回しが要注意なのである。

 吉本は、心のあり方について『心的現象論』を発刊の後しばらくして、解剖学者三木成夫の理論を知り、大きな衝撃を受けたと様々な機会に表明している。

 三木成夫の生命論は、生体は螺旋性とリズム性を持つ。生物系は、性と食の位相、性と成長の位相を持っている。人間は、心臓を中心とした内臓系としての植物神経系と脳を中心とした感覚器としての動物神経系からなる。心は内臓にある。人間だけが生命あるものとしての自分を客観的に見ることができる、というものである。

 *(*印は僕の感想部分)集団的自衛権の行使を可能とする安保法制の国会論議が煮詰まってきている。

 わが軍(自衛隊)のリスクも高まることが想定される。殺されるリスク、殺す確率が高まるであろう。心について知りたいことは多い。わからないことが多いので疑問形になってしまう。

 果たして自衛官の心の準備はできているのであろうか。これまで、国を守るため、国民の命を守るため、家族、友人を守るためと教育されてきたと思うが、米国の利害のため、米国民を守るためにまで拡大され、今までの目的と大きく変わると思うが、本当に自分の命を捧げることができるように心のありようを切り替えることができているのであろうか。自衛官からは、お前のような左翼からの余計な心配などされたくもない、大きなお世話だと思っているだろうが。

 *人が人を殺すこととは、どういうことなのか。人の心の中には、人を殺すことに対して根本的なところで抑制力が働くのだろうか。反対に、シモーヌ・ヴェイユが言っていたと思うが、人間というものは、誰からも罰せられずに人を殺すことになる機会になると、躊躇なく人を殺すものだと。

 疑問形になるが、職業軍人においては、訓練により武器使用練度を上げるとともに、心のコントロールのためにどのようなことをしているのであろうかと。具体的には、個々人の判断によらず、上官の命令に従うことができるようにすることが必要絶対条件だと思うが、そのためには何が必要で、何が妨げになるのであろうか。

 *海外に派遣された自衛官の自殺率が異常に高いことが報告された。これまで政府は、リスクの高いところには行かせていないと説明しているが、イラクなどではどのような現実だったのだろうか。相当な心的ストレスがかかったことを想像する。

 また、僕は、隊内において日常的に強い拘束がかかっているのではないかと感じる。それは、退職などによりそれが解かれた場合に、一般社会での周囲との調和が難しい例も見聞きするからである。

 *自分で言っていることについてのリアリティーを感じている様子のないアヘ首相は、毎日の新聞首相動静欄に伝えられるように、自衛官を海外に派兵後も毎夜一流レストランで食事をし、休日はジムやゴルフ場通いを続けるのであろうか。

 

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