ふとっちょパパの気ままな日記

読書履歴を中心に日々の記録を書きます

決定版 大東亜戦争(上)

2024-08-28 08:41:10 | 本と雑誌
波多野 澄雄 (著), 赤木 完爾 (著), 川島 真 (著), 戸部 良一 (著), 松元 崇 (著)の各氏による上巻。
目次を見ても分かるように、日本の立場だけでなく米英、中国から見たというように視野が広がる。
中国も単なる被害者としての中国ではなく、戦略的に戦う中国の視点でも描いていることが新鮮であった。
大東亜戦争を考える本となる。

目次

はじめに――なぜ、「大東亜戦争」なのか 波多野澄雄
複合戦争/戦争目的をめぐる混迷/遠ざかる日中戦争/帝国日本という視点
I 開戦と戦略
第1章 日本の戦争指導計画と作戦展開 波多野澄雄
はじめに/グランド・ストラテジー/「対米英蘭戦争計画」と戦争終結構想/南方攻略と西アジア戦略/戦略論争からガダルカナルへ/「絶対国防圏」の崩壊/「捷号」計画の破綻――フィリピンの放棄/中国戦線と太平洋戦線/一号作戦とインパール作戦――「虎号兵棋」の悲劇/一号作戦の衝撃/沖縄決戦と本土決戦/おわりに
第2章 英米ソ「大同盟」における対日戦略 赤木完爾
はじめに/アメリカ戦略の起源/アメリカ参戦まで/ドイツ打倒最優先方針の動揺――北アフリカとガダルカナル/対日戦争の諸相/ソ連の対日参戦/イギリスの対日戦争/爆撃と封鎖/おわりに
第3章 中国から見た開戦とその展開 川島真
1.蒋介石・重慶国民政府から見た太平洋戦争開戦
重慶から見た真珠湾攻撃/対日宣戦布告の内容/全国軍民に告げる書/連合国との共同作戦/四大国の一員に/中国軍の「国外派兵」/戦時体制の強化/日本の南進成功による動揺/援蒋ルートとビルマ戦線/太平洋戦争発生後半年の「失望」/太平洋での日米海戦
2.中国共産党から見た太平洋戦争勃発
中国共産党から日本へのメッセージ/中国共産党の太平洋戦争への宣言/抗日根拠地への指示/中央軍事委員会総政治部の宣伝・工作指示/野戦政治部の指示/太平洋戦争勃発後に我々が取るべき政策に関する指示/八路軍の工作目標/太平洋戦争の勃発と国民党・共産党
II 共栄圏の政治・経済
第4章 大東亜会議と「アジアの解放」 波多野澄雄
はじめに/重光葵と「対支新政策」/「大東亜機構」構想の行方/「戦争目的研究会」における議論/「資源の開放」をめぐって/和平メッセージとしての大東亜宣言/石橋湛山と清沢洌/「政治外交」の復権を期して/第二次新政策――仏印解放/おわりに
第5章 大東亜戦争期の日中和平工作――繆斌工作を中心として 戸部良一
重慶屈服工作/「対支新政策」/南京政権の重慶工作/繆斌工作の発端/繆斌工作の展開と挫折/繆斌工作の評価/その後の重慶工作
第6章 財政・金融規律の崩壊と国民生活 松元崇
日米開戦時の思惑と誤算/財政規律の崩壊(臨時軍事費特別会計)/金融秩序の崩壊(軍需会社指定融資制度、軍需手形制度)/国民生活へのしわ寄せ/経済の破綻と占領地の負担/投入された戦費及び物的・人的被害
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