山ヤのゲンゴロウ

山登りと自転車、ログハウスなど趣味にいつて

白馬鑓ヶ岳から杓子沢大滑降!(その後長走沢も)

2024年05月04日 | 山スキー!R06
今日は福井山岳会の仲間と山スキーで白馬鑓ヶ岳に行ってきました。
メンバーは、S江さん、カミさん、ボクの3人
 山頂で記念撮影!見渡す360度のパノラマに感動!いつもと違う景色!

5月3日は憲法記念日。未だ日本人自ら憲法改正できなく、戦後GHQが一週間足らずで作った憲法を施行運用し、自民党の党是を果たしていない事を悲しく思う日が今日も来た。我が家には兄妹家族が帰省する中、一応地元で観光気分を満喫し、山の準備をして18:30丸岡ICでS江さんと合流し、カミさんのV40ccで白馬を目指します。22:00過ぎに猿倉の駐車場に到着し、その片隅にテントを張りコンビニで調達したビールやツマミで宴会!お酒のお蔭で熟睡し、翌朝3:30起床し、テントを撤収し準備を整え4:30に猿倉を出発です。
 
 快適に寝れた猿倉駐車場     鑓温泉分岐から猿倉大地登山道に入る

大学生時代に大雪渓から白馬岳~杓子~鑓と縦走し、大雪渓は2回山スキーで訪れている。カミさんも同じ。そんな懐かしい山。雪の無い登山道、鑓温泉分岐から猿倉尾根に取付き暫くで雪が出てきたので、シール登高となる。雪は縦溝で固いが難儀する事も無く、「エビスビール有ります」の横断幕の貼られた小日向山のコルに6:15到着。テントが数張り有り、空のビール10ℓ樽が有った。正面には目指す白馬鑓ヶ岳や滑る予定の杓子沢が望める。ここでシールを剥がしトラヴァース気味に湯の入沢1600m付近まで滑降。そしてシールに換装して再び登る。
 小日向のコルに出ると白馬鑓がドカン!近いように見えて遠かった


 中央山頂の右に位置する杓子沢を滑った。山頂直下から沢への斜度は40°位かな。

雪面はまだ固くガタガタだったけど、あっという間に湯の入沢源頭付近に到着。ここでシールを貼り直し鑓温泉へ登る。風は無く、流下する雪渓の風が気持ちイイ。雪は適度に固く登りやすい。稜線までスキーアイゼンは必要なかった。
 
 小日向のコルから滑降する。     再び登り返す。此処を滑っても気持ちイイだろうな

7:30に鑓温泉小屋を通過する。前泊していたテントも3張り程あり、ここでのんびり湯に浸かって周辺を滑りたいと思うが、今日は目指すは白馬鑓からの杓子沢!カミさんを励ましつつ檄を飛ばして登る。
 背後には小日向山のコル、そして鑓温泉!またこの湯に浸かりに訪れたい

鑓温泉を越えた後もずっと単調な登り!でも振り返ると周囲の山々が望め励まされる。特に特徴的な焼山や火打山、乙妻・高妻、妙高などの山々が素晴らしかった。でも・・・それにしても暑い。水は1.5リットル有るのだが消費が多いので雪渓のキレイな部分を掘って水筒に雪を補充しながら、そして雪塊を頬張りながら登る。
 
 真っすぐに伸びた快適斜面!    もうすぐ稜線!空が蒼く日焼けがヤバい

 稜線手前でスキーを担ぎ、ザレを渡り登山道に出る。

登山道に出て暫く、10:35唐松岳への鑓温泉分岐に出ると正面には細かい岩に覆われた灰色の山頂が見える。足元は普段よく見る花崗岩屑ではなく、流紋岩 だ。白いツルツルした岩質が何となく嬉しい。
 
 鑓温泉分岐に到着   目の前の山頂目指し足取りは軽くなる。素晴らしい光景に何度も足を止める。

 白馬鑓ヶ岳を捉える。「待っててね!」

11:10山頂に到着。周囲には10名ほどの登山者の方が。360度のパノラマの山々を眺めながら山座同定が楽しい。ひと際目立っていた三角錐のそれは剱岳、それに従い毛勝三山。頸城山塊、そして遠くには白山連峰。そしてS江さんが教えてくれた遠く八ヶ岳の西にはひと際白く輝く富士山も望めた。そして日本海はもちろん、立山や黒四ダムまで見渡せた。
 山頂から杓子岳、白馬岳を望む昔、縦走した時の事を思ひ出す。

 
 剱岳!いつもと違う雰囲気   猫又山、釜谷山、毛勝山(毛勝三山)

楽しい景色を堪能しながら、山頂直下の杓子沢の方へ眼を瞬きながら凝視する自分が居た。杓子岳と鑓ヶ岳のコルから杓子沢へのトレースは何本か有ったが、山頂直下のトレースは1本のみ。雪の状態は良いだろうが、こんな急勾配行けるのだろうかと一抹の不安を覚えるが、行くしかない!今日はテレマークでは無く、AT板なので行けるだろう。そして他の2名は今まで沢や山スキーで一緒に危ないところを登ってきた仲間!ボクが先頭で11:30エントリーする。
 山頂からエントリーポイントを撮影!山頂から一気に杓子沢へGO!

