ふとっちょパパの気ままな日記

読書履歴を中心に日々の記録を書きます

国家の品格

2005-12-22 11:36:00 | 本と雑誌

藤原正彦先生の本は、「若き数学者のアメリカ」で初めて読んだ。その後、イギリスでの経験を書いた「遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス」もある。数学者としてというよりは、一人の武士として外国に乗り込んでいくという気概があふれており、若いころからお好きだったエッセイストのお一人として、藤原先生がお書きになった本は、すべて読んでいる。その藤原先生の講演を文章化したものが本書である。

藤原先生は、気象庁の職員としても富士山頂のレーダードームの建設などすばらしい業績を持ちながら、小説家でもあり、山岳小説(ご本人は嫌いな言葉らしい)の分野ですばらしい作品を残した新田次郎、「流れる星は生きている」という戦後の大ベストセラーで有名な藤原ていの子どもとして生まれ、数学者でありながら、すばらしいエッセイを書くことで高名な方である。

その藤原先生が日本人にしっかりとしたアイデンティティを持てと叱咤激励している。「自由」に関する議論など、よくお分かりになっているにもかかわらず、わかり易く説明するために通俗的になりすぎているところなど、そのまま首肯できないところもあるが、全体としては、日本人として武士道を核として日本のことをしっかりと学べというトーンで書かれており、そうだそうだと読めるところが多い本である。

日本人として、自信を持つことの大事さ、教育の重要性を再確認させられる。

国家の品格

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