山ヤのゲンゴロウ

山登りと自転車、ログハウスなど趣味にいつて

滝洞谷遡行! 石灰岩でできた洞窟の様な谷

2016年11月13日 | 沢登り3
 
 井戸底ゴルジュのすぐ上のカンテとルンゼの滑り台スラブ     ←を登るボク!(写真O橋さん)

今日は福井山岳会のA木さん、O橋さん、H島クン、ボクの4人で鈴鹿最難関と呼ばれる
「滝洞谷」に行ってきました。
石灰岩でできたツルツルの岩質で、沢ヤ以外を寄せ付けない威厳さをもった沢でした。

クライミングの技術はもちろん、人工の技術があっても、ヌルヌル、ドロドロ、動物の糞にも対応できるスキルが無いと、なかなか厳しい沢でした。もちろんボク達、福井山岳会はそんな沢が大好きで、難なく遡行することができました。

 最初の人面岩の滝!中央のCSが人の顔に見えます。

朝5:00福井市某所に集合し、高速道路で一路彦根に向かいます。準備を整え6:50入渓。でも沢は水が流れていない。堰堤を右から簡単に越えると突然沢の雰囲気が変わり、ものすごく狭いゴルジュが目の前に現れてきます、みんな固唾を飲み気合を入れて進みます。
最初のCS3m人面岩の滝は簡単に越せそうですが、釡には茶色みがかった腐敗臭漂いそうな水が溜まっていたので正面突破せずに右岸から巻き懸垂降下。気持ちを切り替え進むとCS3m、ウォータースライダー状のツルツルに磨かれた3m滝いずれも簡単に越すと漸く現れました。
 
 狭く磨かれたゴルジュ。大雨降ったら死ぬ!     ツルツルに磨かれた白亜の門

洞窟ゴルジュ6m(7:25)

 洞窟ゴルジュ!左岸のクラックをハーケン連打&カムでアブミで進みます

右側のクラックをカムやハーケン連打でジワジワ進み、最後は微妙なバランスで回り込みクリア!ボクもリードしたかったけどO橋さんお疲れ様!そのあとは中間8の字で登り、最後にボクがギア回収。ヤッパシ最後は楽チン!!

その後はCS3mをV2ボルダ―。H島君がトライ!ヒールフックでフリークライミング感覚で簡単に越せる。ここを越えると周りは穏やかな光景に変わり、さっきまで日が差さない暗い谷から一気に明るくなりO橋さん眩暈がしたらしい。
 
 V2ボルダーをトップで行ったH島クン。まだ20代      ボルダーを抜けると一瞬明るくなり緑が美しい。

 
 落ちたら這い上がれそうにもない5m滝下の釜    ゴーロは長続きしない。

少しの間ゴーロを歩くと2m、4m、3mと小ぢんまりしたツルツルテカテカの滝が続きいずれもフリーで越せ、落差の有る落とし穴のような5m滝は右岸から小さく巻く。次の樋状の2m滝はピン1本打って1段アブミで越え3mも簡単に越すと、ようやく現れた。

井戸底ゴルジュ8m(9:25)

 井戸底ゴルジュです。上から見下ろすと井戸のようです。自然の浸食による造形に感動!
待ってましたとばかりに、ボクがリードする。実は…ザックの中にクライミングシューズを入れてきたんだけど、使おうか逡巡してると、皆から「沢屋じゃねぇなぁ…」と言われる。クライミングシューズは仕舞い、ギアフル装備で取り付く。最初は簡単だったけど、上部にいくに従いツルツルの円柱状になる。見下ろすと、まさに井戸のようだ。3人が井の中の蛙みたい!(表現が間違っているが)感動しては居られない。クライミングシューズじゃないので慎重に登る。ハーケンやカムはもちろんナッツやてアブミで人工登攀。沢ムーブで難なくクリア!残置支点を利用しザックの荷揚げ、皆のビレーをする。
ビレーを交替してすぐ上のに取り付く。
滑り台スラブ7m(10:20)

 井戸底を終え一息したいところけど、その上も難しい。カンテとルンゼ!ハーケン、カムでクリア

どうやって登ろうか考える。最初はカンテを登り、右に移りルンゼを登る。最後はクラックにカムが入ってくれ一安心。ダイナミックな登りになった。1段アブミ×2、多段アブミ×1だったので、あと1セットくらい持って来れば良かった。中々良いコース取りでクリア!!ヤッタネ!!これだから沢は最高!
 
