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吉本隆明 幻想忌

2015-03-15 19:33:07 | Weblog

 吉本隆明 幻想忌

 吉本隆明が亡くなって、明日(2012.3.16死去)で3年になる。その年の正月頃から、20数年ぶりに吉本を読み始めた。以前から吉本の言説には親和と違和を感じていたが、ここの今、何か得るものがあるのではないかと、何か教えられることがあるのではないかと、感じたのが始まりであった。それから3年余り、古書店、ネットで手に入れては昔の著作を読んでいる。幸いなことに、否、残念ながらと言うべきだろうが、市場での評価は低く、1冊数百円と安価なのである。

 ちくま新書から『日本思想全史』(清水正之著 2014年刊)という400余ページを使って神話時代から現代までのこの国の思想史を語るという力作が刊行されているが、その中での吉本は、「大衆と思想」としてわずか2ページの扱いであり、思想の特色としては、政治的前衛批判、大衆の原像、関係の絶対性、幻想論などがキーワードとして取り上げられている程度である。

 亡くなった直後には、雑誌などの追悼特集があって一時的に吉本ブームのような感じだったが、晶文社が著作全集の刊行を開始して以来だと思うが、ここに来て大ブームが来ているように感じる。

 全集の刊行も今のところ順調に発刊されているようだが、僕は全集を買わないで古書を買いあさり補うことにしているが、筑摩書房からは『〈未収録〉講演集』全12巻が毎月刊行されていて、こちらは購入している、また、「対談集」が刊行される話もあるようだ。糸井重里氏の「ほぼ日刊イトイ新聞」では、「吉本隆明の183講演」がネット上で無料公開されており、いつでも吉本の肉声が聞ける。

 僕は、3.16を幻想忌としたが、世間では横超忌となっているようだ。札幌でも、3月28,29日に古民家ギャラリー鴨々堂で第2回北海道横超忌が行われるとのことだ。

 僕は、去年は1年をかけて『資本論第1巻』を僕なりに読んだのだが、今年は1960年代からの新聞のスクラップが出てきたので、少しゆっくりと読んでみたいのと、全然わかっていない世界情勢なども雑誌などで追いかけてみたいと思っている。鳩山由紀夫氏のウクライナ訪問が国禁を犯したと与野党から批判されているが、吉本ならどのように考えるだろうかと。僕は、野党の展望は外交にしかないと考えている。路上でキスをしたとか、領収書があるとか無いとか、道徳レベルのことを政治の次元に持ち込んでとやかく言っても、何も建設的なことは生まれない、もっと肝心なことを議論してほしいと思う。

 鳩山氏は独特の変人キャラクターのため、その真意が中々伝わらないが、今回の行動はウクライナ、ロシア、クリミヤ、イスラムの情況に衆人の耳目を集めるという効果はあったのではないかと思う。きっとアントニオ猪木あたりが動くと思っていたら、鳩山氏だったのは以外だった。しかし、鳩山氏をただ批判するのではなく、中国、韓国、北朝鮮、ロシアなど近隣諸国や中東とのパイプを手詰まりな自民党に代わって野党は今こそ作っておくべきだと思う。

 定年退職まであと半月なのだが、特に変わりなくフツーに営業している。おそらく次年度の人事が発表されて、引継ぎを行う段階になったら実感が出てくるのだろう。送別会などもあるが、どのような挨拶をして気持ちを伝えたら良いか、結構悩むところだ。

 

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