いつも読書の参考にしている思案中さんの読書感想「OMOI-KOMI -我流の作法-」では無い方のブログ「OMOI-KOMI雑感」で紹介されていたので、読んでみる事とした。
日本にはほとんど触れず、アメリカを中心に10のトレンドについて、分かりやすく説明している。
最後のほうに日本について、以下のような指摘がある。
<世代別に見ると、20歳から80歳以上の高齢者まで、各世代ともPCよりも携帯電話の利用率が高いが、6~12歳と13歳~19歳までの世代だけは、携帯電話よりもPCの利用率が上回っている。小学生ならまだ親が携帯電話を買い与えていないという場合もあろうが、携帯電話を持っている中高生のPCの利用率が高いことは興味深い。
今の20代の若者が中学生の頃には、今のようなハイスピードのブロードバンドの環境がなかった。彼らは通信速度が十分でないダイヤルアップ回線を利用してPCでインターネットにアクセスするのを好まず、携帯電話で友達とコミュニケーションを図ったり、エンターテインメントを楽しんだりして育ってきたのだ。
しかし、100Mbpsの光ファイバーを家庭に引き込めるようになった今では、10代の子供たちは、携帯も使うがPCも使ってインターネットにアクセスしている。彼らが、市場のメインプレイヤーになる将来では、ケータイだけでなく、PCベースでのネット環境も重要視されることになるだろう。その意味では、米国発のさまざまな破壊的トレンドは傾聴に値する。>(P214,P215)
光ファイバーが既に普及している国は日本しかなく、NTTが始めたNGN(NTT東日本、NTT西日本)は、そういう意味でも破壊的トレンドと合わさることにより、世界を根底から変えるインフラ、思想になるだろう。
プロローグ:破壊的トレンドとは何か?
Chapter1:ダイレクト(Direct) ユーザーを直接つかみ、ロックイン
Chapter2:フリー(Free) 「潤沢経済」時代のビジネス
Chapter3:クラウドソーシング(Crowdsourcing) みんなの知恵を利用する
Chapter4:プレゼンス(Presence) リアルタイムな情報を生かす
Chapter5:ウェブオリエンテッド(Web-Oriented) すべてのサービスをウェブ上で提供できるか
Chapter6:バーチャル&リアル(Virtual and Real) 「仮想」は「非現実」にあらず
Chapter7:ビデオ(Videos) 映画やTVの行く末は
Chapter8:インターフェース(Interface) よりわかりやすく、使いやすく
Chapter9:サーチ(Search) ポストグーグルの潮流
Chapter10:セマンティックテクノロジー(Semantic Technology) 意味を理解し始める時代へ
エピローグ:破壊的トレンド対処法