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『日本の神話』 その3

2013-08-10 21:54:31 | Weblog

 『日本の神話』(山本和夫著 偕成社 児童名作全集48 1962年刊)その3

 戦前の歴史教育を受けた世代、例えば大正生まれの吉本隆明や親の世代にとっては、神話は学校で皆が習い、誰もが知っている知識なのであろう。戦後民主主義教育全盛期の1960年代に、学校で教わることは絶対無いであろう神話について親が私に買って読ませた理由を今考えている。

 スサノオの6代目の孫に、オオクニヌシノミコト(大国主命)がいた。因幡(鳥取県)で、ヤガミヒメ(美しい神)を救い、紀伊の国(和歌山県)のオオビコの神の所に逃がす。(因幡の白兎のエピソード)

 天の天照大神は、大国主命による出雲の統治に不満を抱き、息子のアメノホシミミノミコト、オモイカネ、ホヒノミコト、ワカヒコ、ナナキメ(雉の女神)、オハハリ、タケノカズチ、トリブネを天からの使者として出雲へ派遣した。大国主命は死ぬ。

 天照大神の子孫である、ニニギノミコトが日向の国、高千穂の山、クシフルダケの頂上に天孫降臨した。すなわち天の神がこの国に住むことになる。天照大神は言う。この国は、自分の子孫が天皇になる国である。天皇の血筋は、天と地とともにいつまでも栄えるであろう。そして、三種の神器、ヤサカニのまが玉(宮中)、ヤタの鏡(伊勢大神宮の御神体)、クサナギの剣(熱田神宮の御神体)を与えた。

 ニニギノミコトの息子に、ホテリノミコト(海の幸彦)、ホオリノミコト(山の幸彦)がいる。「海彦、山彦」のエピソードがある。ホオリノミコトとトヨタマヒメの子に、ウガヤフキアエズノミコトがいる。ウガヤフキアエズノミコトに4人の子がいて、末の子がイワレビコノミコトであり、この子が大和(奈良県)かしわの宮で最初の天皇神武になる!

 これで、天の神である天照大神から神武天皇まで何とか続いていることがわかったのだが、ニニギノミコトが天から降りた(天孫降臨)した所が、宮崎県日向となると、神武が大和で天皇に即位するために場所を移さねばならない。これが、神武の東征といわれるのだろうが、なぜ日向に降りたのか、それはどういう意味を持つことなのか。それは九州にいた熊襲を掃討するためなのか。

 

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