 井戸底を登り切れば一安心。メンバーをビレー       滑り台ルンゼを越えた後も小滝が続く。猿が石を落してくる

 
 フリーで行けるところもたくさん有ります。     高度感のあるゴーロ

その後CS3m、5m、5mを簡単に越し、高度感のあるゴーロを越えると目の前の雰囲気が変わったと思うやいなや、目の前にはグネグネと磨かれた滝が現れた。
迷路ゴルジュ3段25m(11:35)

 迷路ゴルジュ上段!一見どこが迷路なのか良く分からないが、登るに従い何となくその意味が分かる。

 
 迷路ゴルジュ上段を登り一息入れるO橋さん    迷路ゴルジュ中段を見上げる!どう登ろうか思案中。

ボクばかり美味しい所を登らさせてもらっているので次はO橋さん!下部は苔と泥のクラックを左に進み上部の滑り台に出てフリクションを効かせて1段目クリア!滑り台はリスが無くフリクション効かせながらの登り。O橋さんビビってました。安堵するのも束の間!すぐ上にもツルツルのルンゼ!此処は厳しい!リスが薄く殆ど無い。目を凝らしてハーケンの先っちょさえ入ればもうけもの!アブミを掛け微妙な登り。ハラハラドキドキ!!でもハーケンが抜けて落ちそうになるが踏ん張った!フェルトの摩擦を最大限効かして登りクリア!!これだから沢登りは楽しい。
迷路ゴルジュ上のツルツルのルンゼ!(12:10)

 迷路ゴルジュ中段!なかなか難しく滑って落下して支点がブッ飛んでグランドフォールしないか超心配だったけど、結果楽しかった!

厳しい迷路ゴルジュを越えた後は、ゴルジュ内に小さな深い釡をもった2m滝が有る。水が流れていなく茶色く臭そう…。此処を泳いだら体じゅう腐敗臭が付き帰りの車(O橋さんの車)に乗車拒否されそう。ここは少し迷い、左岸から巻く。ロープを出して確保し巻いて懸垂降下して川床に付いた。(13:30)いつの間にかこんなに時間が経過していた。
核心部は終わり、3m程の小さな滝も過ぎるといつの間にかゴーロになりだし、水が流れている。この水の流れはこの先どこに流れていくのだろうか?足元の下には鍾乳洞でもあるのだろうか!?石灰岩で構成された触って不思議だし、造形が美しい!
 
 泳ぎを断念した2m腐敗滝     その2m腐敗滝を高巻く。

 
 高巻いた後クライムダウンできず懸垂降下     この後、小滝を登ると河原状に様相は一変!平和感に包まれる。

暫く河原を歩き、右岸支流に入り茶野(標高938m)に向けて標高差300m登りのアルバイト!石灰岩の岩が堆積する登りで落石しまくり。ヒヤヒヤもの!でも沢の中に比べれば当然楽勝ムード。支尾根に出てトラバースしながら茶野には行かず超不明慮な登山道に合流し、車の元に向かう。15:35到着!お疲れ様でした。その後は濡れタオルできれいに体を清拭して乗車!コンビに寄って、楽しく福井を目指しました(17:30着)

 本日のメンバー!駐車場所の墓地にて。お疲れ様…!

それにしても水流でツルツルに磨かれた石灰岩の造形は美しく魅惑的だった。こんな沢を登ることが出来とても楽しかった。

ボク達山岳会メンバーは、石灰岩の水流の無い乾いた岩はクライミングシューズで登れば更に簡単だったと思うが、沢屋さんというプライドにかけて、滑りやすい沢靴で頑張りました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする