晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

『超恋愛論』

2009-04-02 19:19:25 | Weblog
『超恋愛論』(吉本隆明著 大和書房 2004年刊)

 近くの図書館から借りた。思想界の巨人「吉本隆明」が、俗世界にあふれる恋愛について語った。やはり並みの人では無い。常識を軽々超えてしまう。なるほどと読者をうならせる。2時間で読める。

 こんなくだりが面白い。吉本さんは、婚姻届という国家への届出に意味を認めていなかったのだが、実際は意外な重さで個人にのしかかってくることを実感した。

 ここからが、吉本流。法律(婚姻届)がなぜ人の心に食い込んでくるのか。それは、法律の根っこのところに、広い意味の宗教があるからではないか。最初に宗教が生まれ、その最も強固な部分が法律になり、それから国家が生まれた。国家信仰という根強いものがあるから。

 こんな考えも吉本ならではである。「誰が見てもこの人がいい」というような人は恋愛においてありえない。いわゆる「もてる」「もてない」みたいなものは意味がない。

 「その人にとっていい人」が絶対的に存在するというのが恋愛。金がある、ない、美人、不美人、親が気に入る、気に入らないなんて関係ない。細胞同士、遺伝子同士が呼び合うような感じが本来的な恋愛の感覚である。

 恋愛とは覚せい剤を飲むようなもの、今まで寝ていた神経が起き上がっていきなり自分が活性化する感覚。こんな表現が続きます。

 軽そうだけど、本質に哲学があるので本書は、☆☆☆☆ 4つです。



 当ブログは、4月から4年目に突入です。ご愛読、感謝。本日は、第491本目です。もっともっとスパーク!したいと思っています。


 最近の動きを見ると、なぜか、この国の政府が政権浮揚のため、北朝鮮にミサイル発射を依頼しているように思えます。
 

 

 
コメント
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