既に退職された会社の元上司のお母さんが先日亡くなられたということで、以下のような手紙を差し上げました。
お母様ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
私は元来唯物論者でありますが、昨年亡くなった吉本隆明にはまっておりまして、『心的現象論』は、原本は難解でとても理解できないので解説本などに拠っていますが、ヒトの心のありように最近関心を持っています。
生まれたばかりの子どもが、初めて認識する存在は、自分では無くて母親ということであります。(対幻想)これは、命の全てを母親に依存しているためということだと思います。
それから次に、母親と自分の関係がわかり始め、ようやく自分という存在を認識するとのことであります。(自己幻想)
父親や家族、その他の周りの人々について気付くのは、その後ということになります。(共同幻想)
従って、母親というのは、生まれてからの子どもにとって、特別でかけがえの無い存在だと思います。