ターンするたびにザクザクになった雪が小さな雪崩を伴い落ちてゆく。雪は表層は柔らかいが、その下は一部カリカリに成っている。ここでターンを失敗して落ちたら、昔痛い目に遭った別山谷状態になる。道具と仲間を信じて滑る事、ようやく杓子岳と鑓ヶ岳のコルからの谷筋に出た。ほっと一息で来た。
 
 山頂からエクストリーム斜面を滑るカミさん   同じくS江さん

 杓子岳とのコルまでまだまだ続く急斜面

 杓子岳のコルが見えてきた。もう安全地帯。雪もスベスベで良かった。

山頂から杓子沢へのエクストリーム斜面を過ぎると、杓子沢本谷に入る。側壁が荒涼とした岩峰に挟まれ、普段味わう事の出来ないロケーションを滑ることが出来た。此処を滑ることが出来るだけでも来てよかったと実感できる。
 
 北アルプスで山スキーをやっている感じ!    大斜面で快適!スベスベ


 仲間と山と天気と雪質に感謝です。広大な斜面は続く

但し、注意深く滑らないと点在する地雷に板がやられる。その地雷も岩が落ちて時間がたっているので太陽光の熱で岩は表層を沈降しコースを見極めれば深刻なダメージは無い。と思って滑ったが、後の祭りだった。
 ダイナミックな光景に感激しながら滑降しました。(地雷も凄かった)

 
 S江さんの滑り!    S江さんと、遠くに滑るカミさん

岩峰の咽喉を滑る爽快さ。徐々に地雷も増えてきた。

 山登りを続けてきて良かったと実感する光景に感激するメンバー!

どこまでも続く広大斜面。でも、時々こだまする落石の音や、岩雪崩になり稜線から落ちてくる落石を目撃しながら、早々に抜け出すことを心掛け、地雷の中をブッ飛ばす。
 
 喉元過ぎれば大斜面!     奥に見えるのは樺平!

 
 樺平目指し杓子尾根の岩場基部を巻くS江さん     その後樺平へ登り返す

快適な滑りを終え、12:25標高2050mの杓子尾根の基部を巻き、標高2110mの樺平にでる為にトラバースしてスキーを担ぎ長走沢エントリー上に出る。最初、上方の奥双子(2284m)のコル出て樺平に出ようかと思ったが、雪と落石の状況から此処で正解だった。
 背後の斜面は鑓温泉上の谷!ビールが美味しすぎる!(500+350㎖)

ここでボク達の前を滑っていた白馬岳経由で泊まりで来ていた東京からの3人メンバーと歓談し、やっとのことで樺平で12:50昼飯(ずっと行動糧食だった)。
 
 長走沢の大斜面が延々続くし・・・広い!     雪面は荒れていない

周囲を眺めながら、頑張って担ぎ上げたビールが美味しい!(飲んだ人は運転してません)周囲の山々を眺めながら、いつものひと時。もう先程までの緊張は無くなりこの後は適当に滑るだけ。そして13:15長走沢を滑降開始!
 猿倉林道が見えてきた!でもマダマダ滑る!

広大な斜面が延々続く。この沢の名に秘められた意味が、その通りである。傾斜も良く広く何処までも続く。そして林道手前で雪が無くなり此処でスキーを担ぎ暫く藪漕ぎをして13:50林道に到着。この後はポカポカ陽気の中、林道、登山道を歩き、14:10駐車場に到着しました。
 
 スケール大きいし地雷は皆無    此処を滑るだけでも楽しいかも

 
 堰堤の所でスキーは終了。藪漕ぎして林道へ    猿倉荘への登山道にてお茶目なS江さん

今日の山行はずっと機会を窺い、いつ行こうかと思案しつつシーズン終わりとか天気とか断念しているだけあって、漸く周回する事が出来た。山頂直下のエクストリーム斜面は怖かったが、3人でスリルを味わいながら、岩峰の中の石門をブッ飛ばす爽快な山スキーを楽しめました。でもその代償として、板が地雷でボロボロに成りましたが、「モノより思ひ出」!。今日も山仲間のS江さんと、そしてカミさんとで素晴らしい思ひ出を作ることが出来、感無量。
 今日もボクの我がままに付き合ってくれたS江さん(右)、そしてカミさん(左)いつも有難うございます。

でも、帰路では、GW真っ只中とあり、道路は混んでいて、北陸道はいつもの手取川橋で大渋滞、自宅に着いたのは19時過ぎ。でも、ボク達の帰りを待っていてくれた兄妹家族や両親がフライングではあるが、バーベキューを待っていてくれて、いつもの美味しい焼肉を楽しく食べれ、そしてキンキンに冷えたビールを飲み、山も下界も思う存分楽しめました。更に皆に感謝!
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